総天然色日記

映画、怪獣、プリパラなど好きなものについて色々書いていきます。

たまには畑仕事もいいぞ。

2016-04-07 16:38:41 | その他
また、久々の更新となってしまいました。

今回はプライベートな日記的な内容です。


突然ですが、私の通う大学には、畑があります。
といっても農業系の学科があるわけではなく。畑のある芸術系大学なのです。



▲奥にうっすら見える三角屋根の建物が本館です。本当に、大学の敷地内に畑があります。


なぜ芸術系大学に畑があるのか。それは、美術科テキスタイルコースの学生が、染料を作るために紅花と藍を育てているからです。
毎年、教授や県内の農家の方の指示のもと学生が主体となって動き、作品に使う材料を自分達の手で育てています。
夏に収穫された紅花は、その後染料として保存され、毎年冬に開催されるイベント「紅花ルネサンス」でその美しさを発揮します。
なぜ夏に収穫するのに冬まで待つのかというと、紅花の染料は気温が低いほうが美しく色が出るためです。



ここで私の身の上について。私は去年までテキスタイルコースの学生でしたが、自分の意思で今年から文芸学科に編入したので、テキスタイルの所属ではなくなりました。
なので、畑に参加しなければならないわけではないし、正直な話、実はテキスタイルに在籍していた頃から畑仕事にはあまり乗り気ではありませんでした。朝早いし、何が楽しいのかよくわからないし、虫嫌いだし。興味ないから、専門的なこと学ばなきゃいけないのも面倒くさいし...。

しかし、テキスタイルと離れて文芸という自分が本当に好きなことを始められて心が軽くなったからなのか、友達が先輩として指揮をとっているので応援したい気持ちになったからなのか、今年から、ちょっとだけお手伝いしようかなぁ、という気持ちになりました。
ちなみに、誤解を招いてしまうかもしれないので補足ですが、テキスタイル生としての日々が辛かったわけではないですし、テキスタイルでの数年間のおかげで今の自分があると思っています。

ということで、一昨日と今日、友達にスケジュールを聞いて参加してきました。種まきは来週なので、今週はまだ雑草抜きや苦土石灰まき、土を耕す作業など、畑の土台作りの段階です。



一昨日はとても天気がよく、気持ちよく作業できました。といってもまだ朝は少し冷えますが、大学自体が山の上にあるので、畑からの眺めがよくて、これだけでちょっと感動。
私は今まで、あり得ないくらい不真面目で非協力的な学生だったので、こうして畑の土にふれるのは1年以上ぶりでした。
草や土のにおいも色も、雑草の生命力の強さも、畑の空気も、すべてが初めてみたいに新鮮であり懐かしくて、ちょっとだけ初心に返りました。


かわって本日は、朝からずーっと雨。ざんざん降りではないのですが、小雨がずっと続いています。大学の学食二階でこれを書いている今も、窓の外の人はみんな傘をさして歩いています(私、自転車で来たんだけど、いつ帰ろう...)。



▲大学の裏にある山も、えげつないほどの霧がかかっていました。

そしてこの程度の天気ならば予定を変更せず雨天決行するのがこの大学のテキスタイル...。
家を出た瞬間、まさか、いや、まさかな...?と思って友達に連絡をとってみたら、期待を裏切らず予定が進んでいるようでした。

雨の日の畑は、当たり前ですが土がしっとりと濡れていて晴れの日とは違ったやわらかさがあって、またミントかハーブかわかりませんが、雨に濡れた雑草のにおいが気持ちよく、濡れて寒いのを除けばこれもこれでなかなかよいです。

久々の畑で、自分が好きだなーと改めて思ったところは、土の独特なやわらかさです。長靴をはいて、種をまく前の畑を遠慮なく歩いて雑草を抜くという作業。虫に遭遇するのは多分永遠に慣れることはないでしょうが、自分の体重で土が沈んで、足の裏でフカフカを感じるのがなんとも楽しい。

こんなに沢山土や植物があるという環境自体が、少なくとも私にとってはなかなか非日常のことです。
スマホやPCの画面を見たり授業を聞く毎日の中で、一週間のうちたった数時間だけでも、太陽の下でこの畑と向き合って生命を育てるという時間は、日々の生活にメリハリをつけてくれます。
少々大げさな言い方かもしれませんが、この習慣の積み重ねが、人生が豊かになる手助けをしてくれるのではないでしょうか。
20代の今、こうして畑に触れることができ、しかもなかなかない紅花を育てるという行為に携わることができるというのは貴重だな、と今になってやっとわかることができました。
在学中はこれからも、できるだけ畑に顔を出して土や植物と触れ合っていきたいです。


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