アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

『オオカミ少女と黒王子』第1巻/八田鮎子

2011-10-29 | 少女漫画
 
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……けどおまえは
他の女と違って
見返りとか みえすいた魂胆とかなかったから
ずっと気が楽だった
だからおまえには
礼くらい言ってやってもいいかと思ったんだよ

(佐田恭也から篠原エリカへ)



 魅力的な作品を描き続けてきた八田鮎子さんの、単行本に初の「巻数」が付いた連載。「上手くて面白い」という、一見して非の打ち所がない漫画を描いていた人なのに、何かが足りないのかどこかが中途半端に思えて、私は今まで単行本を買うまでには至らなかった。ところが今度の連載は、これまでとは違って「何か」が加わって、今まで満たされていなかった部分も満たされて、ぐんと魅力が増したと思う。

 物語は、彼氏がいると嘘を吐き続けてきたエリカと、事情を知って「彼氏のフリ」をしてくれるようになった恭也(きょうや)との出会いで幕開け。王子様のように思えた恭也は、彼氏役を引き受けてくれた瞬間に豹変して、エリカに「犬」になれと、実はどす黒い内面を見せる。弱みを握られたエリカは彼に逆らえない。
 表向きは彼氏と彼女、実際には御主人様と犬という、奇妙な関係が始まる。恭也は皆の前では優しい彼氏を演じてくれるが、エリカは陰で理不尽な使い走りをさせられ服従させられ、人扱いすらされない。

 エリカは不満と怒りをこらえ続けるが、彼女を物のように扱う恭也になぐさめられたかと思えば、放っておかれて寂しさを覚えることもあり、歪んだ彼に対する印象が変わっていく。恭也は恋愛など生きてて「オマケ」だと言うが、エリカは、誰のことも好きになろうとしない彼を放っておけなくなる。
 そして自分は「犬」なのだから気を許してくれと言ったことで、人を好きになろうとしない恭也の本心が少しだけ聞けて、エリカもまた自分が抱いた感情に戸惑う。


第1話扉カラー(別冊マーガレット平成23年7月号)



お薦め度:★★★☆☆

 回を重ねる毎に、期待がどんどん高まる連載。一話ごとに、「ぷっ」と吹き出してしまうようなギャグをさりげなく挿入しながら、可愛らしいときめきを感じさせてくれる場面があって、何度読んでも楽しい。


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『ビッグコミック』2011年21号

2011-10-28 | 青年漫画
 
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『ゴルゴ13』第516話「FRIENDS」後編/さいとう・たかを
 巻頭カラー。前編を読んだ時、私は出てくる三人を「一人のリビア人女性と二人の英国紳士」だと読み間違えてしまった。正しくは、ヘンリーは英国人で、スティーブは米国人。

 コンテナの主であるヘンリーは、アミナに対して、彼のやったことはあくまでも「ビジネス」だと釈明する。そしてアミナの祖国の現状と展望を、辛辣に語って彼女を深く失望させる。アミナはコンテナの到着を阻止しようとするが、逆に同胞から「机上の平和主義者」と罵られてしまう。
 企てが発覚したことにより友情の崩壊した、ヘンリーとスティーブとが、アミナに呼ばれて、港を見渡すことのできる部屋に集う。彼女の口から、超一流の殺し屋の名を聞き、二人は取り乱す。しかし彼女は、この世に「絶対的な平和」は存在しないと、あの男との出会いで悟り、二人の予期していなかった選択をしており、友に別れを告げる。


 『憂国のラスプーチン』はお休み。以下、面白かった作品を羅列します。

『そばもん』第73話/山本おさむ
漫画は仕上がるが、神坂はやはり自分は「馬の骨」だったと、けじめをつけようとする。稜は逆に、「俺とのけじめ」だと、赤茄子を食って行けと神坂を怒鳴りつける。「毎月給料を貰うような仕事」ではない者どうしである、稜から神坂への厳しい言葉があたたかい。


『ゲゲゲの家計簿』第12話/水木しげる
「テレビ」の台頭で、紙芝居は更に脅かされる。脳裏をよぎるのは、日露戦争の映画で観た、逃げられずに軍艦と運命を共にした者のこと。そしてしげるさんは、絵の具だけを荷物に東京へ行く。昭和三十二年の七月のこと。


『兵馬の旗』第十八陣/かわぐちかいじ
対照的な決着の仕方をした二つの、大名行列の前を横切ろうとした異人がきっかけで起こった事件。生麦事件では幕府は藩を守ったが、神戸事件で新政府は藩を守ろうとしなかった。後者に於いて、外国人は史上初めて、切腹に立ち会った。腹を切る侍を見て、西洋人がどれほど驚いたか、想像も付かない。「この者に責任を取らせて腹を切らせます」、そして外国人の目の前で割腹自殺をさせる。「納得」させるだけでなく「圧倒」させて、事件を終わらせる。それは「侍」でなくてはできないことだ。


