2型糖尿病の爺 病気で ドットコム

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HA1C 8.5% 先月と同じで高い状態 理化学研究所で糖鎖の研究が進み肥満に・・・・

2017年01月26日 | 日記
  理化学研究所(理研)は1月10日、マウスを用いた実験にて「α2,6シアル酸←(リンク)」と呼ばれる糖を持つ糖鎖が肥満を抑えることを発見したと発表した。


 同成果は、理研 グローバル研究クラスタ疾患糖鎖研究チームの蕪木智子客員研究員、木塚康彦研究員、北爪しのぶ副チームリーダー、谷口直之チームリーダーらによるもの。詳細は米国の科学雑誌「The Journal of Biological Chemistry」に掲載された。


 肥満は糖尿病や高血圧、動脈硬化といった生活習慣病の発症リスクを高めることが知られている。その原因の1つとして、肥満に伴って肥大化・増殖した脂肪細胞の機能異常が考えられているが、脂肪細胞の肥大化や増殖のメカニズムは良く分かっていなかった。

 
 一方で、グルコースなどの糖が鎖状につながってタンパク質などに結合した糖鎖は、がんや糖尿病、アルツハイマー病などの疾患の原因の1つとなることが分かっていたが、脂肪細胞の肥大化や増殖の過程で、どの糖鎖がどのような役割を果たしているかも不明となっていたことから、研究チームは今回、肥満における糖鎖の役割の解明を行ったという。


 具体的には、マウスに高脂肪食を与えて肥満を誘発し、そのとき脂肪細胞に起こる糖鎖の変化の解析を実施。その結果、ST6GAL1と呼ばれる酵素が作るα2,6シアル酸と呼ばれる糖が、脂肪の肥大化や肥満と関連性があることが示されたとする。


 さらに、詳細な調査を行ったところ、ST6GAL1が作るα2,6シアル酸が、脂肪細胞の接着分子とも呼ばれるタンパク質であるインテグリンβ1の働きを調節することで、脂肪の増殖を抑えていることが分かったという。


 なお、研究チームによると、実際にヒトの遺伝子解析でも、ST6GAL1が肥満や糖尿病と関係があることが、最近、報告されているとのことで、今後、肥満に関連する糖尿病、動脈硬化などの疾患の治療を考える上で、α2,6シアル酸を標的にした新たな治療法の開発が期待できるとしている。

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 上の記事はネットから

 http://ys10.jp/hikaru/about/tousa/01_tousa.html

上のURLは糖鎖の説明のサイトですが、わかりやすいと貼りました。
 
 『糖鎖』で検索すれば色々のサイトが出てきます。結構昔から、『糖鎖』の存在は知られていました。説明があります。糖鎖が色々判明して、その数は、遺伝子に比べられないくらい多く、当分は全てのゲノムの解析が終わったように、一段落という状態は遠く、継続研究が続くでしょう。研究者も速攻として評価を求める人は敬遠するかもしれません。


糖鎖というのは、各細胞の上皮に、糖の鎖が取り巻き、多くの情報のやりとりをしているらしい、と推測されてましたが、遺伝子のゲノムの解析がある程度進んだ段階で、糖鎖研究が進むのではないかと期待されていました。

 研究が進んだ大きな要因に、遺伝子や糖鎖という微少なものを視覚化できる技術が進んだことがあるようです。
 
 糖鎖は前述したように、細胞同士のいろいろな情報のやりとりなど、基本的な生命の仕組みの一つではないかと考えられています。

 『病気』とは、生命体として、生き残ってきた取捨選択、自然淘汰などの長い歴史があり、実はこの歴史は現在進行形で進んでいます。ホモサピエンスも進化の過程にあります。完成された生物ではないので、欠点を多く抱えているわけです。と説明されてます。また、同じホモサピエンスでも長く生きてきた、その場所の環境での違いもあり、多様性にも富んでいます。

 大脳が発達したホモサピエンスは、記憶量の大きさや、その記憶や新しい情報を元に考える能力を身につけて、5感や、代6感を駆使して、観測し、探求して科学の進歩が進んできました。

 しかし、ホモサピエンスの欲望に支配された天才達の探究心は、多くの『負』の部分が土台になり進んできました。
 ホモサピエンスの歴史は殺戮の歴史でもあります。その殺戮のための兵器の開発で、効率よく大量殺戮できるような研究から、人体の研究がなされています。

 また、戦争でキズ付いた兵士の治療という分野から抗生物質のペニシリンが発見されました。

 少し話しが飛躍しますが、イギリスのBBCが作ったドキュメンタリー番組をネット上で見ていましたが、初めのコメントが心に残りました。『我々、人類の惑星、地球』と始まります。一見、何気ないセリフのようですが、ここに一神教を文化の基礎に置いてきた人々と、我々日本人との違いがあるのではないでしょうか。

 一神教は(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)初めに天と地を神様が創った。地上には動植物を創り、土で神に似せて創った土偶に神様が息を吹きかけて、人間を創った。としてあります。地上の全ては、神の次ぎの位の人間は自由に利用して良い、という思考が生まれました。

 上のような考え方から、宇宙という大自然は人間のものなのです。ましてや、地球は人間のものなので、特別な存在である人間が自然を自由に利用して良いという発想になり、人間VS大自然となり、デカルトの『我思うゆえに我あり』で進んできた人間の発想で近代化と言われる現代が存在します。

 しかし、あまりにも巨大である大自然は、人間がコントロールできる、とする考えでは対処できなくなってきている現状があります。科学的に知れば知るほど無限の大きさを感じてしまうのですが、その自然に対抗してきた人間の淺知恵の限界を認めようとしない多くの人がいます。認めると現状の認識で富みと名声を手にした人々を否定してしまいます。

 決して、ネガティブな発送ではありません。

 一神教の世界では、矛盾の解決を先送りしています。ダーウィンの『種の起源』が出てきて、葛藤があたようですが、神の存在でタブーとされた部分から解放された科学者の研究が進むことになります。生命科学的な分野は、神の存在で公には研究できない垣根を超えました。しかし、日曜日に教会へ通うこともしています。

