断捨離

　娘は小学三年生になりましたが、この度
「どうしても自分の部屋がほしい！」
　と言い出しました。

　たしかに…いつまでも兄妹一緒ではお互いに嫌だろう。しかし、この狭いマンションのどこにそんな余裕が？
　「とうさんの部屋、ほとんど物置なんだからいいじゃん。片付けて使わせてよ」

　…なんという事を言う。だが、言っている事はハズレてもいないので、反論できないのが悲しいところ。しかし、片付けると簡単に言うけど、どれだけ大変か。

　「あ～あ。友だちのみんなの家みたいに一軒家が良かったなー」

　…わかったよっ！

　ということで今週は、私の部屋を明け渡すべく、家中の物を整理しています。一番苦労するのが、大量の本。本棚からじわじわと溢れ出して、そこらじゅうに積み上がる。少しの隙間を見つけて熱帯のアリ塚のように上へ伸びては崩壊し、次第に鍾乳洞のようになっている。

　とりあえず、本棚に詰め込めるだけ詰めて残りは全部、古本屋に持って行くことにしました。その数、500冊以上。定期的に売りに行っているものの、予想外に地層が深かった。

　ジャンルも幅広い。サルトルから甲賀忍法帖、ストレッチ入門（初級編）からパチンコ攻略マガジンまで。よくもまあ、こんなに買ったものです。しかし、もともと古本屋で買ったものも多いので、労力のわりに、売って入ったお金はほんのわずか。半月分の酒代にもならないのが悲しい。

　とりあえず足の踏み場ができました。整理はまだまだこれから。この夏の間に、リフォームを完成させると約束してしまったので、頑張ることにします。