『上京花日』第52話/いわしげ孝
「ズーさんにそっくり」と繰り返し言われ、恥ずかしくて心地よい花。「若気の至り」の話題になって、後戻りが出来なくなったお母ちゃんは、彼女自身の若気の至りを告白。


『S-最後の警官-』episode.053/小森陽一・藤堂裕
速田が藤波優子をシロだと確信し断定した出来事。蘇我は根拠も裏付けもないと驚くが、速田は自分にはそれだけで十分だったと言う。容疑者逮捕のニュース速報が流れ、蘇我は速田に心底失望したと言って去ってしまう。


『総務部総務課山口六平太』第610話/林律雄・高井研一郎
あの時(第600話)植えて、実った稲を刈る。「モンスターペアレント」も、「たまたま」東大に入り、「たまたま」大臣官房になった亀さんの前では、言葉もない。


『獣医ドリトル』カルテ96/夏緑・ちくやまきよし
医学生の、「奇跡」は正しい方法で地道に努力して起こるものだという、逃げない姿勢がかっこいい。花菱も、自ら苦しみながら「安楽死」をやり遂げて、前へ進める。命と向き合う者どうし、いつかエンペラーの息子と和解できる日が来るかもしれない。


『星を継ぐもの』第17話/J.P.ホーガン・星野之宣
船内で、ホモ・サピエンスとガニメアンとが、地球人の言葉で「コンピュータ」と呼ぶ物を介して会話する。宇宙軍に所属する副官らは毅然と敬礼し、ガニメアンはその仕草を真似、友情だけではなく「援助」も必要としていると答える。彼らもまた、第五惑星の消滅を知らなかった。


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『LaLa』2011年12月号

2011-10-27 | 少女漫画
 
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 ララの、増刊ではなく本誌を買うのは、十五年ぶりくらいかもしれない。

『砂の丘のライラ』/ふじつか雪
このよみきりが読みたくて購入。
舞台は精霊(ジンニー)のいる世界の砂漠地帯。主人公のライラは、念願の精霊保護機関(アルタイル)入隊試験に合格し、幼なじみと同じ名の指導員と出会う。強い女の子と、彼女に釣り合いたくて頑張ってきた男の子との、あたたかな再会の物語。最後のジオの告白が、ライラに取り違えられてしまう終わり方も良い。


『赤髪の白雪姫』/あきづき空太
本誌連載の第2回。ミツヒデの本心が、ゼンを戸惑わせてしまう形で表に出てしまうという、一見して番外編のようなエピソード。
ゼンは、自分に向けられるものの大半は彼が王族だからだと、寂しそうでもあり強い覚悟が秘められているようでもある顔で語る。そして、そこにあてはまらないものとの両方を持って仕えてくれる、ミツヒデと木々に対する敬意を、白雪にだけこっそり告げる。
「信じる」という行為や思いの、困難さや美しさが魅力的だ。


 他は、コミックスを買っていないので、途中から読んで面白かった作品を羅列します。

『キスよりも早く』love.50/田中メカ
有名な作品だけど、今回初めて読んだ。お義父さんの不器用な優しさがツボだ。


『学園ベビーシッターズ』第26回/時計野はり
これも読むのは初めて。こういう、少しだけ不幸だけど、今まで気付いていなかった大きな幸せに気付くというお話は、とても好きだ。


『会長はメイド様!』第65話/藤原ヒロ
薄水の転校で離ればなれになる二人。「使用人さん」とケンカを売られ、見事に切り返す美咲はやはり、強くてかっこいい。


『めがねのインキュバス君』/仲野えみこ
川上先輩に告るはずだったさわが、実は(メガネで力を制御している)インキュバスである、初めて目を合わせたクラスメイトの秘密を知ってしまう。さわが可愛いし、これは続きがちょっと楽しみだ。


『おいらんガール』第十二話/響ワタル
読むのは初めて。吉原のあれこれが、艶かしい。連れ出してもらうことを望まず、目的のために吉原に留まるという、危なっかしい強さにも惹かれる。


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『COM 40年目の終刊号』

2011-10-26 | 読書

 恥ずかしながら私は、『COM』という有名なまんが雑誌を、一度も読んだことがない。私が生まれる前に創刊され、私が生まれる前に休刊となった雑誌なので、現物を手にする機会にも恵まれなかった。ただ、敬愛する漫画家の何人かが、インタビュー等の中で『COM』に言及することがあるので、その存在は意識していた。
 そして、これが間接的にせよ『COM』に触れられる、私にとって初めての機会なので、「40年目の終刊号」と銘打たれたこの本を買って、夢中で読んだ。

 掲載されているまんがは、『火の鳥 第八部 望郷編 1』/COM版(手塚治虫)、『たそがれの国 遠い日のジュン』(石森章太郎)、『シリーズ黄色い涙 青春残酷物語』その4(永島慎二)、『ウルルンサービス 完熟美女』(原案: 美和剛/作画: みやわき心太郎)の四作。他にエッセイや、編集者と関係者による回顧録と座談会を大量に採録している。
 まんがは、それが描かれた時代を知らなくとも、誰もが楽しむことができる。その時代を体験していれば何倍も楽しいのだろうが、優れた作品は昔を知らなくとも楽しめる、不変の面白さを持っている。ところが、回顧録や座談会は、私が体験していない時代のことを、私には馴染みの薄い固有名詞も交えて綴られているので、私には発言の真意を知ったり内容の真偽を判断することはできない。それでも、当時この雑誌に関わった方々の、「情熱」と「戸惑い」と「葛藤」は、生々しく伝わってくる。