 アメリカ大統領の就任式では、何の疑問もなく、教会での礼拝があり、聖書に手を置き宣誓が行われます。宗教の自由をうたっている国です。イスラム教との殺し合いも続いています。

 日本人の自然観では、無意識ではあるが、ということで語る学者が多くいます。人間も地球の存在した他の生物と一緒に生きている、と言う思考です。日本人の社会では、消えつつありますが、裁縫に使う『針供養』とか『箸供養』とか色々な物に感謝する行事があります。自然のなかで、色々な物を利用させてもらっているから感謝をする、その時期を決めて、年中行事に入れています。
 
 自然は対峙して征服すべきなのだ、と言う考え方はしないのです。自然の中で育まれて生存できる人間という思考が強いのです。日本には、近代科学で進んできて、多くの失敗をしてきてます。最近の例ですと、東日本大震災があります。福島の原発を破壊した巨大な揺れで破損し、続いてきた津波で破壊された原発。

 日本の各地の原発は、新潟地震、阪神淡路大震災、新潟の内陸の山古志村の大きな被害の地震などと続き、そのたびに耐震建築基準法が改正されて、原発は耐震基準に合わせて補強工事がされてきていて、内部はかなり複雑化しているそうです。

 福島の原発では、地震で冷却ようの電源が落ちてしまい、手動装置でコントロールしようとしますが、耐震補強した複雑性で手動装置が見つからない状態にあったときに津波に襲われて破壊されたと初期の正直な報道がありました。

 どんなに最先端の科学技術でも、所詮は人間のやることで、未知の世界が99%もあり、核分裂というコントロールができないのにできると過信して、50年~100年後に自然に衰えることでしか処理できない核分裂、その連鎖反応が続くウランを放置したままで、職に付けない労働者を集めて、孫受けくらいな会社が原発の処理をしていますが、まったくの差別された人々が命の危険と高収入との引き替えで行われています。

 日本人の自然観を取り戻し、巨大なエネルギーで構成されている宇宙的な大自然、地球という偶然に生物の生存に適した惑星が存在したから、これも偶然に10万年くらいの間、巨大隕石にも遭遇せずにきました。地球内部からの巨大な噴火もなく、むしろ、適当な火山噴火が地球の表面にガスが溜まり、植物の光合成で炭酸ガス濃度が落ちて、温暖化が衰えて、酸素が増えて、生物が生きてこられる状態になりました。
 
 紙一重の差で生きられる地球環境ができあがったのです。崩れる時はモロク簡単でしょう。font>

寒いし、眠い。体力が衰えたか・・・・。

2017年01月16日 | 日記
 まずは、服用している薬で、脳への影響があるのがおおくある。

 痛み止め、50肩の慢性化、左脚首の麻痺は腰椎椎間板ヘルニア(MRIでの画像に出てこない部分もあり、簡単な手術では治癒しないと自ら判断した)  トラムセット   脳の痛みを感じる部分のブロック。脱力感 眠気                毎晩一錠服用

 
 高脂血症を抑える アトルバスティン リピトールのジェネリック 高コレステロールの原因である高脂血症を抑える 脱力感
                                                        毎晩一錠服用

 
 痒み止め、ヒスタミンブロック フェキソフェナジン塩酸塩 アレグラのジェネリック 脳内のヒスタミンも抑える眠気 朝晩二錠服用
 
 
 心臓の機能の興奮を抑える アルプラゾラム ソラナックのジェネリック 向精神薬でもあり、安定剤 脱力感、眠気  朝晩二錠服用

 
 カルベジロール 心臓機能が悪化に、心拍数を抑えて、血管を広げて血流を良くすることで弱った心臓を保護する。当然、日常の動きが弱くなる、。アーチストのジェネリック 脱力感、めまい、ふらつき感                        毎朝 一錠

 
 エナラプリルマレイン酸塩 カルシュウム拮抗剤   
                        ※カルシウムは主に骨や歯に分布し体を支えていますが、それ以外の組織にも微量に存在し筋肉を縮める働きがあります。 カルシウム拮抗薬は血管の筋肉に対するカルシウムの働きを抑えることで、血管をひろげ血圧を下げる効果があります。特に心臓の血管(冠動脈)に作用すると、心臓への血液の量が増えるため、狭心症の発作を予防する効果があります。また、血管がけいれんするタイプの狭心症にも用いられます。めまい、ふらつき(血圧がひくくなる)          毎朝一錠服用

 
 
 以上が取り敢えず、脳に働く、血液量にかんする意識や眠気、気力が抑えられることに関する医薬品です。

 大腸・直腸癌に関しては、特に薬が追加はされていません。来月2017年2月に大腸癌の手術後のCTでの診断があります。

 現在は、なんとなく無気力で過ごしています。

 パソコンを手にした12年前に、テレビも液晶画面にして、NTTのフレッツテレビを受信し始めて、母親の介護の終末時期にありました。TVを点けっぱなしにしてると、何時の間にか韓国ドラマがながれていました。韓流ブームでした。
 
 韓国への意識は特別ありませんでした。殆ど無関心でした。なんとなくドラマを見ながら、パターンのある筋書きが存在していたのに、えっ!と不審に思ったことがあります。また なぜ韓国ドラマなのか不思議な気もしました。

 そんなところから、韓国って何だ! 感心を持ち、機会があれば調べていました。そして、沢山の不合理があり、その不合理を許す日本という姿が浮かびあがりました。不審に思いますます調べると、右派が反韓で激高してるのをしりました。そしてネット上で、悪口憎言うを韓国の反日との救われない言い合いを知りました。
 
 ナショナリズムで言い合うのは、どちらにも知性も理性もない姿に、なるほどこうしたエネルギーが国際紛争の原因になるのだとおもいました。

 そして、調べが進むと、朝鮮半島の歴史などから、韓国人の独特の価値観に行き着きました。そして、日本にも世界的に特別な民族意識が、無意識に存在していることも思いつきました。

