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普茶開祖「海寶寺」 (かいほうじ)

2008年07月23日 00時08分35秒 | 古都逍遥「京都篇」
 京阪電鉄本線各駅停車で「墨染」駅を降り、丹波橋方面に向かって住宅地の小路をブラブラと歩くこと15分、緩やかなカーブを曲がると左手に美しい甍の寺が見える。綺麗に舗装された参道に入り10数段の階段を上ると桜に彩れた山門に行き着く。普茶開祖と書かれた山門を入ると視野が広がり色とりどりの花に迎えられる。

 黄檗宗の禅寺「海寶寺」は、享保年間(1716-36)万福寺の杲堂元昶が開創と伝えられ、宝暦4年(1755)に伽藍建立、普茶料理開祖の寺で知られている。寺地一円は奥州の名将伊達正宗の屋敷跡といわれ、方丈前に豊臣秀吉遺愛の手水鉢がある。

 本殿脇にある高さ約6メートルの木斛(もっこく=つばき科)は、政宗の手植えと伝わる。樹齢は約400年、桃山時代随一と讃えられて。7月はじめ、老木は濃緑色の分厚い、楕円形の葉に隠れるように、小さな黄白色の愛しげな花が枝先まで咲き誇る。

 方丈の襖絵「群鶏図」(現在は京都博物館所有)は、伊藤若冲晩年の作と伝わる。
 若沖(1716~1800) は江戸中期の画家で、高倉錦小路の青物問屋に生まれたが、弟に家業を譲り、画業に没頭。写生風の独特の画風を確立した。特に鶏画で知られた。
 代表作に相国寺に寄進の「動植物綵絵(宮内庁蔵)」、「鹿苑寺大書院障壁画」などが名高い。晩年、伏見区深草の石峰寺前に住み、同寺の石の羅漢像づくりに専念。墓は石峰寺と相国寺。
 なお、普茶料理は5000~6000円(4日前までに4人以上で要予約)で楽しめる。

 所在地:京都市伏見区桃山町正宗20。
 交通:京阪電車墨染下車、徒歩約15分、丹波橋下車徒歩約20分、市バス最上町下車徒歩約5分。
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