 まず、『COM』がコミックマーケットとコミティアの前身であったという証言に、私は少し驚きながら興味を引かれた。私はコミケとコミティアとの両方に参加していたことがある。ただし1990年代のことなので、ワープロやコピー機が身近にあり、同人誌専門の印刷会社なども存在し、私は安易な気持ちで同人誌活動を始めることができた。今にして思えば、「自由に描く」と「自分勝手に描く」との違いを分かっていなかった、過去の自分の浅はかさが恥ずかしくもある。

 1960年代から1970年代初頭を顧みる多くの証言や文章から私が強く受けた印象は、「今こうして自分が日々漫画を楽しめるのは、『当たり前』のことではない」という物だ。私は漫画が好きで、漫画は私が生まれる前からこの世に存在していて、私は呼吸や食事をするように、当然のように漫画に親しんでいる。そして私は、「少し周りを眺めるだけで、面白い漫画をいくらでも見付けられる」という、恵まれた時代に生を享(う)けた。
 この「恵まれた時代」は、ほんの半世紀前までは、実現されていなかった。平成の現代に生きる私は、コンビニで生活の一部の如く漫画雑誌を購入し、愛読している作品の単行本は書店や通販で簡単に買い揃えることができる。店内を見渡せば、興味を引かれる漫画は数えきれないほど並んでいる。夢のような時代だ。

 自分にとって、「漫画」とは何なのだろうと、私はたまに自問する。最近、それは「水」に極めて近い一面があるのかもしれないと考えている。そこには「水道水が飲めない国」で幼少期を過ごした体験も少し関係している気がする。この地球上には毎晩、「明日の飲み水の心配」をしなくてはならない暮らしをしている人々もいる。一方で、「漫画が読めるのが当たり前」の時代と国に生きている私は、同時に「水が飲めるのが当たり前」の時と場所に生きている。しかし、蛇口をひねれば出てくる水は、水源地から、常に整備されている水道を通し、途方もない労力をかけて私たちの元に届いている。

 『COM』が何をもたらしたのか、この一冊を読んだだけで、その時代を生きていない私に具体的に「わかる」ことはできない。だが、自分が今生きている恵まれた時代が、誰の手にもよらず自然に訪れた物でないことは確かだ。そして今も、お金さえ払えば好きなだけ漫画が読めるという時代は、目に見えない所で多くの人々が支えているのだと、強く思う。


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『ゴルゴ13』第162巻/さいとう・たかを

2011-10-25 | 青年漫画
 
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……歴史を暴くのではなく、
彼らが最も大切にしている家族への思い出を届ける事が、
俺の…
責務なんだから……

(溝口浩樹)


 ここ最近、『ゴルゴ13』という劇画に対する私の印象は、少し変わりつつある。以前ブログに書いたように、私はこの作品を、「ロマンチックな漫画」だと感じるようになった。
 政治、経済、歴史、世界情勢など、様々な物が絡み合って構築された物語は、「ゴルゴ13」と呼ばれる架空の狙撃手を(陰の)主人公に、多様な人間模様を見せる。神業のような狙撃や迫力のある命のやり取りが描かれ、時には想像を絶するような技術が登場し、国や政治家や、あるいは何の権力も持たない個人が、誰かを殺そうとしたり何かを企てることで物語は動き出す。しかし、この漫画の根底にある物は、「人間」というロマンチックな生き物が抱く、様々な「思い」だ。


『ノモンハンの隠蔽(いんぺい)』
 表題作。精密機械の会社の社長である溝口浩樹は、病床の父から、遺産を相続する条件として、父の戦友に会い、ある「遺品」を探し出すことを命じられる。戦争を「過去」の物と考え、「ノモンハン」の正確な位置も知らない溝口は、会社を立て直す資金を手にするために、父のかつての部下と共にフィリピンへ飛ぶ。
 溝口は、父の部下であった来栖(くるす)の物言いや価値観に、まるで共感できず、「年寄りの懐古趣味かよ」と、彼が語る昔話に辟易とする。しかし、フィリピンの山奥でゲリラに襲われ、「ノモンハン事件」と呼ばれる物のもう一つの面を知り始め、「過去の選択」が戦後の地位を左右したと言った老人の言葉の意味を、徐々に理解していく。
 遺品の埋められたノモンハンの地で、二人を消すために現れた車輛の音を、「ソ連の戦車」の物と来栖は聞き間違え、二人は死の恐怖におののく。その車輛は、かつてソ連軍が日本軍の戦車部隊を立ち往生させた物に似た手口で返り討ちに遭う。生きながらえた溝口は、六十六年前の真実を知るが、自分に求められているのは歴史を暴くことではないと、祖国のために戦った老人の亡骸を抱きかかえて日本に帰る。
2005年10月作品。