 島国の日本は、過去に朝鮮半島から、中国の文化や文明が入ってきた事実があります。また、中国へ向かう海路に、朝鮮半島の『百済』という小国に寄って補給をうけながら中国へ向かう航路があったようで、朝鮮半島の内紛にも関わりがあり、中国の『唐』と朝鮮半島の『新羅』との合同で朝鮮半島の統一がされましたが、その際に深い付き合いであった『百済』の要請で、『倭国』が応援に船団を派遣します。半島の『白村江』という河口で待ち受けていた『唐』の船団に破れたという歴史があり、国際的な紛争経験から、『日本』という国家名ができあがったとの日本の歴史もあり、中国や朝鮮半島との長い歴史があり、今日に至っていることを知りました。

 韓国問題に感心がある人は、http://ch.nicovideo.jp/ooguchib/blomaga/ar1173365 
 
 上のURLをネット上に貼り付けて読んで見てください。韓国在住だそうで、韓国人の奥さんがいて、朝鮮半島の人の民族的な思考や価値観を良く観察されて、分析されています。所謂、ネット右翼ではありませんが、かなり厳しく、まっすぐに分析されています。

 韓国の人達の無意識の価値観、一部の人は、自覚している気もしますが、韓国世論に反対の意見を言うと殺されかねない状態なので、表には出てきません。

 トランプの解らない政策で、アジアがどうなるか、韓国内には、アメリカ資本が入り込んでいます。日本資本もはいっています。韓国は日米が捨てないと思い込んでいますが、トランプの事情で、中国へ向かうかもしれません。韓国人には、『事大主義』というのがあり、自主独立で国家運営をしない傾向があり、日本の植民地になるならば、中国の完全な属国に、と日清戦争があり、では、ロシアのロマノフ王朝に朝鮮王朝のまま受け入れてくれれば、属国になるとふらつきます。

 日本が、明治維新で、恐れたのが、周辺の大国と白人国家の植民地ななることの恐怖です。朝鮮半島のロシア化は。恐ろしい状態でした。

 私の、ホームページの『在宅介護の日々』で検索してくだされば、詳しく述べています。韓国人の努力するような社会的システムを作ることはなくても、ノーベル賞が欲しい。というメディアが本気になって主張します。日本にできて韓国人にできないのはなぜかと・・・・・

2型糖尿病で癌になり、色々調べながら書き足してきたホームページの一部です。重複部分もあります。リンクはできなくなっています。

2017年01月05日 | 日記
<font size="4">  研究が進む生物の仕組み,研究結果が日々更新されている。 細胞レベル、その細胞を動かす酵素の分子レベルの研究など、2型糖尿病患者の多さが、医学会、製薬業界の大きな利潤に繋がり、あらゆる生物的な人間の分子や原子レベルの研究が盛んになってきている。  
 iPS細胞の研究者の開かれた研究資料が、世界で細胞レベルの研究が一気に進み出した。2型糖尿病もその原因が多方面から研究されてきている。わたしが、理解できる範囲から、情報が得られる範疇から、更新をしてゆきたいと思っています。iPS細胞は、癌化の副作用をどう乗り越えるか。また周辺の技術がアメリカに特許として取られている現状で、発展に難しい障壁もありそうだ。





 わたしたちの身体は、約60兆個の細胞からなっているそうだ。そしてその細胞は、3日~7日くらいで新陳代謝して全てが入れ替わるそうだ。加齢とともに新陳代謝の能力も衰えてゆき、病気が発生することになる。小腸を含めて消化器官の細胞の入れ替わりは、毎日新しく更新されてる細胞もあるということだ。

 しかし、新陳代謝しない細胞もあるそうで、母体から生まれて成長すると新陳代謝も、再生能力も失ってしまう貴重な細胞があるそうだ。 それは、【心筋細胞】。心臓の細胞は成長期に多少の発達はあるが、母体から生まれてから同じ細胞でその一生を動き続けるということだ。


 【脳の神経細胞】も幼児期に発展して、そのまま使われ続ける。脳神経のネットワークが発達するのは幼児期のみである。幼児期を過ぎると、活発なネットワークを作り続けることはなくなる。神経経路の発達を何故か止めるために、毒物が働くそうだ。
 
 実験で、マウスの脳にネットワークを作るのを阻害する毒の物質を除去すると、異常行動を起こすそうだ。マウスの脳を開いて顕微鏡写真で見ると、沢山の脳神経細胞が死んでいた。一種のアルツハイマー病のような状態になってしまった。  
 
 このことは、激しい脳神経の発達過程で、膨大なエネルギーが必要とされ、その激しい活動は、乳幼児の時しか行われない。
 脳の発達は、かなりの高エネルギー活動の激しさから、成長期の高エネルギー状態以外には、成長がある程度進んだ大人になりかけた生体が、耐えられない活動に対処した結果ではないかと考えられる。
 
 従って、幼児期の脳のネットワークが作られる過程で、身体の成長エネルギーが大きい時期に早く成長して生体として耐えられる時期の、ほんの短い期間に脳のネットワークの基本作りが終了するらしい。しかし、脳の中身の細胞は、新しく置き換えられているということだ。 
 
 後に大人になってから、新たな記憶や学習は、神経細胞に脂肪を巻きつけられて太くなり、脂肪を纏った部分は情報が飛び飛び情報伝達をしてゆき、情報伝達の高速化ができるようになり、処理能力が大きくなって、脳の機能はその意味では、発達をしてゆくと、いうことらしい。
 脳から分泌されるホルモン系物質で、いろいろな感情も大きく変化するが、こうした物質の不足が、脳機能も含めて身体の全体の病気の原因にもなっているという。

 【免疫システム(リンク)の司令塔、T細胞の誤作動で、サイトカイ←(リンク)により、老化が進む。2型糖尿病の原因の一つに、我々の身体の血液の中に、沢山のT細胞があるが、このT細胞は、【胸腺】というところで、遺伝的に受け継がれてきた過去の異物侵入や病原体の認識情報を受け継ぐ。 

