新聞写真にあるこの位置からは、通常では絶対に見ることができない鬼瓦の姿です。これは浄土宗の総本山、知恩院の御影堂の鬼瓦です。御影堂は国宝になっていて、平成の大修理⦅2012~2018工事の予定⦆のために、完全に覆いやのなかにあります。鬼瓦は国内最大級のもので、重さは930キロあり、鬼瓦自体の高さは、2,27m、幅2,94m、奥行0,39mで、9つのパーツから出来ています。大屋根の東西に鬼瓦がありますが、地上から28mのたかさにあります。これは東側のもので、額の部分には丸く太陽がえがかれています。取り付けている作業員と鬼瓦を対比してみても、その巨大さが理解できると思います。高層建築物のなかった何百年も以前から、鬼さんたちは、各地寺院の見上げる高さの屋根最上部から地上の諸々の出来事を眺めていたようです。