『海の鉱山』
 彼は、スペイン政府の要人を名乗る者からの依頼で、ETAの幹部だと教えられた工場長、ジェロームを消す。死体の内ポケットからは、「ジェローム&ドーニャ」と書かれた封筒が見付かる。
 結婚を約束した男に捨てられたと、悲しみの中でストリッパーを続けるドーニャと接触して、彼は自分が殺したジェロームの正体を探り始める。かつてドーニャは、恋仲にあったジェロームに魚料理を振舞ったが、彼はバスクの地で、パスワードの解読を手伝う女性が注文した魚料理に口を付けない。彼は養殖場を自分の目で見ることで、金属会社がタイヤ工場の営業を妨害した行為に疑問を抱き、音波による盗聴をする。室内では蓄音機からワグナーが流れている。
 嘘を吐いた依頼人に、背後からの声が有罪(ギルティ)を告げる。最新式スピーカーよりはるかにリアルに人間の声を再現する、旧型の共鳴箱に欺かれ、嘘を吐いた依頼人は報いを受ける。そして償いの込められた匿名の入金により、ドーニャは、ジェロームは逃げたのではなく真に彼女を愛していたのだと知って涙する。
2006年1月作品。


『鶏は血を流す』
 南アフリカの、ナミビアとの国境近く。二人のかつてのエリート軍人は、今は落ちぶれて、この地で傭兵を育てている。傭兵になる以外に仕事のない村では、若者達が鶏のように扱われ、武器を使わずに人を殺せる「サンボ」を仕込まれていた。ロシア人指導官の命令に従わなかったことで、のけ者にされたリコは、代理で来た東洋人の傭兵を家に泊める。その男は、食卓で一言だけ印象的な言葉を口にし、アンゴラのダイヤ鉱山の警備の仕事を仕切る。
 初仕事を与えられたリコは、真相を知ったロシア人指導官が、東洋人の傭兵に殺される現場に居合わす。殺人の目撃者となった少年は、自分は、勇敢な父の息子なのだと言い聞かせ、傭兵としての任務をやり遂げようとして、男に戦いを挑む。
2005年6月作品。



お薦め度:★★★★☆



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『オレンジ チョコレート』第7巻/山田南平

2011-10-22 | 少女漫画
 
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 この漫画は、美しさと面白さと楽しさとが、絶妙なさじ加減で詰め込まれた、かなりの傑作だと私は思う。とりわけ、「美」にこだわる作風が素晴らしい。
 ちろと律は、美しく生まれ、律は美しくあることを職業とし、彼のまだ完成していない美しさは、ちろの存在によって成り立ち高められている。律が職業のために美しくあろうとするのに対し、ちろは人為や技巧によらない美しさを持ち合わせており、互いに互いをうらやむ。
 そして外見の美しさは、律の仕事に於いては、一般的な意味での「内面の美しさ」を伴う必要がない。ちろも律も、誰かに嫉妬もすれば誰かを嫌悪もし、人間として当然の、醜い感情を抱く。拗(す)ねたり妬んだり怒ったり、張り合ったり落ち込んだりといった、人として当たり前の思いや行いも含めて、彼らの生き様は美しい。取りも直さず、ちろと律だけでなく、彼らを取り巻く様々な人々も(人ではない者も)一緒くたに、「人間という生き物の美しさ」を感じさせてくれる。
 ちろは当たり前のように律に愛を要求し、律は口先や表面上の態度では呆れながらも、それに誠実に応える。ところが左近と右近は、そんな二人の「絆」が弱まるのを心配して、律に絡む梨絵(りえ)を快く思わない。
 狐は「絆」のために二人を入れ替えるが、律とちろは入れ替わることによって「美しさ」の本質を徐々に理解していく。この、願いを叶えた神と、それをサポートする神使と、人間という、三者の間の「すれ違い」が、作品の楽しさを倍増させている。

 以前、似たようなことをブログに書いた記憶があるけれど、この漫画の最大の魅力を一言で表すと、「美しく生まれた男女が美しく育ち、美しく愛を育んでいく様」を、徹底的に美しく描いているという所だと私は思う。特筆すべきは、作中で男女の性別が入れ替えられていながら、彼らの「美しさ」が性的な魅力を超越している所だ。



第25話見開きカラー(別冊花とゆめ平成23年4月号)


別冊花とゆめ4月号表紙



お薦め度:★★★★☆


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『花とゆめ』2011年22号

2011-10-21 | 少女漫画
 
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 巻頭の、編集部潜入の記事が面白かった。整然と書庫に並べられた、大量のコミックスやバックナンバーが、凄いというか羨ましいというか…。

