相場は小康状態となっている。昨晩はNY株もやや上げたが、米国債は買われており(利回り低下)、いいムードとは言いがたい。今日の東京もすっきりしない動きだろう。そろそろ月初めの米国雇用統計も近づいており、様子眺めになるかもしれない。
今のリスクオフの流れのそもそもの原因が、世界的な資源安にあることはすでに多くのコンセンサスを得るものとなっているが、為替的には、新興国通貨の対ドルでの下げで表れている。ランド・ドルの週足を見ればわかるように、ひたすら下げている。この流れが反転しない限り、リスクオフは終わらないのは明らかだ。
問題は今の相場を動かしている中央銀行、特にFRBがこれに対するいい処方を持っていないことにある。QEでマネタリーベースを上げればインフレになるはずだったが、逆に資源安相場となってしまった。これ以上のQEがあまり効果がないことはFRBもよくわかっているはずだ。QEで資源の時代が来ると言っていたジム・ロジャースに、小一時間、問い詰めたいところである。笑 もちろん、この新興国通貨崩壊の状況で、ドルの利上げをするなら、ブラジルレアルなどが今以上のどんな惨状になるかは言うまでもない。このどうしようもない状況がFRBの口だけ番長状態に表れている。しかも、それを市場が見透かしている。今や、FRBが最大のリスクとなった。
今後一時的な上昇が仮にあっても、やはり米株の大きな下落など、ひとつのイベントがないと、この下落相場は止まらないと考えている。
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いつも。楽しくやまはさんの
サイト読ましていただいています。
なにか大きなイベント事がないと
今の下げ相場は終わらないと言うことですが
今度、世界中の株式などの暴落があると
いまバブルの国債にも大きな影響があるのではないでしょうか?
そして国債に影響が出て国債バブルが
弾けると今度は通貨危機になるのでは、その面でジム、ロジャースは資源高になると言ったのでは?
あと貴金属はどうなんでしょうね?
通貨危機には貴金属が一番に力を発揮するのでは・・?
すみません度素人がただの変な妄想にふけってしまって・・。
これからもやまはさん、そしてここに来ているみなさんも
頑張っていろいろと言いお話聞かせてくださいね。
楽しみにしています。
国債のことは今はわかりません。ただ、現状はデフレそのものです。次は2011年のビル・ロジャースの発言ですが、まったく当たっていません。当たっていないこと自体は誰にでもあることなのでまったく問題にしていません。ただ、なかなか見通すことは難しいという例として上げました。^^
「ロジャーズ氏は、「現在、世界の資源が不足しているのは言うまでもなく、各種原材料も不足の危機に直面している。また、人々が投資を行って生産量を増やそうとしないことや、多くの中央銀行が大量の紙幣を刷って流動性を高めていることで、今後10年間物価は上昇し続けると考えられる。アメリカに関して、物資が不足し、米連邦準備制度理事会(FRB)が大量に紙幣を刷っている現在、インフレが出現しないほうがおかしい」と述べた。」
「ロジャーズ氏は講演の中で、「現在、需給のバランスが崩れており、今後も大口商品の好況は継続し、石油、ゴム、金属など原材料価格はさらに上昇する。経済が好転し、原材料不足がより一層深刻になれば、大口商品を保有している人は莫大な利益を獲得することができる。もし、経済の好転が市場の予測を下回れば、大口商品の状況も市場の予想よりも良いものになる」と述べた。」
シバさん
本当にそうですね。VW問題もあるかとは思いますが、GPRはGSRを強調した形で、その値が出現することもあるので、やはりこれもリスクオフのひとつの形とみたいと思います。
そうですね。10年債も一瞬で2パーセント割れでしたね。まあ、普通に考えて年内不可能でしょう。これはむしろ再度のリセッションの始まりかもしれないと思わせる数値ですから。