 この胸腺で情報のレセプターを受けたできたT細胞、その殆どが不完全ということで、胸腺の中で死滅させられる。その割合は、95%がエラーのT細胞として消滅する。 
 
 選択された5%の正常な機能が発揮できる【T細胞】が血液中に放出されて、樹状細胞が捕まえた物質が身体に悪い異物かの判断をして、攻撃すべきかどうか決めている。 
 攻撃すべきと判断するとサイトカイの一種を放出して、マクロファージなどの攻撃細胞が攻撃を始める
 
 しかし、このT細胞に情報を与える『胸腺』という臓器は、思春期を過ぎるて、20歳を超えるとその機能衰え初めて、T細への情報伝達機能が減退してゆくそうだ。胸腺自体もも20代の前般で消えてなくなる。T細胞は新しく造られなくなり、老化を始めるらしい。
 
 T細胞の老化は、体内に入った危険な異物発見のシグナルで誤作動を起こしやすくなり、マクロファージが攻撃対象以外に取りついたり、衰えたT細胞が、サイトカインをじわじわと放出し続けて、自分の細胞を攻撃してしまう。これが【老いる】という現象の一つと考えられている。  
 
 一つの例としてサイトカインの野放図な放出で、血管の中でマクロファージが集まり、動脈を塞いだりするようだ。 

 今まではコレステロールの血管沈着が動脈硬化の主要因だと思われてきたが、主な要因はマクロファージが原因らしいと思われ出している。 マクロファージが暴走して正常な血管を攻撃して、傷ついた血管に血小板を集め傷口の血液を止める働きをする。このマクロファージと血小板が、血管を塞いでしまう状態も起きるそうだ。『血管の石灰化』というのは、血液には、カルシュウム、ナトリュウム、希少金属などが長い年月に血管壁に沈着してできるものだそうだ。 

 脳血管障害、心筋梗塞などは、免疫細胞の誤作動で起こる加齢現象も大きな要因と言われている。必ずしも、コレステロールの油が張り付き血管を塞いでいたわけではないようだ。 
 
 またT細胞の老化で、サイトカインが常に血管に入り込む状態になると、血管で運ばれたエネルギーのブドウ糖が周りの細胞に吸収されなくなる現象が出てしまう。インスリンの作用を弱めることが解ってきている。従って高血糖の血液が身体を巡ることになり、『2糖尿病の大きな要因』となるそうだ。血液中のエネルギー(ブドウ糖)を細胞内に取り込むには、インスリンの作用がなくてはできない。
 
 免疫細胞が元気に働くには、遺伝的要素もあるらしいが、一日、5分の運動で免疫細胞の動きが活発になり改善されることが発見されている。簡単なことなので試すに値することだろう。 
  
 こうしてみると人体は、他の哺乳類と同じく、まだ寿命が30年前後の短い時代の名残を残している。胸腺が、消滅する年齢からすると、35歳~40歳の寿命であったように推測できる。いまだ進化の途中なのかもしれない。
 
 哺乳類で、寿命の短い個体ほど、成長が早く、子孫を残す身体の形成も早い。どうやって持ち続けたか、或いは獲得したかは解らないが、種を繋いでゆく、その事が生物の基本のシステムとなっている。 
 
 人間も、10歳~15歳くらいで生殖能力を獲得して、出産をしてゆく。他の哺乳類は、授乳期間には、受胎ができないようなシステムがある。また、自然のサイクルで、食物が多く存在する時期に、子を出産するために、受胎の時期が限られている。しかし、ホモサピエンスは、出産するとすぐに『エストロゲン』というホルモンが激しく減少して、授乳しながらでも妊娠が可能になっった。人類が繁栄してきた原因である。
 
 出産後、女性の身体のエストロゲンが、急に少なくなって、妊娠の準備を始める女性のホルモンの働きは、女性はの心の変化も促して、孤立した状況には耐えられない状態になる。現代女性が出産後に鬱病的な傾向になるのは、核家族化があり、女性の集団での子育てという本来の仕組みを嫌う現代人の宿命であろうか。本来の子育ては、女性の間での集団でしていたようで、ホルモンバランスなどで、孤立感が強く出てしまうので、現代の核家族は、子育てには母親の精神的な負担が大きすぎる結果になっている。
 
 嘗ての女性は、30歳頃から生殖能力が無くなり、40歳を超えると寿命がくる。そんな生命の仕組みがあったようだ。
 人類の長い遺伝的仕組みは、他の哺乳類と同じように、子孫を残すことが、第一義的にできている。生殖能力が落ちる30代後半から40代までのまでの寿命に、セットされた身体の仕組みが、長生きしたために諸々の病気の原因になっているようだ。人類はまだ進化し続けるのだろう。
 
 心筋細胞、脳神経、免疫システムは、その寿命が、40年くらいと設計されているらしい、長生きになった人類に、大きな進化の過程で、この遺産が病気を引き起こしているようだ。眼球も新陳代謝しない。従って40歳を超えると、老眼になり始める。このことは、水晶体を引き延ばしたり、縮めたりする、筋肉が固くなり、水晶体のコントロールができにくくなる。髪の毛に白髪も混じり始める。 

 【心筋細胞も誕生してからの細胞の新陳代謝がなく 一生涯使い続けてゆく】
 
 
 しかし、いろいろな、分野での再生医療が活発に研究されて、IPS細胞の技術を使い、脚の筋肉から幹細胞を創り、心筋細胞に培養してゆき、幕状にして心筋細胞に貼り付けると、拡張型の衰えた心筋細胞が元気に動きだすという、大阪大学付属病院で治療に成功している。

 生命現象の探求は、解った状態から、また謎がドンドンうまれている。そうした解らない部分も多く出てくるが、今の現状はその生命現象のほんの一部の解明で、新たな新薬を誕生させている。長生きは人類の永遠のテーマであるが、目先の情報だけで造られる新薬が、製薬会社の資本力で資本の原理で創られることに心配の種が尽きない。 

 iPS細胞の発展と医療、そして次第に人類には手を染めてはいけない分野にまで進む可能性がある。科学者の知的欲望は、人類の病気治療とは関係なく一人歩きする危うさをはらんでいる。





