Music Mania

No Music No Life

大阪、東京間を歩いて旅する人たち

2014年01月25日 | 日常
先日、大阪から東京まで東海道を歩いて踏破した海猿さんという女性の体験記を読んだ。
東海道 歩いて一人旅
これがなかなか面白かったので、他にも探してみると、東京から大阪まで歩いた旅音さんという男性もいて、その記録も読んだ。
東京大阪徒歩の旅
どちらも徒歩旅のリアルな体験談が上手く記されていて、とても読み応えがある。
けっこう長いので、全部読むのは時間がかかるだろう。
まとめてみるとこんな感じだ。

・大阪~東京間の距離は約600キロ。
・女性は28歳、無職、過去に電車、クルマ、バイク、自転車で東京へ行ったことがある
・スポーツと縁のない生活で、逆立ちしただけで次の日全身筋肉痛になる。
・男性はアラフォー世代で、趣味は近所の散歩と音楽。
(以下、二人の共通点)
・二人はアスリートでも、登山家でも、体力自慢でもない、普通の人であること。
・毎日休まず歩いて、16日間で目的地にたどりついたこと(一日平均37.5キロ)。
・1日目で足の痛みが発生し、それは日を追うごとに激痛にかわっていったこと。
・毎日湿布薬やエアサロンパス、ワセリンなどで足のケアをしていたこと。
・目的地につくころには、見も心も疲れ果てて、ボロ雑巾のようになってしまったこと。
・終わったときは感動よりも、苦痛から開放される喜びのほうが大きかったこと。
・帰りは新幹線で帰ったこと。
・その後、体力が回復するのに、数週間から1ヶ月かかったこと。
・これを読んで「オレもやってみようかな」という人がいたら、絶対にオススメはしませんとのこと。


ちなみに江戸時代の人も、だいたい16日くらいで歩いたらしい。
ただ、大きく違うのは、現代人の二人は苦行のような辛さで歩いているのに対し、江戸時代の人はわりと普通に歩いていて、旅を楽しんでいる点だ。
もちろん、湿布もエアサロンパスもない。
そして当たり前だけど、昔の人は帰りも徒歩なので、合計すると倍の距離を歩いていたことになる。
いくら昔の人は体力があったといっても、これは恐るべきタフさだ。

もっといえば、江戸時代初期の「大阪の陣」では、江戸から大阪まで駆けるように大軍が移動し、大阪で戦争して、帰りも歩いて江戸まで帰ってる事実。
これはもう、超人レベルといっていい。
現代人だったら、大阪にたどり着いた時点でフラフラになり、とても命がけの激しい戦いなどムリだ。
なかには「オレ、ふとももを鉄砲で撃たれちゃってさ、歩くのしんどいんだよね」とか「オイラなんて、腰を槍で突かれちまってよ、痛くてたまんねーよ」とかいいながら歩いて帰った人もいるだろう。

現代人でも、生まれたときから野性的な生活を続けていたら、江戸時代人のようにタフになれるのだろうか?

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12 コメント

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Unknown (那由他)
2014-01-25 10:35:42
以前、「東海道五十三次食ウォーキング」http://book.asahi.com/booknews/update/2013061100005.html という本を読みました。
興味深く読みましたが、実際にやるとなると大変だろうなぁと思います。
MBS毎日放送の「ちちんぷいぷい」という番組の木曜日の「昔の人はえらかった」というコーナーでは、昔の人と同じように、夜明けから日没まで、札所めぐりとか中山道とかテーマを決めて実際に歩く、というのをやっていて、見ていて、ほんとに昔の人はえらかった、と思います。
http://tvtopic.goo.ne.jp/kansai/program/info/150801/
東海道 (にゅーめん)
2014-01-25 12:45:26
那由他さん、こんにちは!
東海道五十三次食ウォーキングのリンク先を見させてもらいました。
この人は21日間かけて歩ききったようですが、それでも一日30キロくらい歩いてるので、普段から歩きなれてる人でないとかなりキツイでしょうね。
東から西への食文化の移り変わり、味噌や味付けの濃さなど、いろいろ面白そうです。
こういう調査の場合、出来るだけ同じ食べ物をチェーン店ではない、地元の定食屋さんなどで食べると、味の変化がわかりやすいでしょうね。

