中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

片付けます

2009-12-16 06:51:17 | 雑記
 「今度、ぼくにきみの舞踏靴を送って下さい。かかとが履きつぶされたようなのがいいです。そして、そこに《これは私自身の一部です》と書き添えて下さったら、ぼくはもう何も言うことはありません。ただ、毎夜胸に抱きしめて眠るということだけはお約束したいと思います。」  (ゲーテがクリスティーヌに送った手紙より)

 
 この文だけを見るとかなり重症のフェチかと思ってしまいますが、結局ゲーテはクリスティーヌと結婚することになるわけで、きっともうその頃はきたないバレーシューズは「もやせるゴミ」として捨てたんじゃないでしょうか?フェチと言うよりは激情型じゃないかと思います。今そこにいない相手を、より身近に感じるためのツールとしての「靴」だったのでしょう。

 すべて記念品とか想い出の品は、そういう要素がありますね。写真や手紙はもちろんですが、昔もらった何ということもない物(コップとか消しゴムにいたるまで)でも、そのもの自体は貴重でもなんでもないのですが、「あいつどうしてるかな?」と思うと、また元の場所に大切にそっとしまったりします。

 こういう気持ちは心地の良いものですが、対象となるモノの範囲を広げすぎると大変なことになります。もう絶対に使わないもの、絶対に不必要なものでも、とにかく「捨てられない」。カセットテープとかMDとか、二度と聴かないだろうと思っても、「あの時にあの人にもらったやつだ」とか思い出すと、とりあえず「何も今捨てなくても…」と保存。過去の手帳もどんどんたまっていくし。知らない間に誰かかが捨てておいてくれれば、何事も無く片付くのかもしれませんが。

 
 このままでは部屋が片付かない。毎回毎回、探し物に時間がかかることにうんざりしてきたので、今年の年末は大掃除でもするかなと、思ってみたりもしつつ…。

 

 

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