 癌化する細胞と人間の寿命

 成長ホルモンと癌化


  マウスの実験で、成長ホルモンが遺伝子レベルで効かないようにした個体と、普通のマウスでの実験結果。成長ホルモンが効かないようにしたマウスは、成長しなかったが(身体が小型のまま)、寿命が人間で言うところの、200歳位のマウスが元気で生きている。
 
 普通のネズミは癌になり死んでゆくが、この成長ホルモンが効かないマウスは、非常に癌になりにくくなり、長生きするとになる。長寿ではあるが最後は癌化が始まり死んではゆく。

 この理由としての説明が、普通は細胞が傷つくと、成長ホルモンから『IGF-1』という酵素が創られて、この酵素が、傷ついた細胞を修復増殖されると考えられている。傷ついた細胞が増殖されると癌化細胞になる確率が高くなる。傷ついた細胞修復機能が完全なものではないらしい。
 
  

 ここでIGF-1とインスリンとの関係とその説明を

 インスリンはインスリン様成長因子‐1(IGF-1)リンク結合たんぱくの産生を抑制することによって、IGF-1 の活性を高めます。
 インスリンと IGF-1 は、それぞれの受容体に結合することにより、細胞内シグナ伝達系の、Ras / Raf / MARK経路と PI3K / ATK / mTOR / HIF-1α 経路を活性化し、栄養素の取り込みやエネルギー産生を高め、ガン細胞の増殖や浸潤や転移、抗がん剤抵抗性を促進します。

 つまり、糖質の多い食事を摂って血糖値が上がると、インスリンの分泌が増えて IGF-1 の産生と活性が高まるため、発ガン率も上昇してしまうということです。
 
  

 ガン細胞の増殖・進展のカギを握る IGF-1


 
 70個のアミノ酸からなる IGF-1 は、体の成長を促進する成長ホルモンが肝臓に働きかけることで分泌されるのですが、この際、標的組織の細胞分裂を刺激するため、多くの臓器や組織の細胞が IGF-1 の受容体を持っています。そして、これらの細胞から発生するガン細胞の多くもまたIGF-1 受容体を持っているのです。
 
 IGF-1 は臓器などを刺激して成長や再生を促すので、アンチエイジングの領域で若返りのホルモンとして利用されたりもしますが、ガンを促進するという問題があります。
 
 実際、IGF-1 の分泌が少ない人ほどガンによる死亡率が低い、あるいは長寿であるという報告もあります。さらに、IGF-1 の働きを阻害する、IGF-1 結合たんぱくの多い人の方が長生きするという報告もあります。

 また、アメリカからは、血中の IGF-1 の濃度が高い高齢男性は、ガンを発生するリスクが高いという疫学研究の結果が報告されています。この研究では、50歳以上の男性633人を対象に、IGF-1 値を測定した後18年間の追跡調査を行った結果、試験開始時に IGF-1 値が 100ng/ml を超えていた男性のガンでの死亡リスクは、IGF-1 値が低かった男性のほぼ2倍であったということです。
 
 その他の研究でも、血清 IGF-1 濃度が高いほど、前立腺ガン、乳ガン、肺ガン、大腸ガン、膵臓ガンの発生率が高くなることが示されています
 
 そして、IGF-1 とインスリンが交差反応することが知られており、IGF-1 とインスリンはそれぞれの受容体に結合して細胞を刺激すると、細胞増殖と代謝を促進する(※)シグナル伝達経路を活性化して、栄養素の取り込みやエネルギー産生を高め、ガン細胞の血管新生や増殖や浸潤や転移を促進し、さらに、抗がん剤抵抗性も高めます。


 

上の記述と一部重複する。

 我々、ホモサピエンスは、生殖能力を獲得して、子孫を残す年齢を生命現象のピークとしてあらゆる機能が出現する。年齢でいうと10歳から14~5歳で、所謂、 思春期を終えて生殖能力の旺盛な時期に生命現象が最高に達し、20歳を境に細胞レベルでどんどん老いてゆく。身体のあらゆる機能が老化しはじめる。 
 

 老化はあらゆる病気を引き起こすが、最終的には、いろいろな細胞が癌化して死んでゆく。
 癌とは、細胞レベルでの老化による誤作動で、長生きをすればするほど、癌化する細胞ができやすくなる。
 

 長い進化の過程で、勝ち取ってきた人体システムも第一義的には、子孫を残すことであり、その役目を終えると、その生命は老化して『死』に至るようにプログラムされているようだ。

 そこで人体にある成長ホルモンが、老化の1因と言われ初めてきて研究が進んだ。 

 マウスの実験で、成長ホルモンが働かないマウスが、身体は成長しないが、年齢は人間で200歳くらいまで長生きしたというアメリカの研究がある。 通常の2倍の寿命を生きたことになる。 

 マウスは殆どが、癌によって死亡するが、成長ホルモンの働きを阻害したマウスの癌発生は1%くらいで、しかも致命的だはなかったという。
 

 人間でいうところの、『小人症』ナロン症候群の人々を調べてみたそうだが、癌リスクが低く、糖尿病やメタボリックシンドロームも無縁であったという。『ナロン症候群』は成長ホルモンが効かないか、分泌していないか、ホルモンを感知するレセプターに異常があり、成長しない病気であるが、インスリンの働きも僅かで良く機能をしているので、インスリンによる癌化のリスクも低い状態のようだ。 

 インスリンの過剰もいろいろな病気を引き起こす。脳の栄養源は殆どがブドウ糖だが、血液で運ばれる過剰なインスリンは、脳のゴミ掃除(アミロイドβ)機能の酵素が、インスリン対策に使われる。脳では低血糖にならないように、インスリン対策が起きて肝心の脳の掃除機能が疎かになると、本来除去されなくてはいけないアミロイドβが溜まってしまい、アルツハイマー病の1因になると言われている

 
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 ここで追記する。2016年3月25日

 頭の中、すなわち脳でも実は、インスリンがごく僅かに必要とされているいとい研究結果がでてきている。脳の機能にインスリンが働いていて、記憶や、過去の記憶の呼び出しに、計算能力や思考能力を高めているらしい脳の機能で、インスリンを少量作り出している部分もあるらしい。
 
