さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】考えるヒト

2017-04-19 23:03:43 | 読書録
養老孟司 著/ちくま文庫

この人が書いた「バカの壁」は大変分かりやすく、「なるほど」と思うことばかりで、とても感動したことを覚えているのだが、何が書いてあったのか忘れてしまった。なのでもう一度この人の本が読みたくなって、手に取ったはいいものの、体調不良でなかなか読み進まず。

一冊の本をあまり時間をかけて読むと、最初の方に何が書いてあったか忘れてしまうから、よくないなぁ。なので、この本を総括してどう・・ということはなかなか言いづらいのだが、なるほどとかへぇぇと思うことは無数にあった。

特にツボにはまったのは、歌の歌詞は言語なのかどうかということ。

運動性言語中枢障害で、簡単な言語命令を理解できるが発語が出来ない運動性失語症の患者さんでも、お医者さんが童謡を歌ってやると、医師の歌につき従いながら自分でその歌を歌うことができるというのである(むろんその歌をよく知っている場合であるが)。なので歌詞は言語とは言い切れない部分があるということだ。

言葉をしゃべれないのに歌は歌える・・・歌をやってる愛好家ならなんだかスゲーわかる話。日本語でも歌詞の意味を考えずに歌っちゃう、外国語なんか特に意味わかんなくてもとりあえず覚えて歌っちゃう・・・ありゃ、言語中枢使って歌ってないんだな・・・ドキ。

また、臨死体験について、「高いところから寝ている自分を見おろしていた」とか、「お花畑で死んだ母親に逢っていた」とか多くの人が似たような体験を話しているが、生死をさまよっている時は、まだ働きうる脳の部分は限られてくるので、構造的に考えて、脳のうち丈夫な部分はみんなに共通しているだろうから、脳の稼働域が狭くなって皆が同じような夢を見ると、著者は考えている。多くの人が体験しているからといって真実とは限らないという意味では、大変納得感のある話だと思った。

その他、日本人の失読症は諸外国と異なり、カナ失読と漢字失読の二種類あるという。字を読むために日本語では脳の二カ所を使っているのだ。世界的に失読症が起こるのは脳内の角回という場所の障害とされているが、日本人では角回の障害で生じるのはカナ失読だけだという。どうやら漢字を音訓読みするところが、日本特有の事象を生み出しているらしい。これも言われてみれば、なんだかとってもわかる話である。

以上、言われてみれば非常に納得感のある話なのだが、「なぜそうなるのか」については、今までの私には思いつかなかったようなロジックで説明されていて、とても目からウロコであった。
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