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2017-07-29 20:43:04 | 日記
「お義兄さん、赤ちゃんの手が・・・」とK子が言った。東京・大手町の東芝病院の新生児室の前の廊下である。赤ちゃんは私達夫婦の最初の子供だった。藤沢工場で、我が子誕生の知らせを聞いて重役の車を借りて、途中で家人の妹と待ち合わせて大井町に駆けつけた。見てみると、その部屋のベッドにいる4人の新生児のうち、我が子だけが手を開いていた。親指と人差し指で小さなV字を作っていた。他の3人の赤ちゃんはそろってゲンコツを作っていた。K子が小さく泣いた。感動の涙だった。幼い手のVの字が何かのサインのように見えた。

中学・高校の頃から、私はよく手を褒められた。私の手指は爪が細く、指も細くて長い。「きれいね」「女の手みたい」が褒め言葉だった。しかし、女のような手が女性に人気があるわけではない。女性が好む男の手は、爪が幅広で指の太い、無骨型である。武士(さむらい)の手である。しかし、私の「女みたいな」手を受け継いだ娘は喜んでいる。自分の手指に満足している。

8年前の8月24日に胸部大動脈瘤が破裂して、8時間の大手術を受けた。術後の1週間はICUにいた。一般病室に移ったのは9月1日だった。その日、ICUには6,7人の看護婦さんがいた。みなさんが「おめでとうございます」と言ってくださった。私は「ありがとうございます」を繰り返すだけである。移動ベッドに乗りながら看護婦さん全員と握手した。これほど多くの女性と続けて握手を交わすのは後にも先にもない。しかもすべてが若くて柔らかい手である。変な言い方になるが、私は、うんと得をしたような気分になった。最後は、名取裕子さんに似た美人婦長さんの手だった。甘い感じのする手だった。
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