 人間の持つ機能では、一つの機能しかないと思われていたものが、多種類の機能を持つことがいくつも判明している。
 推測であるが、多くの細菌や寄生虫と共存してきた生物としての進化の過程で、突然に襲ってきた害敵要因や内的要因に生存の危機が訪れた場合、その生物の持つ機能がたまたまその新しい生存の危機に対応できて、その機能が多様に対応するようになったりしたのではないか。

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 インスリンの量も適度でなくてはいけないらしい。多くても、少なくても病気になる。飽食の時代にホモサピエンスはまだ進化が追いついていない。また、長生きがその個体の特有な機能が存在しているようで、免疫システムが元気であれば長生きである場合が確認されている。
 

 成長ホルモンの過剰は老化を早める。しかし無いと大人への成長ができない。微妙な量的均衡が必要なようだ。

 成長ホルモンは子供のころは大いに働き、成長して丈夫に育ち生殖能力を大いに高めて、子孫を残す役目がある。 
 子孫を残す時期を過ぎると、老化を始める。20歳を過ぎるころから、ダメージを受けた細胞が修復増殖という異常を起こすと癌化した細胞が増えてゆくし、新陳代謝の誤作動で、傷ついたり、迷子の細胞 【細胞には位置情報があるらしい、肝臓の細胞が、キズ付いて肝臓のどこが辿り着く場所かが解らなくなると、違った場所で、酵素を出して、血管を呼び込み、栄養と酸素を取り込み、免疫システムも呼び寄せて増殖を始める。ここに成長ホルモンが影響を与えて、癌幹細胞が完成するようだ】 が増えると、免疫細胞が食い殺していたが、免疫細胞も衰えてゆくので、成長ホルモンで、癌細胞が増殖されてゆくリスクができあがる。

 細胞分裂にはエラー細胞というリスクが存在してる。エラー細胞は、死滅するものもあれば、免疫機能で除去されるものもある。
 しかし、ほかのエラー細胞は、隠居細胞として存在し続けて、癌化細胞にならないように分裂をやめて存在する。若いころから、新陳代謝が起きているわけで、その際に60兆個の細胞の0.01%くらいのエラー細胞ができあがる。エラー細胞自ら死滅するものもあるし、免疫システムに処理される細胞もあるが、休眠細胞として、体内で活動を辞めて残っている細胞もあるらしい。この休眠細胞が高齢化と共に溜まってゆき、悪さを起こすこともある。



 免疫細胞の衰えで老化 

 
 重複するが、上で述べているように、生殖能力の旺盛な10歳代から20歳くらいまでに、生体反応のピークがくるようなシステムのホモサピエンスは、免疫細胞のピークも同じようにできている。
 20歳ころには消えてゆく胸腺という臓器がある。骨髄で造られた免疫のシステムの司令塔の役目をする『T細胞』がこの胸腺で育まれる。 

 体内の異物を判断するレセプターは、何百万種類もあるそうで、一個のT細胞では賄えず、胸腺の中で、ランダムにそれぞれに役割分担がされて、しかも、間違えて自分自身を攻撃してはならず、厳密な製品管理がなされていて、何とこの胸腺で、できあがったT細胞の95%以上が、エラー細胞として処理除去されるという
 

 胸腺は 20歳ころには消えて無くなる。この時期までにできあがった免疫細胞の司令塔の『T細胞』をその後の人生でずうっと使い続けるしかないのである。
 

 しかも、このT細胞は意外に速く衰えしまう。 
 身体の中で、免疫システムは非常に複雑なシステムを維持している。 

 異物を探す、『樹状細胞』が見つけた異物を『T細胞』に運び、T細胞が攻撃すべき異物と判断すると、サイトカイの一種を放出して、攻撃命令をだす。すると『マクロファージ』という、貪食細胞が異物を攻撃し食い殺すことになる。
 

 しかし、老化した『T細胞』は、この攻撃命令であるサイトカイの一種という物質を、誤作動でジュクジュクと常に出し続けてしまうようになり、貧食細胞の『まくりファージ』が攻撃対象外の健全な臓器や血管を攻撃してしまい、肝炎や動脈硬化、骨粗鬆症、心筋梗塞、脳梗塞などあらゆる病気の原因となっているそうだ。 
 

 しかし、現在、京都大学で、あのiPS細胞の方法で『T細胞』を創り、身体の中のT細胞と置き換えてはどうかという研究が進めれれているそうだ。



; 隠居細胞というはなし



 細胞は、ストレスを受けると、そのストレスの度合いで、強烈であればアポトーシスをするが、日常の小さなストレスであると、傷ついた細胞は細胞分裂を辞めて、まるで隠居しているがごとく静かになってしまう。細胞の癌化を防ぐためらしい。傷ついた細胞が分裂を繰り返すと、癌化してしまう。それを防ぐために生体反応として、所謂、隠居細胞になる。
 

 若い頃は、この隠居細胞で癌化が防げる。非常によくできた機能だ。 

 しかし、細胞が老化を始めるとこの隠居細胞が蓄積されて増えてゆく。そして正常な細胞が新陳代謝をするのに邪魔になることになる。それだけではなく、この隠居細胞は、SASP因子(リンク)という物質を出し、その中には元気な細胞に炎症を起こさせる働きもあり、この隠居細胞の放出するSASP因子の中の炎症を起こす物質で、今度は臓器にいろいろな病気を引き起こす作用をする要因になるらしい。

 たとえば、血管に高コレステロールが流れると、コレステロールは血管の下の組織に溜まり、隠居細胞となりSASP因子を出して、血管が炎症を起こす 

 するとそこに免疫細胞の貪食細胞マクロファージが集まって、炎症を起こしている隠居細胞のコレステロールを攻撃して貪食の作用が始まり、血管を傷つける結果になる。これが動脈硬化症という病になるわけだと最近の医学が発見をしている。 

