くわがたブログ

甥っ子ボーイが育てる2匹の幼虫。
遊びに行きがてら、土の中の様子を観察しています。
成虫になったら戦わせます。

名前が決まった、そのとき世界は

2005年11月22日 | ボーイ
その日は、ボーイとママちゃんが娘の誕生会に来てくれていました。

ボーイの右手には花束が、左手にはこの近所で拾ったと思われる大きな落ち葉が握られていました。
花束が生き生きとしていたのに対し、大きな落ち葉はすっかり乾ききっていて、一部葉脈だけになっています。

ボーイはいつもと変わらず、元気一杯に階段を昇ってきて、大きな声で「おめでとう!」と言ってくれました。

僕がシフォンケーキを焼く横で、食事の準備が着々と進みます。

・牛肩ロースのステーキ
・にんじんのポタージュ
・かぶの酢漬け

食事が済み、ボーイはいつものサッカーレゴを出して遊んでいます。
ただ、娘が手を出してくるので、ちょっとイライラ。
結局ゴールも組み立てられないまま、ボーイは諦めてしまった様子。誕生日ということで、ご勘弁を。
ボーイの小さな体が、小さな6畳間に飽き足らず、大きな空の下を欲していたので、娘にプレゼントしたバギーを試乗するため、みんな揃って公園へ散歩に出かけました。

サッカーボールを蹴る僕とボーイ。
その傍らで、ご機嫌にバギーを押す娘と、それを見守る妻とママちゃん。

秋暮れがやや墨っぽく霞んできたところで、公園の柵を乗り越え崖線緑地へ潜入。
ここは、たまに市民団体が豊かな自然を利用してワークショップやイベントなどをしています。一列に隊を組み、ふかふかの落ち葉の上を歩いて渡ります。
最後にみんなで記念撮影をして、機動隊口の階段を潜り抜け崖線緑地を出ました。

階段で下校中の小学生に会いました。
ボーイが階段の上から長靴を飛ばすと、踊り場でスクッと屹立し、その瞬間小学生ギャラリーから大きなどよめきが上がりました。

「立った!」

黄色い長靴の効果がどれだけのものだったのか、ボーイと小学生の間にやさしい絆が生まれたのが分かりました。

部屋に戻り、シフォンケーキに1本ローソクを立て、お祝いをしました。
ボーイはハーモニカを吹いてくれました。鉄琴の音に合わせ、ボーイは体を前後左右に大きく揺すります。小さな体ながら、ボーイは大きな演奏家です。

ケーキを食べひと段落したところで、僕はボーイに聞きました。

「幼虫の名前だけど、考えてくれたかい?」

ボーイは一瞬びっくりした顔をしましたが、小さな声でそっと僕に聞かせてくれました。

あきやまかんたろ
ゴブオト

なんて素敵な名前なんでしょう。
僕らの名前をつけようと思っていた自分が恥ずかしくなるくらいです。
飼育箱のほうが「あきやまかんたろう」で、ペットボトルが「ゴブオト」だそうです。
そう!ボーイは先日の電話から、ずっと名前を考えていてくれたのです。

今日は娘の誕生日であると同時に、僕らの(本当はボーイの)幼虫の名前が決まった日にもなりました。

ありがとう、ボーイ。(ビー アンビシャス!)

ついに名前が決まる

2005年11月21日 | ボーイ
ここ数日、何とはなしに聞いていたところ、ようやくボーイの口から名前が発表された。ずっと考えてくれていたのかな?辛抱強く待ったかいがありました。

あきやまかんたろう
ゴブオト

す、すごいよ!ボーイ。
その場にいた大人たちがそのヒラメキに衝撃を受けたのは言うまでもなく、僕たちの名前をつけようなんて考えてた自分が恥ずかしくなっちゃうくらい。

飼育箱のほうが「あきやまかんたろう」、ペットボトルが「ゴブオト」。
(間髪をいれず、これだけは確認とった。)

果たして地中の幼虫たちは、いつ名付け親ボーイと対面できるのか!?
また吉備のパパちゃんは、幼稚園企画「パパと遊ぼう」に参加できたか!?

そして最後にボーイのママちゃん誕生日おめでとう!!

名前についてボーイに電話

2005年11月14日 | ボーイ
日が暮れるのが早くなったもんである。
夕方、鳥目が利かなくなったころ、思い立ってボーイに電話。

先日のマットのお掃除について説明する。
まずはお掃除をしたこと。それから大きさが3倍くらいになっていたこと。そしてそのへんママちゃんから報告を受けてるかどうか、など。最後に、幼虫の名前について。

4歳児とは言え、電話で心通じ合おうというのは難しい。大人相手だってそう簡単じゃないからね。
結局、聞きたかった名前については、ボーイに会って決めることに、途中でした。

マットのお掃除:1回目

2005年11月11日 | 幼虫
マットに糞が目立ってきたというので、ボーイのママちゃんから呼び出し。
しばらく帰省しちゃうらしく、早めの対応が希望な様子。

実質、このマットのお掃除が幼虫の成長を確かめる唯一の機会なので、本当はボーイには見てもらいたかったんだけど、もう寝てたから仕方がない。

飼育箱の蓋を外し、保湿のためのラップを取る。
これを大人の僕がやっていいのか、と思いながらも深夜なので静かにやるしかない。しかも寝ているボーイを起こしちゃいけない。何というジレンマ。

前日に霧吹きでシュッシュされたマットは、十分な湿り気を保っている。
掻きだす指にマットがいちいち絡みつく。
あまり勢いよく掻き出すと、いつどこから幼虫が現れるとも限らない。
慎重に慎重に、でもやっぱり芋虫だから、ちょっと嫌な感じと脳から指先に指令が走る。

半分掻きだしても、土ばっかり。

もしかして、土になっちゃったかな、と一瞬よぎる。
さらに掻く、また掻く、飼育箱の外には糞の混じった山がこんもりできている。
そろそろ底だ、と勢いよく大きなひと掻きを入れると、ふやけた親指みたいなのが2匹重なりあっているじゃないか。
こないだ見たときよりも、3倍は膨れ上がっている。
よく見ると、脈を打つかのように、背中を黒い液体が出たり消えたりしている。うっ、気持ち悪い。

とにかく2匹とも成長している。やったぜ!ボーイ。

ママちゃんの提案で、2匹を別の飼育箱に移すことになった。
新しいマットに水分を含ませ、握っても形が崩れないくらいにする。これを飼育箱に入れ、上からぎゅっぎゅっと固めていく。
十分にマットをつめたところで、幼虫をコロッと置いてみる。前はこうして、ぐいぐいと潜り始めたので、しばらく様子を見ていたけど、ちょっと固すぎたようで頭を地面に付けたまま、ふらふらしている。
このままでは地上でひからびてしまうので、新しいマットに穴を開け、やさしく背中を押してあげた。

こうして2匹は、別々の飼育箱で次のお掃除まで過ごすことになった。

そうだ、2匹に名前がない。(実はもうあるのかも知れないけど、聞いてない。)
僕とボーイの名前をつけたらどうだろう、今度聞いてみることにしよう。

たかが幼虫でこんなに世話をする必要があるのだろうか、それはまあいいか。