『暁のヨナ』第44話「それぞれの思惑」/草凪みずほ
新王スウォンが、地の部族の土地に御光来。地心(チシン)城の主イ・グンテは、最強の武人であったユホンの嫡男に対する期待があったが、目の前に現れたスウォンは、衰退する高華を憂えるグンテの鋭い問いにも、物腰柔らかでまるで覇気のない返答をする。しかしスウォンは、さりげなく地の土地の産業や治安を視察している。そして地の部族やその部族長の魅力を見抜いていて、「戦ごっこ」を提案する。
スウォンが五部族を懐柔していき、新王として為すべきことを為していけば、その地位は磐石な物になる。「先に即位してしまい、きちんと仕事をしている王」と、「四龍を従えた、遺伝的に正統な王」とのどちらを民や部族長らが選ぶことになるのか。「先王イル」に対する(今は低い)評価も、後に見直されることになるのかもしれない。


『LOVE SO LIFE』第52話/こうち楓
「かわいいって思う位いいだろ…!」と、松永さんは「社会(オトナ)のルール」にとらわれて、それ以上を望もうとしない。詩春を「未来のある子ども」と捉えて踏み止まる、当たり前の優しさが、逆に詩春を不安にさせてしまう。


『天使1/2方程式』/日高万里
マナ君は、相変わらず、以前と変わらずゆい子に接する。そのまま時間だけが経過し、避けられ続け、ようやくアドバイスをしてくれた友人がマナ君に浴びせた言葉は、「この バカマナッッッ」。マナ君は本気で何もわかっておらず、(何で!!?)と、あっけにとられてしまう。


『はじまりのにいな』/水森暦
亡くした娘を今も思う母と、その母を支える弟。自分が娘だと名乗り出ることができない、「お母さん」と呼ぶことができない。これはなかなか切ない。


『月刊なかとば』/山口舞子
ハロウィンだから… お仕置きだよ!


『モノクロ少年少女』#51/福山リョウコ
互いに名字で呼び合って、違和感があると笑い合う、呉羽と伊織。ケダ高に戻ってきた呉羽は、髪型が変わっただけでなく、右京に対する恋にも「呉羽自身」でぶつかるように変わり始める。嵐の中、それぞれが「嵐が去るのを待つのではなく」と、自ら風を起こそうと変わり始める。


『声優かっ!』/南マキ
すごく面白くなってきた。演技がきっかけで親友となった和馬の友情を、別れの日まで「演技」だと思い続けてしまった久遠千里。あの日言われた「カラッポ」という言葉が、今も刺さったままなのかもしれない。


『リーゼロッテの魔女の森』第8話/高屋奈月
自らを「災い」だと呼ぶ魔女と対面し、こんな物は真の厄災(やくさい)ではないと、自分は"人間"で君は"魔女"だと言い放つリーゼロッテ。
今回、ようやくリーゼの「強さ」が感じられて、この作品に対する期待が高まった。


『俺様ティーチャー』第74回/椿いづみ
歌音が二人に自分のトラウマを語る。彼女が緑ヶ丘に転入してきた時、忍と北条さんは既に雅様のお世話をしていたのだな。歌音は、北条さんを少しは(優しい先輩として)慕っていたりはしないのだろうか。強権政治を行う生徒会、カリスマ性のある生徒会長、そのカリスマを支える幹部。その「幹部」たちの間に、「雅様に対する忠誠心」以外の部分で、絆のような物はあるのだろうか。それとも反目し合っているのか。


『神様はじめました』第71話/鈴木ジュリエッタ
何百年経ようと忘れないと言い残し、泣きながら去ってしまう沼皇女。小太郎は、姫美子が正体を告げられなかったのは、彼が弱かったからだと、龍王の言葉でようやく理解する。
おそらくこれから、小太郎と龍王は、多々良沼へ向かう。そこへ、ミカゲ社に手を出したのは多々良沼皇女だと思い込んでいる巴衛が合流してしまった時、きっと奈々生の力が試される。


ヨナ、声優、神様。



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『さよなら絶望先生』第二七集/久米田康治

2011-10-18 | 少年漫画
 
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 何かをやめるのは、とても大変です。すごくパワーがいるのです。難しいのです。これからお話しするのはそんな、やめるのをやめるのをやめられなかった、カワイソウな人の物語です。

 昔々、あるところに、革命家を気取った若者がいました。彼は理想に燃えていました。まず手始めに、彼は学校の敷地内で、「学費を下げろ!」と叫んでみました。すると、何人かの学生が彼に同調し、彼は組織のリーダーに祭り上げられました。「同志」という名の仲間も群がってきました。彼はそそのかされ、学校を占拠し、国会周辺で大きなデモも主催しました。敵対するグループを時には粛清し、時には吸収しました。彼が作った組織はどんどん分裂し拡散し、彼の手を離れて暴走し、制御不能に陥りました。これが原子炉だったら爆発してメルトダウンしていた所です。
 しかし、彼の組織は原子炉ではなかったので、何も産み出さず、爆発もしませんでした。やがて時代が変わり、世の中が彼の組織や運動に対して、関心を持ってくれなくなりました。そのまま世間から忘れられて自然消滅できれば、どんなにか幸せだったことでしょう。彼も自分の活動への情熱を失っていたので、革命家をやめたかったのですが、組織を構成する「同志」がそれを許してくれませんでした。
 やめるのをやめるのをやめられなかった彼は、否応無く革命家を続けさせられ、夢遊病のように支離滅裂な活動を繰り返しました。同志をリンチし、飛行機をハイジャックし、空港で銃を乱射し、目が覚めた時には死刑囚となって地獄に堕ちていました。
 おしまい。

