麹菌を培地で培養しようと思います。
麹菌を育てる場合、一般的な方法は、蒸したお米にタネの麹菌を振りかけて培養します。
タネ菌は、このお米の表面にわずかに付着している程度です。
私は、タネ菌そのものを培養してみたいと思います。
材料には、この「みやこ麹」を使用しました。
タネ菌を純培養するには、専用の培地が必要です。
研究用の麹菌の培養には、CDM-agar培地が使用されます。
主要な陽イオンは、ナトリウム、カリウム、マグネシウムです。
主要な陰イオンは、塩素、硝酸、硫酸、リン酸です。
また微量元素として、銅、鉄、亜鉛、マンガン、アルミニウムを要求します。
これらのイオンを9種類の化学試薬を用いて調合します。
これを大学の研究室に行って調合してくることは容易ですが、あえてこの培地組成に準じて、食品添加物を調整することを考えました。
さて、それではこれらのイオン濃度は、どれくらいになるのでしょうか?
それを厳密に計算するのは面倒なので、培地の重量単位からアバウトに組み合わせることにしました。
通常の塩麹は、コウジ君の栄養となるのはナトリウムだけなので、あまりにもプアーですね。
陽イオンは、カリウムも必要です。
大量培養では、カリウムが欠乏すると、麹菌が黄変するという報告があります。
そこで、カリウムの給源としては「やさしい塩」を使うことにしました。
これは、NaClとKClが半々で入っています。
窒素はアミノ酸合成に必要です。
培地で重要なのは窒素源としての硝酸塩ですが、専用培地で使用する硝酸ナトリウムは、一般的な食品添加物ではありません。
そこで亜硝酸ナトリウムで代用することにしました。
亜硝酸ナトリウムは、肉やハムなどの発色剤として広く使用されています。
都合よく、リン酸も入っています。
生物は生きていくためにエネルギーを産生しますが、エネルギー産生に必要なATP合成にはリンが必要です。
食品添加物では、リン酸カルシウムは、ラーメンの製造にかん水として使用されています。
当初は、このかん水を購入しようとしたのですが、実は家に在庫がありました。
それは、ベーキングパウダーです。
ベーキングパウダーは、いくつかの組み合わせとなりますが、主要なものは炭酸水素ナトリウム、ミョウバン、第一リン酸カルシウム及び食品素材です。
ベーキングパウダーにはミョウバンが含まれているので、わざわざ購入する必要がありません。
ミョウバンからは、アルミニウムと硫酸イオンが供給されます。
食品素材はデキストリンなので、そのまま糖源として利用できます。
岩塩から、鉄とマグネシイムが供給されます。
しかし、これらを組み合わせても亜鉛と銅が足りません。
そこで健康食品を購入しました。
ミネラル含量を、有名健康食品メーカーと一般食品メーカーを比較すると、健康食品では倍以上の値段の開きがありました。
アサヒは、含量が多くて300円台でした。
培地では、糖源としてスクロース、つまり砂糖を用いています。
ミネラルを添加したいので黒砂糖を使用します。
無機塩としては、鉄やマグネシウムが豊富です。
水も、ミネラル豊富な天然水です。
なおagarは、寒天培地とするために加えるので、今回は加えずに液体培地とします。
さて!
ここで重要なのは、pH調整です。
調整した培地のpHは、8もあり、アルカリ側に傾いています。
培地を調合しただけでは、不完全です。
そこで酢酸で、液性を酸性側に調整します。
微生物には、至適pHがあり、コウジ君の好きな液性はpH5付近ですが、pH8はライバルの雑菌君の好きなpHです。
pHを5まで下げました。
けっこう食酢を加えたので、培地はお酢くさいです。
yuyuさん、コウジ君の好物を飲んでみる?
