アフリカと言うところは基本的なインフラが未整備なのか、大陸が大きくて人々の生活にまで手が回らないのか、ともかく人類の未来を象徴するような事象が顕在化する。南アフリカのケープタウン。世界的に有名な都市である。もちろん、南アフリカはアフリカ大陸の国々の中では金などの鉱山資源に恵まれ、豊かさでは群を抜いている。だから、サッカーのワールドカップもこの地で開催された。その南アフリカの最大の都市であるケープタウンが90日後に枯渇都市になるという。この街の水源となるダムの貯水量は水道から水が供給される限界、13%をもうすぐ切りそうなのである。そうなれば、人々への水の供給は日本での断水状態と同じく、給水車で行われる。だが、人々は水が断たれる経験をしてこなかった。だから、相変わらず、シャワーも浴びれば、庭への水まきも行う。この水不足は3年前から叫ばれていた。叫ばれ続けて、ついにこのような状態になったのだ。市はあわてて、海水の淡水化工場の建設を行おうとしているが、90日後に迫る危機には間に合わない。できるのはアメリカのどこかの町で施行されたような水まきをした人間を処罰することだけだ。ただ、富裕層は違う。法外な代金を払いトラック一杯の水を買っている。水産業が富裕層向けに大きな産業なる兆しだ。(2018.1.21)