遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

江戸の月見

2015-09-28 15:52:41 | 日記
平成27年9月28日(月)

江戸のお月見

歌川(安藤)広重の月見の絵

昨夜(9月27日)は仲秋の名月、陰暦八月十五夜の月。
薄(すすき)、団子、衣被(きぬかつぎ)等を供えて月見をする。
芋名月。

月見団子

衣被(きぬかつぎ)

朝方まで雨が降り、今夜(27日)の天候が気に成りましたが、
幸い、雲一つない快晴の、絶好の月見日和(ひよりはオカシイ?)

ベランダから見る月

満月は(28日)

然しながら、ベランダから眺むるも、、、、
最近の世の中、月を愛でる、、、何て事は余り無いのかも、、
花より団子、月よりゲーム、、、、
それでもスーパー何ぞに行くと、お月見団子などは沢山並んでます。

月見の事が知りたくて、
新日本大歳時記(講談社版)を紐解いてみると、、

観月招宴の行事(今で言う月見)は、日本では古代の御代(みよ)
に始まるとされ、月見の遺跡群(神奈川県大和市つきみ野)が
発掘されています。

奈良、平安の頃には主に宮中人の間で月を愛で、詩歌を詠む風習が、

江戸時代になると太平の世に慣れた庶民の間にも月見の民俗が
定着して行く様になりました、、、。
薄を飾り、団子や芋を供え月に手向けるのが風習となった、、。
中でも粋人等の間では、川舟を浮かべ観月詩歌の宴を設け、、、

両国月見の絵


隅田川の月


京橋竹がし、

高輪の月

お江戸墨田川の月見の名所は、浅草川や三叉の新大橋(現在の
日本橋中州町辺り)、両国橋、京橋の竹がし、、、、

亦、月見客を箱提灯(上下に蓋が有り、蛇腹で畳める構造)
を下げて、廓の兄さん達(客引き)が吉原へ招致する連中が
吉原堤には、横行していた様です。

新吉原日本堤見返柳

(これは、盛り場等では、、、今でも同じ様です、ネ?)

蒔絵戸の月(匠の技の粋な月見)
塗師屋の家(石川県輪島市)に設えられた優美な蒔絵戸
波兎を描いた塗り戸に、廊下を隔てた座敷の丸窓が映り込む
と、満月に飛び跳ねる兎が現れる様に工夫されて居ます。

蒔絵戸(月と兎)石川県輪島

俳人の名句

あの中に蒔絵書きたし宿の月     松尾 芭蕉

名月や池をめぐりて夜もすがら    松尾 芭蕉

月天心貧しき街を通りけり      与謝 蕪村

岩はなやここにもひとり月の客    向井 去来




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