 そしてこの高コレステロールを攻撃したマクロファージが隠居細胞化してしまい、また、SASP因子を放出して炎症を起こし病気を重篤化してゆき、マクロファージがどんどん集まって血管の内部が大きくふくれて、血小板も集まり 血管を細くしてしまい、その先に血液が流れなくなると、臓器や細胞が梗塞を起こして、生命の危機に陥ることになる。心臓冠動脈でこの現象が起きると、心筋梗塞になる。救急車で運ばれて運がよければ助かるが、冠動脈バイパス手術か、ステント留置などの措置が必要となる。

 それでは、この隠居細胞を除去してしまってはとうか、と、マウスの隠居細胞を薬剤で除去すると、マウスは見違えるように若返って動きも若々しくなった。しかし、このマウスには大きな『癌』ができてしまったのである
 

 若い頃は、隠居細胞ができることで、傷ついた細胞が分裂を辞めて癌化を防いでいたが、老化とともに、隠居細胞が増えてゆき、SASP因子は『癌細胞』をも創るように変化してゆく。若い時にエネルギッシュに活動できてきたが、細胞の老化と共に隠居細胞が新陳代謝の邪魔をしたり、果ては、癌化を促進するようになってしまう。 という、生き物の宿命が見えてくる。
 

 全てが、子孫を残す時期に合わせて最盛期になる生命力は、子孫を残す時期を過ぎるとその反動のように加齢化、癌化、そして『死』へと向かうようになっている。

 しかし、今度は発想の逆転で、細胞が隠居するシステムを調べて、老化での癌細胞に隠居してもらうことで、寿命を延ばそうとこころみているそうだ。 飽くなき戦いに挑む人類。

細胞老化(分裂停止細胞)の二面性にかんするもののURL

  http://ganshien.umin.jp/public/research/main/ohtani/index.html

肥満に伴う腸内細菌の変化が肝がんの発症を促進する 肥満に細胞老化が起こり SASP因子がでて癌化が

  http://www.jst.go.jp/pr/announce/20130627-2/



 


   ネットから 細胞分裂とその寿命 死滅するのではなく 隠居細胞となり 復活することはない その説明


 動物の体にある細胞の大半は 分裂できる回数に限りがある つまり寿命があり これには 染色体の末端に位置するテロメアと呼ばれる配列が深く関係しているそうだ

細胞分裂ではまずDNAが複製され DNAの複製はプライマーという断片配列を足がかりに行れ 染色体の末端ではプライマー部分の配列は複製されない 細胞分裂を繰り返すごとに末端は短くなっていく

染色体の末端にはテロメアと呼ばれる繰り返し塩基配列がヒトの場合は TTAGGGという配列が約1万塩基繰り返されているそうで 細胞が分裂すると染色体の末端のテロメア配列が少しずつ失われていく

テロメアの長さは 細胞分裂の回数を測る尺度(分裂時計)として機能し 細胞の寿命を調節していると考えられている  ヒトではテロメアDNAが5000塩基くらいになると 細胞が寿命(分裂寿命)に達し それ以上の分裂は起こらない また 寿命に達しなくても 細胞がテロメアの長さで分裂時計の進行を感知することが老化につながっているとも言われ 一方 環状のDNAを持つ細菌などは 末端が存在しないので分裂寿命はない

ヒトの体においては 生殖細胞は細胞分裂を繰り返してもテロメアが短くならず 長いままのテロメア配列を子孫に伝達することができる これは 生殖細胞ではテロメラーゼというテロメアDNAを維持する酵素の働きがあり ヒトのテロメラーゼは発生初期には活性を持つが ある時期から生殖細胞など一部の細胞を除いて働きが抑えられる

テロメラーゼ活性は細胞の癌化とも密接な関係があり 正常な細胞では テロメアがある限界を超えて短くなると 癌抑制遺伝子が働いて 細胞分裂がストップする 
 

 しかし ほとんどの癌細胞ではテロメラーゼが活性化されていて 細胞は無限分裂寿命を獲得し 増殖が留まらなくなっている つまり 癌細胞はテロメアによる細胞の分裂と監視を逃れた状態にある

固体の老化や細胞の癌化とテロメアの長さには密接な関係があるため テロメラーゼを標的とした抗がん剤の開発や 細胞にテロメラーゼ活性を与えて老化を防ぐ研究などが進められている

上で述べていることは 癌細胞の無制限の分裂能力を阻害して 隠居細胞になってもらう研究が始まっていることを 我々庶民も知る事となった




 【サイトカインとは】

細胞から分泌されるタンパク質であり、細胞間相互作用に関与する生理活性物質の総称です。標的細胞にシグナルを伝達し、細胞の増殖、分化、細胞死、機能発現など多様な細胞応答を引き起こすことで知られています。免疫や炎症に関係した分子が多く、各種の増殖因子や増殖抑制因子があります。また、白血球(好中球、単球、マクロファージなど)が傷害箇所に集まるための走化性サイトカインをケモカインといいます。サイトカインにはケモカインを含む炎症性サイトカインと、逆に炎症性サイトカインの産生を抑制する作用をもつ抗炎症性サイトカインがあります。そのため、炎症性サイトカインの産生抑制、受容体の阻害活性を示す化合物を見出す方向と、抗炎症性サイトカインの産生促進の方向とで、炎症をコントロールする研究が行われています。

 【サイトカインとして知られるもの】

・インターフェロン
ウイルス感染の阻止作用をもつ糖タンパク質です。ウイルスの感染やレクチンの作用などにより動物細胞が産生します(略記はIFN) 。その中でも、インターフェロンγ(IFN-γ)はマクロファージの活性化を示すことで知られています。

・インターロイキン
主として免疫応答の調節のためにリンパ球やマクロファージが分泌するペプチド・タンパク質の総称です(略記IL) 。インターロイキンには、血管内皮で産生され、他のサイトカインの産生を促進する作用をもつIL-1、白血球細胞の分化促進および全身性の発熱に作用するIL-6、マクロファージのTNF、IL-1、-6、-8の産生抑制作用をもつIL-4などがあります。