号泣。

 とまあ、久藤くんが作ったかの如く偽装されたニセのお話はおいといて、絶望先生は27集も、目が覚めるような面白さでした。節電の努力が水泡に帰するほどの威力があり、このままでは「節笑(せつわらい)」を押し付ける政府から発禁を喰らいそうです。放射線の人体への影響ばかりが取り沙汰されるご時世ですが、「笑いすぎ」と「人死に」との因果関係がねつ造され、頭に「プロ」と付く市民の連中から規制の声が上がらないことを願うばかりです。

 そもそも、「笑いすぎ」と「人死に」との因果関係は、医学的に立証されていないのです。それなのに、世の中は「笑い」に対して狭量すぎます。ニヤついているだけで「不真面目だ」と決め付けられ、腹を抱えて爆笑しようものなら「無駄遣いをやめろ!」と吊るし上げられ、寄席から帰ってきた大臣は、「笑いをうつしてやる」という不用意な一言で辞任に追いやられます。自業自得ではありますが、僕の場合、久々に帰省すれば、昔のあだ名で「ショウ」と呼ばれます。
 僕はもう、昔の僕ではないのです。今は"AK1348"という、何かの型番みたいな名前のグループを応援しています。お願いですから僕に関する情報を更新して下さい。
 この「ショウ」は、ショウイチやショウジの「ショウ」ではありません。笑ってばかりいるから「ショウ(笑)」と、蔑みの込められたあだ名です。

 面白いことがあった時くらい、のびのびと笑わせて下さい。


お薦め度:★★★★☆

 今日一日、漫画界で観測された、笑いの量は以下の通りです。ただちに健康に影響を及ぼす程の笑いではありません。
第28集は2月17日(金)発売予定…て、来年の話は禁止じゃなかったんですか!?


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『別冊 マーガレット』2011年11月号

2011-10-14 | 少女漫画
 
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 今月号の表紙のデザイン、とても好きだ。茶色とピンクとのコントラストや、「360°」のロゴの配置の仕方がすごく綺麗だと思う。

『360°マテリアル』#21-校外学習-/南塔子
しーちゃん(清水瑠奈)にスポットが当たりそうな気配。背が高くて綺麗で、丸井とお似合いかもしれない。
今回を読む限り、由仁に何かがあったようだけど、しーちゃんの話も読みたい。


『君に届け』episode 61/椎名軽穂
KENTの、爽子に負担をかけないように思いやった、過去形の告白が素敵だ。
ちづの「風早になったら!」と言いかけて呑み込んだ言葉に、ぐっときた。


『ちぐはぐプラネット』episode 1/目黒あむ
新連載。面倒見の良い主人公と、危なっかしくて放っておけない転入生の話。「オカン」と呼ばれながら、実は抜けているえりかのキャラが楽しい。しろちゃんがえりかを呼ぶ、「えりんこ」という愛称も可愛らしい。


『好きって言わせる方法』scene#21/永田正実
このままでは田巻さんが失恋してしまう!


『アオハライド』PAGE.10/咲坂伊緒
恐怖に打ち勝って本心を告げた双葉と、涙を隠した悠里。二人の前で、自分の秘密を打ち明ける村尾修子。「バレても いーや」と言った彼女の背中が、とてもかっこいい。


『青空エール』32TH YELL/河原和音
吹奏楽部と野球部とが、互いに互いを「負けないよ!!」「負けねーぞ!!」と意識し合って高め合う。大介が、甲子園に行けたらと、何かを言いかける。この緊張感と「一所懸命さ」が眩しい。


『オオカミ少女と黒王子』第5話/八田鮎子
毎回かなり楽しみな作品。「犬が大好きなんだよね」と言った、佐田の歪んだ愛情が、少しずつ素直な物になっていく様が好きだ。
ゆうべ7月号に掲載された第1話から読み返して、やはりこの漫画が好きだと再認識。


『虎と狼』#21/神尾葉子
スーツの袖が破けたまま、後夜祭に駆け付けてくれたオオカミ。クッキーの中の言葉の意味を問いただされて、涙を浮かべながら本心を告げるミー。オオカミも、トラに負けず劣らず言葉が足りなくて不器用だ。最後に「オレは鳥沢が作った料理しか食べられないんだ!」くらい言ってくれると嬉しい(笑)


別冊ふろく。今回の表紙も素敵だ。
『リリィは水の上。』/渡辺カナ
必要以上に「周りの目」を気にしてしまう子と、必死にぶつかってくる後輩。ラストの、裸足で駆け出してしまうシーンが良かった。

