博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『人民的名義』その4

2017年05月18日 | 中国近現代ドラマ
『人民的名義』第16~20話まで見ました。

蔡成功の取り調べは京州市公安局にて継続中ですが、警察に不信感を抱く蔡成功は侯亮平とその関係者以外まともに取り合おうとしません。そして取り調べ室から留置所に戻される時に、一一六事件で暗躍して同じく公安局に拘束されていた偽警察常成虎とすれ違いざまに暴行されるという事件が発生。不慮の事故ということで問題ないように見えますが、侯亮平は陳海の交通事故と同じく何者かの陰謀ではないかと疑ってる様子。この仕事は陰謀脳じゃないと務まらないのでしょうか (^_^;)

一方、一一六事件の舞台となった大風服飾厰では、京州市当局から工場の移転費用が保証されたということで、工会首席(労働組合長)の鄭西坡を董事長(会長)として新生大風公司を組織し、従業員たちから新たに出資金を募ります。鄭は陳岩石とともに市側でこの案件を担当することになった京州市光明区区長の孫連城の自宅を訪問して折衝に当たり、「今度オフィスに来て下さいよ」と色よい返事を貰いますが、実際にオフィスを訪ねてみると陳情者の列の最後尾に並ばされ、微妙に不穏な雰囲気に…… その孫連城ですが、京州市市委書記の李達康から区役所の受付窓口の件で吊し上げを食らっていました。


画像のように、窓口の位置をわざと低くして腰をかがめないと係員と話ができないような設計になっていたのです。これはロサンゼルスに逃亡した当時の副市長・丁義珍の発案で導入されたもので、この態勢では区民が長話をできず、おまけに役所に人が寄りつかなくなって業務が減らせるという魂胆で、区民から不評を買っていたとのことです。日本の市役所の生活保護申請の水際対策とどっちが悪質なんでしょうか?日本でも市役所業務を丸ごと民間企業に請け負わせたりしたら、こういうことになりそうな気がします。

事の発端となった丁義珍と言えば、逃亡先のロスで悠々自適の余生を送れるかと思いきや色々当てが外れ、現地のバーの掃除係にまで転落しておりました。


しかもうっかり現地に住む妹に電話したことから足が付いてしまい、ロスにも居られなくなって世話役の何阿三に今度はサンフランシスコに行くよう要求されますが、「もうイヤだ!オレはもうどこにも行かない。捕まってもいい!」とゴネだして、普段は粗暴な何阿三になだめられているのがなかなかおかしいです (^_^;)

その間侯亮平は、陸亦可とともに保護者がわりをつとめている陳海の息子「小皮球」こと陳東が、校長室のガラスを割ったということで学校から呼び出されていますが、ここで陳東からグラウンドでサッカーをするには係の生徒に賄賂を払わなければならず、お金がないのでしかたなく校舎内でボールを蹴っていたという思わぬ告白を聞き、自分の仕事をこういう不正を取り締まることだということで、校長に自分の名刺を見せて改善を要求します。大人の世界と同じことが子供の世界でもおこっているという描写がなかなかうまいですね。


孫連城を締め上げた李達康ですが、漢東省省委書記沙瑞金からは、過去に関わった林城市の開発区のプロジェクトを激賞され、離婚を拒絶していた妻の欧陽菁も大学時代の同級生・王大路の説得もあって態度を軟化させと順風満帆。

しかし欧陽菁は蔡成功との収賄の件で反貪局にマークされており、デパートでの買い物で蔡成功から贈られた銀行カード(当世は現金ではなく数十万元単位の大金が預金されたATMカードを賄賂として贈るのが流行の様子)を支払いに使用したことから足が付き、そのことを察した彼女は急ぎ李達康との離婚を成立させ、娘が暮らすロスへと高飛びしようとしますが……

今回陸亦可の母親呉心儀が初登場するのですが、彼女と漢東省検察院検察長の季昌明が大学の同級生で、そして呉心儀は漢東省省委副書記高育良の元妻呉恵芬の姉妹となります。つまり陸亦可は高育良の姪に当たります。更に陸の部下の一人林華華は彼女の従妹(おそらく母親は呉恵芬・呉心儀の姉妹)、反貪局局長の陳海・侯亮平、漢東省公安庁庁長祁同偉は高育良が漢東大学政法系の教授であった時の教え子、ついでに祁同偉の妻は祁らが学生であった頃の大学の教員(つまりフランスのマクロン大統領で話題になった女性教員と教え子との結婚。ただし両方とも初婚だと思いますが)ということで、漢東省主要官庁のコネのあり方が見えてきましたねw

作中では高育良を中心とする漢大幇(漢東大学政法系卒業生を中心とするグループ)と、李達康を中心とする秘書幇(前漢東省省委書記趙立春の秘書であった李達康ら趙の関係者によるグループ)とが対立し合うという構図のようですが。
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