「まずい!」、そう顔に書いてありました。
でも、コウジ君。
ここで頑張って増殖して下さいね。
いよいよ、麹菌10倍計画の始まりです。
麹菌を育てる場合、一般的な方法は、蒸したお米にタネの麹菌を振りかけて培養します。
タネ菌は、このお米の表面にわずかに付着している程度です。
私は、タネ菌そのものを培養してみたいと思います。
材料には、この「みやこ麹」を使用しました。
タネ菌を純培養するには、専用の培地が必要です。
研究用の麹菌の培養には、CDM-agar培地が使用されます。
主要な陽イオンは、ナトリウム、カリウム、マグネシウムです。
主要な陰イオンは、塩素、硝酸、硫酸、リン酸です。
また微量元素として、銅、鉄、亜鉛、マンガン、アルミニウムを要求します。
これらのイオンを9種類の化学試薬を用いて調合します。
これを大学の研究室に行って調合してくることは容易ですが、あえてこの培地組成に準じて、食品添加物を調整することを考えました。
さて、それではこれらのイオン濃度は、どれくらいになるのでしょうか?
それを厳密に計算するのは面倒なので、培地の重量単位からアバウトに組み合わせることにしました。
通常の塩麹は、コウジ君の栄養となるのはナトリウムだけなので、あまりにもプアーですね。
陽イオンは、カリウムも必要です。
大量培養では、カリウムが欠乏すると、麹菌が黄変するという報告があります。
そこで、カリウムの給源としては「やさしい塩」を使うことにしました。
これは、NaClとKClが半々で入っています。
窒素はアミノ酸合成に必要です。
培地で重要なのは窒素源としての硝酸塩ですが、専用培地で使用する硝酸ナトリウムは、一般的な食品添加物ではありません。
そこで亜硝酸ナトリウムで代用することにしました。
亜硝酸ナトリウムは、肉やハムなどの発色剤として広く使用されています。
都合よく、リン酸も入っています。
生物は生きていくためにエネルギーを産生しますが、エネルギー産生に必要なATP合成にはリンが必要です。
食品添加物では、リン酸カルシウムは、ラーメンの製造にかん水として使用されています。
当初は、このかん水を購入しようとしたのですが、実は家に在庫がありました。
それは、ベーキングパウダーです。
ベーキングパウダーは、いくつかの組み合わせとなりますが、主要なものは炭酸水素ナトリウム、ミョウバン、第一リン酸カルシウム及び食品素材です。
ベーキングパウダーにはミョウバンが含まれているので、わざわざ購入する必要がありません。
ミョウバンからは、アルミニウムと硫酸イオンが供給されます。
食品素材はデキストリンなので、そのまま糖源として利用できます。
岩塩から、鉄とマグネシイムが供給されます。
しかし、これらを組み合わせても亜鉛と銅が足りません。
そこで健康食品を購入しました。
ミネラル含量を、有名健康食品メーカーと一般食品メーカーを比較すると、健康食品では倍以上の値段の開きがありました。
アサヒは、含量が多くて300円台でした。
培地では、糖源としてスクロース、つまり砂糖を用いています。
ミネラルを添加したいので黒砂糖を使用します。
無機塩としては、鉄やマグネシウムが豊富です。
水も、ミネラル豊富な天然水です。
なおagarは、寒天培地とするために加えるので、今回は加えずに液体培地とします。
さて!
ここで重要なのは、pH調整です。
調整した培地のpHは、8もあり、アルカリ側に傾いています。
培地を調合しただけでは、不完全です。
そこで酢酸で、液性を酸性側に調整します。
微生物には、至適pHがあり、コウジ君の好きな液性はpH5付近ですが、pH8はライバルの雑菌君の好きなpHです。
pHを5まで下げました。
けっこう食酢を加えたので、培地はお酢くさいです。
yuyuさん、コウジ君の好物を飲んでみる?
「まずい!」、そう顔に書いてありました。
でも、コウジ君。
ここで頑張って増殖して下さいね。
いよいよ、麹菌10倍計画の始まりです。
成功したら甘酒飲み放題~♪(#^.^#)♪♪
でも、コウジ君の好物は美味しくなかったですよ…。
1)単独部隊・室温戦線
2)乳酸菌混合部隊・室温戦線
さて、如何に?