『あとのまつり』/吉井マリ
以前読んだ『ロンリーガールとスペースボーイ』がとても良かった作家さん。二人がクラスvs.クラスの勝負にもこだわってしまう所がかわいい。




『color』の連載が始まる!と、ワクワクしていたら、来月からでした。


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【検索用】別冊マーガレット 集英社 201111
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新刊

2011-10-12 | daily
 
「すいません、アレの予約をお願いします」
「アレ、とは何でしょうか?」
「えーと、ほら、まだ年を越せてないのに書かなきゃならなくて…」
「はあ…」
「そんで元日に届くアレ…」
「年賀はがきでございますね」


11/15
池野恋『ときめきトゥナイト 新装版』第1巻~第2巻/-円

11/18
絵夢羅『今日も明日も。』第10巻/420円
草凪みずほ『暁のヨナ』第7巻/420円
福山リョウコ『モノクロ少年少女』第8巻/420円

11/25
河原和音『青空エール』第8巻/420円
さいとう・たかを『風よ雲よ剣よ』第1巻/630円
さいとう・たかを『風よ雲よ剣よ』第2巻/630円
高野苺『夢みる太陽』第10巻(完結)/420円

11/26
安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』第23巻/588円

11/30
いわしげ孝『上京花日』第6巻/550円, 第1巻~第5巻


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『ビッグコミック』2011年20号

2011-10-09 | 青年漫画
 
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 そーり、おはようございます。ビッグコミックに載っておられましたね!(笑)


『ゴルゴ13』第516話「FRIENDS」前編/さいとう・たかを
1990年のケンブリッジ、イギリス。互いに優秀で、周囲が嫉妬するほどに仲が良かったヘンリーとスティーブ。二人はある晩、飲み歩いていて、夜の街で絡まれていた一人のリビア人の女性・アミナと出会う。三人の間には友情が育まれ、愛情は友情を超えられなかったと、彼らは変わらぬ友情に乾杯して卒業する。
それから21年、2011年。三人の友情は変わらないが、それぞれの社会的地位は変わり、アミナの祖国の情勢は緊迫する。辣腕のファンドマネージャーとなったヘンリー、国際的なビジネスマンとなったスティーブ、そしてリビア人女性実業家として成功したアミナ。戦争を肯定は出来ないが、両親の命を奪ったかもしれない祖国の独裁者に「ノー」と言いたいアミナのために、二人の英国紳士は、それぞれの思惑は隠しながら、リビアに救援物資を届ける仕事を買って出る。

ひたすら祖国の平和を願うリビア人女性と、反政府勢力への援助を「ビジネス」と捉える二人のイギリス人男性。後者の前者に対する裏切り(しかし、二人はおそらくこれを「裏切り」だとは思っていない)は、意外な形で露呈してしまう。
「男女の間に友情は成り立つか」という話は良くあるけれど、「ビジネスと友情は両立するか」というテーマは重々しい。


『憂国のラスプーチン』第27話/佐藤優・伊藤潤二・長嶋尚志
飼い猫の夢を見る憂木。面会で、彼は無罪を勝ち取るための二つのシナリオを提示する。シナリオ1は国益に反し、シナリオ2は後藤への裏切りとなる。夢の中の愛猫は怒っている。ソ連崩壊の過程で、大勢が大勢を裏切ったその成れの果てを数多く見てきた憂木は、両方のシナリオを放棄する。



 以下、面白かった作品を羅列します。

『そばもん』第72話/山本おさむ
稜も「職人」なので、漫画を描きたい神坂を部屋に泊めてくれる。夢の中身は苦しみの連続。だから頑張れる。恋人の亜季が、実は神坂を理解している。


『兵馬の旗』第十七陣/かわぐちかいじ
かつて兵馬が新八郎に語った「公武合体」は叶わず、王政復古の大号令が下る。新八郎は、フランス革命の成功の理由は王と王妃を断頭台に送ったことだと、ここにはいない兵馬に向かって心の中で語りかける。新政府は赤報(せきほう)隊を、一方では認め一方では突き放し、年貢を納める民ばかりが翻弄される。


『築地魚河岸三代目』Fish274/はしもとみつお・九和かずと
アイドルグループ「CLASS99」の一人の子に頼まれて、「ちあき」で彼女の両親にエビを振舞う。アイドルをアマエビに喩える三代目の言葉は、邪気がなくておおらかだ。


『総務部総務課山口六平太』第609話/林律雄・高井研一郎
「不文律」を破ってしまった話。互いに悪気はなかったし、気まずくなるばかりでなかなか謝ることが出来ない。


『華中華(ハナ・チャイナ)』第124話/西ゆうじ・ひきの真二
47店が参加。場所を提案するハナちゃん、価格を提案する島野料理長。上海亭に有利な形に誘導しておきながら、島野は46店全てが敵で、必ず自分が勝つと、優しい闘志を見せる。


