昨日の昼過ぎのニュースで、「新潟・福島避難指示と勧告で42万人」というのを聞いて、桁を間違えているのでは?と思った。しかし、続く映像に納得。6つの河川が氾濫し、堤防決壊、橋陥没、道路寸断、集落孤立・・・。悲惨な豪雨の模様が映し出されていた。降り始めからの雨量1000ミリを超えているところもある。温暖化の影響か日本の亜熱帯化が進んでいる。深層崩壊が心配。
今朝のニュースで福島震度5強の余震。皆さんの恐怖を思うと胸が張りさけそうになる。世界第3位の経済大国日本のこの悲惨な実態。自然災害に無防備の国政のお粗末さは、どうしたものか。
昨夜、「福祉でまちづくりセミナー」を聞きに行ってきた。42万人避難と言うことになれば「福祉の町づくり」で何が必要なのか、何から手を付ければいいのかヒントがほしかったが、方向性が違っていた。未曾有の事例に対応するのに「どういう町づくりができていれば生活弱者が安心して災害と向き合えるのか」「ノーマライゼーション」の社会をめざしているが、大災害で置き去りになっているのが高齢者であり、障害者であり、経済的困窮者である。若い人たちの重荷にならないよう「お墓に避難します」と遺書を残したお年寄りの苦悩や人間性に学ぶべきではないだろうか。
「ノーマライゼーション」を一番肌身で感じているのは住民である。一番遠いところにいるのがお役所。両足が不自由な方の生活相談の時、「書類をそろえにあちらへ行け、こちらへ行け」と言われ、長距離運転の不可能な身寄りのない高齢者になんと冷たい政治だろうかと怒り心頭。
上から目線やコンサル頼みでなく、町民の力で地域福祉計画を作ることってできないのだろうか。自治体学校で、全管理職が地域に出かけ、市民目線で市民要求をつかんできて町づくり計画を作成しているところがいくつもあったけれど、吉野では無理なのだろうか。旧6町村という地区割りでワークショップをする。旧小学校区ならわかるけれど、40年以上も前の地区割り(区長会の地区割り?)というのも地域課題を見付けるのには、難しいだろうな。
大災害で全町避難という事態も想定がいるように思う。昨日も避難開始して濁流にのまれたご家族の報道があった。早めの避難と一次、二次避難場所に頼らないスーパー避難というシステムも考えておかないとばらばらになった町民を把握することが困難になる。避難所提供の広域協定も早急に考えるべきだ。吉野川の北部と南部に救援物資を分けて備蓄しておくことも必要。町づくりで緊急にやるべきことがいっぱいある。