中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

アウトドア風味

2009-05-05 10:44:58 | 危機管理
 「『おん身も』シッダールタはあるとき彼にたずねた。『おん身も川から、時間は存在しないという秘密を学んだか』
 ヴァスデーヴァの顔は明るい微笑に包まれた。
 『たしかに、シッダールタよ』と彼は言った。『おん身の言おうとすることはこうだ。川はいたるところにおいて、源泉において、河口において、滝において、渡し場において、早瀬において、海において、山において、いたるところにおいて同時に存在する。川にとっては現在だけが存在する。過去という影も、未来という影も存在しない』
 『そうだ』とシッダールタは言った。『それを学び知ったとき、私は自分の生活をながめた。するとどれも川であった。少年シッダールタは、壮年シッダールタと老年シッダールタから、現実的なものによってではなく、影によって隔てられているにすぎなかった。シッダールタの前世も過去ではなかった。彼の死と梵への復帰も未来ではなかった。何物も存在しなかった。何物も存在しないだろう。すべては存在する。すべては本質と現在を持っている』」  (ヘッセ 「シッダールタ」より)

 川をボケーッと見ていると、考えるともなしにいろんな事を考えるものですな。シッダールタのように「存在と時間」みたいなことを考えるわけではありませんが、ゆったりとした「流れ」はゆったりと持続的に思考するのに合っているのかも知れません。マイナスイオンも良いのかな。何も釣れなくてもイライラしません。

 昨日は「混んでない所」ということで、近くのかわ(馬見ヶ崎川)で適当に遊ぶことに。ちょっと手抜きですが、貴重な自然に高級低級は無いでしょう。それでも一応、網や釣竿を買って行きました。

 釣りは全然へたくそですが、小学生の頃は近くの多摩川でよくやりました。昔は特に汚くて、ミミズでハゼを釣ったり、リール竿でコイを釣ったりする位が限界でした。学校の友達とワイワイ遊びながらですから、本当に適当なものでしたし。時々竿をあげると「あっ、つれてた」みたいな感じです。

 だから、釣具屋さんの指示に完璧に従って、何もかもオススメ通りで一揃え。最低限の装備です。まあ、本格的なもんじゃなくて、遊びのついでのものですから。しかしこんなんで釣れるのかな…。男の子は残酷なので、ミミズをちぎってハリにつけるのも軽く興奮します。まあ、それだけでも来た甲斐があったでしょ?

 小魚は見えるも、ちゃんとハリに引っかかるようなのは全然無し…。そうだよな…網ですくって遊べるような所で同時に釣りもしようとするのは無理がある…。

 結局、収穫はオニヤンマのヤゴだけ…。まあまあ、これでも都会じゃ絶対に獲れないんだから…。しかし連休中に、もっとちゃんと釣れそうな場所でもう一度釣りをすることを約束させられて、昨日は終了…。ゆったりと考え事なんかしてる場合じゃなかったかな。次はちゃんとやります。

 
コメント
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