詰将棋劇場blog

平井康雄の詰将棋など、あれこれ

藤井四段29連勝

2017-06-28 18:16:36 | 詰将棋
 ここ2日、たまたま仕事が空いたので早めの夏休みをもらって、自宅でまったりしていますが、昼間のワイドショウで将棋がトップニュースになるなんて、前代未聞のことですね。
 ワイドショウの方は、将棋を知らない奥様方に、藤井四段のすごさをどうのように伝えるのか涙ぐましい努力が認められましたが、真に伝わったのかどうか、非常に怪しい、という結果です。

 棋譜は
竜王戦中継
で確認できますが、ざっと紹介しますと・・・・


 
 先手:藤井四段 後手:増田四段 39手目36飛の局面

 ここから、27角、39飛、49角成、同飛、38金、59飛、48金と進行。

 飛を逆に攻められて、右辺を制圧された上に、次に飛を取られる局面になってしまいました。それも後手方は飛車取りを一旦保留してよくて、いつでも一番都合の良い時点で、王手で飛を取れるという非常に有利な状況になってしまったのです。
 素人目にみたら先手はかなり苦しいように見えたのもうなずけるところです。

 唯一の望みはここで手番が先手方であることのみ。つまりはここで有効な攻め手段を見つけられなければ後はじり貧になってしまうという瀬戸際であったわけなんですが、ここからの攻めがすごかった。

 22歩、同金、77桂(飛当たり!)、82飛、65桂、62銀、75角 で
 あっという間に形にしてしまったんですね。

 以後、32金、22歩、33桂、同銀成、同金、15角、59金、同銀、32銀

 直接的には金の両取りですが、保留しておきたかった金飛交換を強要されてしまって完全に攻守逆転です。

 そして、この次の1手「53桂打」が各テレビで絶賛されていました。
 局所的には相当筋悪な悪形なんですが、実際に指されてみると、この1手で後手方は完全に痺れてしまったようです。

 結果論でいえば、後手方は49角成とすぐに行かないで、それを含みに持たせたまま、26歩と突いて次の25飛を見せられたら、先手方は相当苦しかったのではないでしょうか?
 それでも逆転したのかもしれないですけどね。



 

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