さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】日本史の謎は「地形」で解ける

2017-07-17 23:53:16 | 読書録
竹村公太郎 著/PHP文庫

去年も今年も自分としては非常に頑張っているつもりなのであるが、数年前と比べて明らかに減ったのが読書量である。確かに語学の勉強とか、レクチャーコンサートの資料準備とかは、読書時間を削らないと出来ないもの。でもそういう時であっても、何とか時間を見つけて読書をしておかないと、いずれ老眼になってしまったら、本を読めなくなってしまう。スマホでおもしろ動画とかをダラダラ見ている時間が合ったらもっと読書に時間を割かなくては・・と思い、消化しようと思った積読本を本棚から出して椅子の上に積んで置いたら、一ヵ月に1度遊びに来ている父母が先に手を付けてしまい・・・特に母がとっても面白いと言っていたのがこの本である。

東京に勤めているのに、通る道はほぼ一緒。しかも中心部は散策したことなく、地下鉄ばっかり使っているから、実はあまり土地勘がない。どこそこは何藩の大名屋敷があったところで・・などという知識は私の脳みそには入っていない。半蔵門と聞くと、実際の門ではなく紫色の〇を真っ先に思い浮かべる私はこの本を読んでいたく反省。たまには東京を散策して色々考えたいと思った次第。

この本は、長年ダム等の建設行政に関わってきた著者が、得意分野の地形と気象の知識から来る発想から、歴史上の事件を見直し、新たな考え方を披露している著作であり、読んでみると大変に目からウロコである。文献だけじゃなくて地学的な理系アプローチが加味されていると、いかに説得力を増すものか。むろん反論もあるだろうが、一つの考え方の軸として、自分もそういう観点を磨きたいな・・と読みながら痛切に感じた。

すべての話が心に残ったが、個人的に特に感銘を受けたのは、信長の比叡山延暦寺焼き討ちの背景、家康による江戸の治水、忠臣蔵の背景、小名木川の目的、あたりだなぁ。

信長が足利義昭を奉じて今日に入ったが、大津から京に入る玄関口である狭い逢坂峠は比叡山からみると丸見え・・桶狭間状態であること・・・この発想を、著者は大津駅のホーム後方の端から逢坂山と比叡山を見比べることで気づいたのである。う~ん、大津には2度ほど行ったけど、私にとってはどれが比叡山でどれが逢坂山やら・・・。

つまり逢坂峠が桶狭間になる危険性を察知した信長は、義昭を楯にして逢坂峠を越えて上洛し、その後比叡山を焼き討ちにしたら、義昭を追放してしまった。比叡山焼き討ちよりも、わたし的には子供のころから、何でわざわざ義昭を奉じた後に追放したの?と思っていたけれど、こう考えると辻褄があるなぁ。

その他、忠臣蔵で赤穂浪士は実は徳川家に守られており、その背景には矢作川を巡る徳川家と吉良家の長年の確執がある・・なんていう話も面白かった。家康がどのようにして湿地帯から江戸を誕生させたか・・・利根川を東京湾ではなく銚子の方へ持って行った話は子供のころから知ってるが、いきなりではなく、いろんな手を打ちながらやっていったのである。ここらへんの詳細はもっと勉強してみたいと思う。
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