各地でのスクールコンサートの毎日が続いています。移動はもちろん自家用車。遠くまで行きますから、演奏している時間よりも運転している時間の方が長いという日もざらにあります。運転も仕事のようなものですね。
そんな中でここ数年、無事故無違反の長期間記録を更新中。このままの勢いでいくと、不可能と思われた存命中のゴールド免許獲得という偉業達成が現実味を帯びてきています。
チマチマと安全運転を意識しているわけでもないのに、ゴールドとは。ドライバーとして成熟したということか。・・・「心の欲する所に従って、矩をこえず」。これこそまさに、孔子さまのおっしゃる境地なんだな・・・。
「実るほどこうべを垂れる稲穂かな」。昨日もスクールコンサートの帰りに、黄金色になりつつある田んぼの間を通るまっすぐな道を悠々と走っていると、道のわきからピョコンと、ヘルメット姿が現れました。赤い旗を振っている。
・・・工事のトラックでも出てくるのかな?イライラせずに停車。さすがは優良ドライバー。
すると、彼の持っているのは「止まれ」と書かれた三角の旗。しかも左折して路地に入れと。
若干の不安をおぼえつつも、路地に進入すると、そこはいわゆる「ネズミとり場」。たくさんのパトカーと取り調べ用の長机とパイプ椅子が「いらっしゃいませ」的に並んでいます。
な・・・何のまねかな?ちょっと失礼が過ぎるよ君たち。それともサプライズで優良ドライバーを表彰する気なのか?
「速度超過です。免許証持ってあっち行って下さい。」
ちょっ・・・そんなバカな!何かの間違いでしょう。ちゃんと調べて下さい。
「今、機械から計測結果出ますんで、こちらに座って」
上等だ!きっとその機械とやらが私の冤罪を晴らしてくれすはず・・・。
「はい、57キロでした」
それ見たことか!この見通しの良い田んぼの直線道路でさえ60キロ未満で走る模範的な態度を!まあ、間違いは誰にでもあるから、今回だけは勘弁してあげよう。それじゃあ、私はこれで・・・。
「ここ40キロ制限になってますんで、17キロオーバーで1点の減点になります。今、書類作りますんで、免許証拝見します。」
な・・・なんだと!そんなバカな話が?これは明らかにおかしい。そんな無茶な制限は道路交通法の趣旨にも反してる。ここは最高裁まで争うか・・・。
ふと見ると、丁寧な物腰で青切符をせっせと記入している警官は、私よりもずいぶん若い、まじめそうな青年。おい・・・君。君はこんなことをするために警官になったのか?もうちょっとぐらい大志を抱いたらどうなの?君の幼い頃からの夢は、か弱い市民を守るために巨悪に立ち向かう事だったはずでしょう。
「あの・・・コウキョウガクキョウカイのガクは・・・?」
・・・たのしいっ!
そんなことを訊いている場合なのか?こんな君の姿を見たら、田舎のおふくろさんが悲しむぞ。カツ丼でもとってやろうか?
ああ・・・まったくこの国の未来はどうなることか。今まで検挙されたことは数知れないが、「山形交響楽協会」と漢字ですらすらかける警官に会ったためしがない。
日本の将来を深く深く憂えた私の愛国心はメラメラと燃え、病んだ祖国へ巨額の寄付をすべく、「納付書」を手に立ち上がったのでした。
・・・そして憂国の士は、腐敗して崩れゆく巨神兵のような足取りで、「猟場」を後にしたのであった。(「さらば、私のゴールド」〈完〉)
そんな中でここ数年、無事故無違反の長期間記録を更新中。このままの勢いでいくと、不可能と思われた存命中のゴールド免許獲得という偉業達成が現実味を帯びてきています。
チマチマと安全運転を意識しているわけでもないのに、ゴールドとは。ドライバーとして成熟したということか。・・・「心の欲する所に従って、矩をこえず」。これこそまさに、孔子さまのおっしゃる境地なんだな・・・。
「実るほどこうべを垂れる稲穂かな」。昨日もスクールコンサートの帰りに、黄金色になりつつある田んぼの間を通るまっすぐな道を悠々と走っていると、道のわきからピョコンと、ヘルメット姿が現れました。赤い旗を振っている。
・・・工事のトラックでも出てくるのかな?イライラせずに停車。さすがは優良ドライバー。
すると、彼の持っているのは「止まれ」と書かれた三角の旗。しかも左折して路地に入れと。
若干の不安をおぼえつつも、路地に進入すると、そこはいわゆる「ネズミとり場」。たくさんのパトカーと取り調べ用の長机とパイプ椅子が「いらっしゃいませ」的に並んでいます。
な・・・何のまねかな?ちょっと失礼が過ぎるよ君たち。それともサプライズで優良ドライバーを表彰する気なのか?
「速度超過です。免許証持ってあっち行って下さい。」
ちょっ・・・そんなバカな!何かの間違いでしょう。ちゃんと調べて下さい。
「今、機械から計測結果出ますんで、こちらに座って」
上等だ!きっとその機械とやらが私の冤罪を晴らしてくれすはず・・・。
「はい、57キロでした」
それ見たことか!この見通しの良い田んぼの直線道路でさえ60キロ未満で走る模範的な態度を!まあ、間違いは誰にでもあるから、今回だけは勘弁してあげよう。それじゃあ、私はこれで・・・。
「ここ40キロ制限になってますんで、17キロオーバーで1点の減点になります。今、書類作りますんで、免許証拝見します。」
な・・・なんだと!そんなバカな話が?これは明らかにおかしい。そんな無茶な制限は道路交通法の趣旨にも反してる。ここは最高裁まで争うか・・・。
ふと見ると、丁寧な物腰で青切符をせっせと記入している警官は、私よりもずいぶん若い、まじめそうな青年。おい・・・君。君はこんなことをするために警官になったのか?もうちょっとぐらい大志を抱いたらどうなの?君の幼い頃からの夢は、か弱い市民を守るために巨悪に立ち向かう事だったはずでしょう。
「あの・・・コウキョウガクキョウカイのガクは・・・?」
・・・たのしいっ!
そんなことを訊いている場合なのか?こんな君の姿を見たら、田舎のおふくろさんが悲しむぞ。カツ丼でもとってやろうか?
ああ・・・まったくこの国の未来はどうなることか。今まで検挙されたことは数知れないが、「山形交響楽協会」と漢字ですらすらかける警官に会ったためしがない。
日本の将来を深く深く憂えた私の愛国心はメラメラと燃え、病んだ祖国へ巨額の寄付をすべく、「納付書」を手に立ち上がったのでした。
・・・そして憂国の士は、腐敗して崩れゆく巨神兵のような足取りで、「猟場」を後にしたのであった。(「さらば、私のゴールド」〈完〉)
いつも楽しいブログ、ありがとうございます(*≧∀≦*)
不運に負けずに頑張っていきます。