ちちんぷいぷいのほうも見ました。
こういうのを読むと、昔の人ってえらいし、体力、気力も凄かったんだなと思います。

中山道だと、馬籠宿や妻籠宿など、当時の宿場町の面影が残ってるところが多いですが、東海道となるとそういう町並みは少ないようですね。
うちの近所の亀山宿や関宿は貴重な町並みのようです。
足を交互にだせばすむ話ですが(笑) (kenken)
2014-01-25 13:01:59
すごいですね!! おもしろいっ♪

16日間歩き続けたら東京ですか。

昔は道路も整備されてないですもんね。やはり昔の人は偉かった。
昔の旅行は徒歩ですもんね♪
お伊勢さん参りに全国から人が集まって来たことを考えたら、脚力の平均値は現代に比べて圧倒的に高いでしょうね。

その頃の飛脚や忍者は100メートル8秒くらいで駆け抜けてたかも(笑)
そう思います (ビリー)
2014-01-25 14:31:13
こんにちは。

私は週一でアンチエイジング(笑)もかね、
10k走っていて、過去に数回フルマラソンも
走っていますが、、、正直、10k以上歩くことの方が、
気力的に続きません。。。(爆)

当時は、わらじで、
武士に至っては10Kg以上の甲冑ですからね。。
秀吉の中国大返しが事実だとすれば相当です。。

そういえば、NHKのタイムスクープハンターで、
江戸時代、み、北陸から江戸に氷を届ける飛脚のような
専門職があって、それをスクープしていました。到着までに
かなり、溶けてしまうのですが、当時が慮れる内容で面白
かったですね。


NHK大河の軍師官兵衛を期待していたのですが、
今一つ、時代背景の描写が薄い感じででちょっと残念です。
一応、見続けるつもりですが(笑)
大阪と東京 (カイン)
2014-01-26 02:36:30
チャレンジャーな人達ですね。
1日37km歩くとかとても考えられない距離…。

比べものになりませんが、昔お兄ちゃんが四日市の病院に入院していた頃、四日市の病院から伊勢まで歩いて抜け出してきました。
あれには参りました(汗)
話は戻りますが、江戸時代の人は足腰が凄く強かったんでしょうね。
往復歩くしか方法無いですしね。
人間の体力 (にゅーめん)
2014-01-26 08:29:28
kenkenさん、おはようございます!
昔の人の脚力は凄いですよね。
歩くという、最も基本的な動作でありながら、それを一日中続けるとなると、現代人の肉体は悲鳴を上げてしまうようです。

ただ、アスファルトやコンクリートの上を歩くのと、地道を歩くのではかなり負担が違うらしいです。
1キロや2キロでは違いがわからなくても、数十キロを毎日となると、差が出るようですね。
その分、現代人はクッションの効いた靴がありますが、昔の人はワラジなので、同じなのかもしれませんが。

お伊勢参りは全国的なブームだったようなので、全国各地から人が訪れましたが、それこそ東北や九州から歩いてくる人って、凄まじい体力ですね。
一般人でこれですから、飛脚や忍者、籠かきの人は、オリンピック選手なみの体力があったのかもしれません。
戦国雑兵 (にゅーめん)
2014-01-26 08:42:15
ビリーさん、おはようございます!
週に1回、10キロジョギングですか!
それはそれは素晴らしいというか、それが出来る体力、気力が羨ましいです。
過去に数回のフルマラソン、僕は20代の頃であっても厳しいですね。
元々マラソン苦手だというのもありますが。
それでも、一時期ほぼ毎日3キロ走ってたことありました。

