吉例顔見世大歌舞伎をみて - 夜の部

2017年11月19日 | 歌舞伎













一、仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら

五段目・六段目

様式美と洗練された演出で描く男の悲劇


昨年の国立劇場でも観た内容です。

赤穂浪士の時期になってきました。

「大石最後の一日」もそうですが切腹の話が多く話が重いです。

● 片岡仁左衛門

すらりとした容姿と美貌、さわやかで流麗なせりふ廻し、花のある芸風で絶大な人気。

● 刀を腹に突きつけたままの述懐(思いを述べる)の長ぜりふ






二、恋飛脚大和往来 新口(にのくちむら)


哀感漂う味わい深い上方狂言の名作

● 近松門左衛門「冥途の飛脚」を改作した「けいせい恋飛脚」を歌舞伎に移入

● 上方歌舞伎狂言の代表作のひとつ
  (上方歌舞伎:上方歌舞伎は江戸歌舞伎とともに歌舞伎の両輪をなし、江戸歌舞伎が荒事と言う勇壮 な芸を作り出したのに対し、和事とよばれる柔らか味のある芸を形成している)

● イヤホンガイドにて能「善知鳥 (うとう)」について触れていました

 能「善知鳥」

殺生への興奮と懺悔、死後の苦しみを親子の情愛とからめて描いた執心物の代表


ウトウという海鳥は、親鳥が「うとう」と鳴くと、茂みに隠れていた子の鳥が「やすかた」と鳴いて居場所を知らせると言われ、それを利用して猟師が雛鳥を捕獲すると、親鳥は血の雨のような涙を流していつまでも飛びまわるという言い伝え。




三、元禄忠臣蔵大石最後の一日(おおいしさいごのいちにち


赤穂浪士の最後の姿を描く史劇の傑作


幸四郎、染五郎、金太郎の高麗屋三代が舞台に揃い踏みです。

麗屋三代の襲名前の名での最後の​時となる注目の舞台です。


● 真山青果作

● キーワードは「初一念(しょいちねん)」


細川家の若君内記(ないき)が内蔵助に一生の宝となる言葉を所望しました。

内蔵助は「人はただ初一念をわすれるな」という言葉を返しました。

人はただ初一念を忘れるなと・・申し上げとうございます。

とっさに浮かぶ初一念には、決して善悪の誤りはなきものと考えまする。

損得の欲に迷うは、多く思い多く考え、初発の一念を忘るるためかと存じまする。








● 筋書きの今月の表紙

岡信孝 作

「祇王寺紅葉」


祇王寺は京都奥嵯峨「平家物語」悲恋の尼寺として知られています。

~京都の寺院における優雅さは枝振りにある~











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歌舞伎座のクリスマス風景

2017年11月18日 | 歌舞伎









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銀座のクリスマス風景 - 昼

2017年11月17日 | 歌舞伎




























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松山バレエ団 新「白毛女」をみてー平和への強いメッセージ

2017年11月09日 | バレエ


渋谷はすっかりクリスマス模様になりました。


Bunkamuraの前にはクリスマスツリー。



Bunkamura オーチャードホール


前回のKバレエのクレオパトラ以来です。

今日はなんだか警察車両が止まっています。


松山バレエ団 新「白毛女」


中国の古い民話をバレエ化したものです。

なんとなく観てみたくなり、チケットを購入していました。

入り口には、右も左も中国の方々が多く観劇にいらしており

来る場所を間違えたか?

と思うほどでした。

日中国交正常化45年記念であり、

程永華駐日中国大使がいらしております。

2幕目の前に多くの報道陣がカメラを構えています。

すでに報道されているように、皇后さまがいらしました。

バレエ

● 強い強い平和へのメッセージです

● 松山バレエ団は、1955年にバレエ化しました

● ミュージカルのように歌がバックで流れます

● 最後にバレエ団の方がメッセージを読みますが、自然に涙がこぼれます

テーマは

人はどんな権力の下でも魂の輝きを失わず凛として生き、

澄んだ愛と信頼の絆を育み、豊かな時代、 社会を創造していくことができる



皇后さまは最後に退席される際には、立ち上がって皆に手を振ってくださりました。










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第44回NHK古典芸能鑑賞会に行ってみた感想

2017年10月28日 | 歌舞伎



渋谷駅前につくと、多くの警察官がいて警察車両が止まっています。

ハロウィンなので警備のようです。

NHKホールまで駅から15分ほど歩きます。

何かしらのイベントを横目にみつつNHKホールへ




紅白歌合戦をテレビで見るくらいしか馴染みはありません。



ロビーでは 石田ひかりさんが収録を行っています。


渋谷駅前とは打って変わり、年齢層がぐっと上がります。



今回の演目は

【第一部】

月に舞う 空に奏でる~人間国宝 至芸競演~


舞囃子「融」(とおる)


国立能楽堂で

・能「融」

を観た事があるので馴染みはあります。


琉球舞踊「諸屯」(しゅどぅん)


能も動きが少ない舞ですが琉球舞踏の今回の演目はさらに動きが少なくなります。

キーワードは

● 満たされぬ恋に悶々と日々を送る女心の切なさ、やるせなさを、

● 抑えに抑えたわずかな振りによって表現します

なるほど、たしかにほとんど動きなかったです。

見所は<三角目付>

● 視線を上から下へ、次いで左上へ、さらに右上へとかけます

なかなか難しく分かりませんでした。

文楽「関寺小町」(せきでらこまち)

文楽を観るのは初めてですが、能や歌舞伎の原作が多いので馴染みはあります。

● 「関寺小町」は至難の曲だそうです

長唄「二人椀久」(ににんわんきゅう)

● 三味線と大鼓小鼓での演奏が心地よかったです




【第二部】

歌舞伎「平家女護島 俊寛」
(へいけにょうごのしま しゅんかん)

近松門左衛門作

今回のメインです。

今日の日だけに上演される贅沢な演目です。

多くの大向うさんもいらしていました。

俊寛僧都:中村芝翫

瀬尾太郎兼康:坂東彌十郎

このお二人の演技は気迫に満ちていました。

さらに竹本東太夫さんも気迫にあふれています。

中村芝翫さん


見るからに錦絵のような細面の顔に切れ長の目、大きな口、にらんだ顔は写楽の絵から飛び出したかのようです。

俊寛はなんといっても最後に一人、島に取り残された姿が圧巻です。

見所は多くありますが、

必死の思いで「おおい、おおい」と叫ぶ姿は胸に迫ります。

孤独と絶望を経て、最後は諦感に至る心の動きが感じ取られます。

凄まじい人間葛藤をみせますが、

● 最後には悟りの境地

に達したかのような表情をしておりました。















帰りの渋谷駅にはDJポリスがおりました。

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