 一般に細胞の増殖、分化、死や細胞機能の発現、停止は周りの細胞により厳密に制御され、その結果、正常な発生や生体の恒常性が維持されている。こうした細胞同士のコミュニケーションは、細胞表面分子を介する直接的な細胞同士の接触や可溶性分子を介して行われている。この細胞間情報伝達分子が「サイトカイン」である。サイトカインは種々の細胞から分泌され、細胞の情報伝達に関わるタンパク質であるが、抗体のような特異性を持たない。
 ホルモンも細胞間情報伝達分子の代表例であるが、一般的にホルモンは特定の産生臓器があり、血流を介して遠くの標的細胞に働き、遺伝子発現や細胞機能の調節を行っている。エンドクリンと呼ばれるゆえんであり、物性的には比較的低分子のペプチド性のものが多い。
 一方、サイトカインは分子量がおおむね1万?数万程度のタンパク質であり、ホルモンのように産生臓器は明確ではなく、比較的局所的に作用する場合が多い(パラクリン的作用)。しかし、厳密にホルモンとサイトカインを定義上区別することは困難であり、どのようなものまでサイトカインに含むかについては、現在のところコンセンサスはない。サイトカインは、生体内で免疫/生体防御、炎症/アレルギー、発生・分化(形態形成)、造血機構、内分泌系、神経系に直接的あるいは間接的に関与し、またその破綻としての各種疾病にも大きく関係している。

 
 サイトカインの機能

 サイトカイン全体に共通する性状としては、一般的に以下のことが考えられる。
1)ホルモンと同様に、きわめて微量で効果を発揮する。
2)ホルモンと同様に、標的細胞特異性を示し、産生はフィードバック調節を受ける。
3)1種類のサイトカインは、複数の多様な機能を示す(機能の多様性)。
4)複数のサイトカインが同じ機能を示す(機能の重複性)。
5)サイトカイン間での相互依存性(サイトカインネットワーク機構)が存在する。
 4)は、複数のサイトカインが標的細胞内に共通のシグナル伝達系をもっているため、同じ反応を引き起こすのである。たとえば、IL‐6、IL‐11とLIF(白血病抑制因子)は、細胞表面上のそれぞれに特異的なレセプターに結合するが、結合後のレセプターを介する細胞内シグナル伝達は、いずれのサイトカインの場合にも同じ糖蛋白(gp130)を介して行われるために、これらのサイトカインは多くの共通した生物活性を示すのである。
 5)は、あるサイトカインが産生されると、そのサイトカインが第2のサイトカインを誘導し、さらにそれに依存して第3のサイトカインが誘導されてくるというカスケード現象が引き起こされる。また多くのサイトカインは、他のサイトカインの産生を誘導、促進するが、一部のサイトカインは他のサイトカインの産生を抑制する。
 このように、1つのサイトカインが複数の作用を示す一方、複数のサイトカインが同一の作用を示し、かつサイトカインの産生には、種々のサイトカイン間での相互依存性がみられるのである。サイトカインの話は難しいとよくいわれるが、それはおそらくサイトカインの種類が多いことと、その多様かつ複雑な機能によるものと思われる。



 ヘルパーT細胞の亜集団

 
 サイトカインは体の様々なシステムの制御に関与すること、また厳密にはホルモンと区別がつけにくいことなどを概説したが、サイトカインはもともと免疫系細胞から見つかったことから分かるように、現在ではサイトカインの理解なしに免疫機構を理解することは不可能である。
 免疫機構は大きく細胞性免疫と体液性免疫(抗体応答)に分類できるが、この振り分けにも様々なサイトカインが重要な働きをしている。免疫反応では、マクロファージや樹状細胞などの抗原提示細胞から、T細胞、B細胞へと情報伝達がなされるが、ヘルパーT細胞の2種類の亜集団、Th1、Th2のバランスによって、どちらの免疫応答が優勢になるか決まってくる。
 未分化な末梢ナイーブT細胞は、抗原刺激により増殖、分化を開始する。その際、抗原刺激の種類や強さ、抗原提示細胞による刺激シグナル、さらに関与するサイトカインの種類により最終分化の方向が決定される。たとえば、マクロファージが産生するインターロイキン‐12(IL‐12)は、インターフェロン‐γ(IFN‐γ)などを産生して、抗ウイルス免疫などの細胞性免疫に関与するTh1細胞への分化を誘導する。逆にT細胞、NKT細胞、マスト細胞などに由来するIL‐4は、IL‐4、IL‐5、IL‐6などを産生し、抗寄生虫免疫などの体液性免疫に関与するTh2細胞への分化を促進する。このように、末梢T細胞の終末分化の方向付けにサイトカインが重要な役割を果たし、その結果どのような免疫応答が優勢になるか決まってくる。


http://www.riumachi.jp/patient/patient02/immunology/html/cytokine01.html サイトカイ



 ある種の細胞は一定の条件下で、生物活性を有する蛋白質性物質を細胞外に分泌します。このうち産生細胞がリンパ球(T細胞,B細胞,大顆粒リンパ球)である場合に産生される物質をリンホカインlymphokineといいます。

 しかし,多くの場合,マクロファージをはじめリンパ球以外の細胞からも同様の物質が産生、分泌されることが多く、それらを総称してサイトカインcytokineと呼びます。

 インターロイキンとはリンホカイン・サイトカインの一群で,リンパ球自身が産生し,リンパ球にはたらきかける液性因子humoral factorつまりリンパ球間の情報のやりとりを担う物質に与えられた呼称です。

 サイトカインの単離・精製・構造決定が進み,それまで生物活性の違いから,多くの名称で呼ばれていた因子を統合するためインターロイキンという呼称が順次与えられてきました。現在のところインターロイキンとしてIL‐1からIL‐18までが知られています。しかしこれらのうちIL‐1やIL‐6などは、リンパ球系以外の細胞からも産生され、免疫系細胞以外にも作用することが判明していて、今日ではインターロイキンという呼称はその本来の意味を失いつつあります。

 定義の混乱はそれらの活性の発見の経緯に起因しており、サイトカイン群のうち、主として免疫系細胞への作用を担っている物質群をリンホカイン、あるいはインターロイキンと呼ぶ場合もあります。font>