>秀吉の中国大返し

ほとんど駆け足で京都まで戻ったらしいですが、それで終わりではなく、そこから合戦ですからね。
なかには脱落する人もいたかもしれませんが、おそらく8割以上の人は完走してるのでしょう。
同じことを現代人がやれば、はたして何割の人がたどり着いて、そこからさらに合戦できる人っていくらもいない気がしますが。

軍師官兵衛ですが、今のところ姫路パートは地方豪族の争いといった感じで、まあまあ当時の雰囲気が出てるほうだと思います。
石を振り回して敵になげたり、全員分の甲冑が揃っていなかったり、中世の山城っぽい城だったり。
信長パートはちょっとイマイチな気もしますが。

四日市から伊勢 (にゅーめん)
2014-01-26 08:51:58
カインさん、おはようございます!
大阪から東京、東京から大阪へ歩いたという人、ものすごいチャレンジャーです。
とくに大阪の女性は、過去に自転車で東京へ行ったりもしてるので、この手のチャレンジが好きな方のようです。
あえて「無職がバカなことをやってみた」というスタンスで、どこにも「どうだ、凄いだろう」というオゴリがないのがいいですね。
先週書いた「感動、夢、やりがい」みたいなことを一切口にしていないのも好感度高いです。
なので、当時をこれを歩きながら実況していたときは、全国から応援のメッセージがあったようです。

昔の人はなぜそんなに体力があったか?ということですが、一日の食事量と新陳代謝かな?という気もします。
なんでも戦国時代の兵隊に支給された米というのは、一日6合だそうです。
僕なら6合で3日もちます。

お兄さん、四日市から伊勢…人騒がせというか、なんというか、凄いです。
距離は50キロくらいあると思うのですが、一日で歩けたのかな?
その後、大騒ぎになったことが想像できますが(汗)
初めまして (桜井)
2014-10-12 21:09:19
東海道旅を検索したらここにたどり着きました。

おもしろいブログです。

来春あたり3週間かけて挑戦したいと思っています。

ギターは全く弾けませんが、kiss, Beatles, Sex
Pistolsをよく聴いていました。

琵琶奏女のメタル、ヘルタースケルターと胸いっぱいの愛をのコラボなど斬新ですね。興味深いです。

Jojo広重は俺もダメですね、究極の音楽を目指すって言ったいたけど………

でも、彼は森田童子が好きだと、実際はいい人なんだなあ~と思いました。

スタークラブ、コンチネンタルキッズ、スターリンなど日本パンクもいいですよね。今は全く聴いてませんが…。

宝島と言えば自転車のタイヤの枠を棒で転がしている人物が印象的に残っています。
頑張ってください! (にゅーめん)
2014-10-12 22:41:55
桜井さん、こんばんは!
はじめまして、ようこそ当ブログへ。
コメントありがとうございます。

おおっ!東海道徒歩旅、挑戦されるのですか!
頑張ってください!
是非、海猿さんや旅音さんの手記をよく読んで、しっかり計画を立ててくださいね。
3週間というと約20日ですが、日当たり30キロくらい歩くことになります。
かなりキツイと思われますが、今から体力作りに励んでください。
昔の人の驚異的な体力の秘訣は、新陳代謝かな、という気がします。
ご飯は一日6合食べたといいますし、真冬でも湯気があがるほど体が熱かったともいいます。

当ブログの他の記事もお読みいただき、ありがとうございます。
音楽ネタを中心に、時事ネタなんかも取り上げながら、基本的に毎週土曜か日曜日に更新しております。

非常階段ですが、数万円もするボックスセットを買われるマニアもおられるようで、実に深いと思います。
ノイズって一般の人から理解されないであろう、マニア中のマニアですよね。
そんな濃いファンに支持されるなんて、Jojo広重も幸せですね。

日本のパンクは、モッズ、ラフィン、ブルハあたりが好きです。
言葉やメッセージが直に伝わるのがいいですね。