総天然色日記

映画、怪獣、プリパラなど好きなものについて色々書いていきます。

成田亨展 感想 追記

2015-06-09 20:55:56 | 特撮
 先日公開した記事「「成田亨 美術/特撮/怪獣」青森県立美術館に行って来た。」、読み返してみると
そういえばあれ書こうと思ったのに書いてない!あぁこれも...というのがそこそこあったのでこちらの記事で補完します。

 まずはこちらの、私のツイート。

<script async src="//platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>
 ただ感じたことをそのままツイートしただけなのですが、予想外にフォロー外からの反響があり、
怪獣絵師として有名な開田裕治先生の奥様である、開田あやさんにもリツイートしていただきました。
 
 そのツイートで触れている展示ポスターですが、これが本当にすごくて、
制服屋さん、吉野家、個人経営の靴屋さんなど、この写真以外にも本当に文字通り至るところにポスターがあって、
「すごい、街全体で成田亨展を応援しているな!」
と感じましたし、関係者の方の本気度や、この展示に対する愛が伝わってきました。
街のあちこちでウルトラマンに会うことができて、嬉しい思いをした子ども達も多いのではないでしょうか。

 また、今回の会場である青森県立美術館には初めて行ったのですが、
想像していたよりずっと洗練されていて、素敵な美術館という印象でした。
よく青森というと田舎な印象を持つ人は多いでしょうし、正直言って私もその一人だったのですが、
青森県立美術館は「田舎臭さ」とは全く縁のない、お洒落で現代的な美術館でした。
 まずびっくりしたのが、女性職員さんの制服がとてもかわいらしかったことです。
恐らくこの美術館のイメージカラーと思われる、水色のスモックのような制服でした。
 美術館のロゴマークや館内の施設案内、建物の建築自体も洗練されたデザインでしたし、
公式サイトがシンプルでありながらお洒落で見やすいのも印象的です。
少なくとも、私の地元である札幌にある美術館二つのサイトよりもずっと見やすいし親切です。

 また美術館に収蔵されているコレクションの中に、
世界的に有名なポップアート作家である奈良美智さんの作品が含まれているのも大きな強みだと思います。
更に、寺山修司記念館が青森県三沢市にあるため、
横尾忠則さんと宇野亜喜良さんのグッズが、県立美術館のミュージアムショップで販売されています。
個人的な見解ですが、この三人は、普段あまり美術に触れない人のイメージする
「芸術=重々しくて、専門知識がないと全く理解できない難しいもの。見方のわからないもの」
とは全く違う作風だと思いますし、若い年代のファンも多いと思われるので、
幅広い層の人が比較的気軽に来れる美術館なのではないでしょうか。

 そして今回の展示を見て、成田亨という人の作品に対する向き合い方を知って連想したのが、
日本を代表するグラフィックデザイナーの福田繁雄さんです。
 今回、ギャラリートークでの学芸員さんのお話で、
「成田亨はとにかくすごい数の作品をどんどん生み出していくタイプの作家だったので、
この展示のように一度に大量の作品を出して、見てもらうというやり方が向いている」
という解説がありました。
 また、「成田亨 美術/特撮/怪獣」青森県立美術館に行って来た。でも触れましたが、
成田さんはとにかく仕事に対して真剣に向き合っていて、
この仕事が好き。制作するのが大好きで楽しくてたまらない。というのが展示を見ていて伝わってきました。
そのときに思い出したのが、高校生のときに見た「福田繁雄大回顧展」です。
福田繁雄大回顧展も、当時の私には衝撃的でした。
「ここまで楽しそうに作品を作りまくっている人がいるんだ、すごいな。すごく幸せそうだな。」
と思ったのを覚えています。
 更に、今回この記事を書くにあたって調べて初めて知ったのですが、
この二人は同世代で、大学卒業が2年しか違わないのですね。

成田亨(1929年9月3日 - 2002年2月26日)武蔵野美術学校彫刻科卒業(1954年)
福田繁雄(1932年2月4日 - 2009年1月11日)東京芸術大学図案科卒業(1956年)

もしかすると私はこの世代の作家に好きな人が多いのかもしれません。
ご存命の横尾忠則さんもほぼ同じ世代です。

 いち特撮ファンとしてイベントに参加する、程度の意識で行った展示で
ここまで深いところまで感想が書けたことに自分でもびっくりです。
 今回は日帰りで、交通費を最小限に抑えたために、青森にいた時間よりも移動時間のほうが長かったのですが、
青森県立美術館はまた行きたいと思わせてくれる美術館でした。本当にまた行きたいです。
久しぶりに濃くて充実感のある一日を過ごしました。



コメントを投稿