『S-最後の警官-』episode.053/小森陽一・藤堂裕
実は藤波優子が「シロ」だと信じていた速田。家族の俺も信じてくれと追いかけてきた、神御蔵とNPSの面々を前に、速田は照れ隠しにメガネを触る。


『ゲゲゲの家計簿』第11回/水木しげる
紙芝居に未来はないように感じられてしまった昭和三十年。義姉の帰省のための七千円の出費は、かなりイタイ。タバコが一箱(十本入り)三十円だった時代の七千円。


『星を継ぐもの』第16話/J.P.ホーガン・星野之宣
地球からの電波が40分かかるガニメデ。現場指揮官が臨機応変の判断を下し、7人のホモ・サピエンスが「人類の代表」として相手の船に乗り込む。


『上京花日』第51話/いわしげ孝
途中から読んでいるので全体を把握していないけど、明るい気持ちになれて好きだ。


『獣医ドリトル』カルテ95/夏緑・ちくやまきよし
俺とお前は「水と油だ」と言って、花菱からの誘いを断った、学生時代の鳥取。それでも、特別料金を取りながら、鳥取は今も花菱を支えている。鳥取は「ドリトル」というあだ名を実は気に入っているんじゃないだろうか?



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【検索用】ビッグコミック 小学館 201120
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『花とゆめ』2011年21号

2011-10-06 | 少女漫画
 
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『声優かっ!』voice.46/南マキ
メールの返信が来ないので、久遠千里のマンションの前まで来てしまうシロ。久遠千里は、父が猫をもらってきた5歳の頃からのことを振り返る。演じることで「親友」を傷つけてしまった過去や、最初から演技として「友達」を演じ合った子との出会い。
むーう。これは意外と鋭い物語だ。自覚していないだけで、誰しも普段の生活で「僕は今あなたの『部下』を演じています。オレは今おまえの『先輩』を演じているぞ」とか、やっているかもしれない。


『はじまりのにいな』/水森暦
実の弟に対して、「おばちゃん」のような言葉をかけてしまう新菜。初々しさとアラサーっぽさが同居していて楽しい。


『LOVE SO LIFE』第51話/こうち楓
詩春は進路を決めるが、昔ママと暮らした町を訪れると、何もかも変わってしまっていた。その喪失感を紛らわそうとして、詩春はバイト先でテンションが高い。双子を迎えにきた松永さんを前にして、詩春は泣き出しそうな顔をしてしまい、「弱い自分」を見せたくないと、思わぬ行動を取ってしまう。


『神様はじめました』第70話/鈴木ジュリエッタ
「姫美子」として小太郎に恋をしてる沼皇女。彼女は何かを隠しているのではと、疑いを強める小太郎。巴衛と瑞希は、「いつも傍にあったもの」がなくなってしまって、似た思いを共有しながら意気消沈。
龍王のせいで、とうとう姫美子が人間ではないことが小太郎に知られてしまうが、沼皇女は引き下がらない。戦(いくさ)の号令をかけてしまうほど、彼女の愛は深くて重くて、ついでに物騒だ。
沼と沼との争いに、陸の者と海の者とが参戦してしまいそうな(大戦争?)一触即発の事態を収拾してくれるのは、やはり人神の奈々生だろうか。


『ろっぱん!!』Trick 4/トビナトウヤ・ハラダカケル
今回は、眠ってばかりの「ほむら」(炎ではないほうの「火えん」の「えん」の字。漢字が文字化けする)につられ、全員が眠ってしまう。夢の中でも、六本木さんの「蹴り」は健在。


『月刊なかとば』/山口舞子
ネームはこんなふうに吟味されている!


『リーゼロッテと魔女の森』第7話/高屋奈月
唐突に、「魔女に挨拶をしに行こうと思う!!」と言い出すリーゼ様。彼女は、噂でも憶測でもなく、物事を自ら知ろうとする信念を語る。しかし、手土産は「焦げたケーキ」。


『モノクロ少年少女』#50/福山リョウコ
右京と黄苑、ついに和解。互いに互いを許せないが、黄苑は貴様がいなければ伊織に会えなかったと、右京はお前に会わなかったら茅に、蝶々に、そして呉羽に会えなかったと。うっきょんの「…ただいま…」が、じーんと来る。


『俺様ティーチャー』第73回/椿いづみ
歌音は戦う。孤独に。多勢に無勢だが、王子様など存在しないので、弾薬も食糧も尽き、あちこちに被弾して機動力の失われた機体を引きずりながら、援軍も見込めない敵地で孤軍奮闘する。ところが、発信していないはずの救難信号を聞き付けてくれたかの如く、その男は現れてくれた。そして機密だからと、名字は教えてくれなかった。
彼がモールス信号を嗜(たしな)む紳士だからか否かは分からない。しかし、彼は歌音が極秘裏に進めている捜索活動を、敵であるにもかかわらず支援してくれた。戦場の硝煙を酸の雨が鎮める中、歌音は昔語りを始める。(この文章は嘘です)


『女王様の白兎』episode 5/音久無
雪兎に、自分を「レイシー様」と呼ばせたいレイシー。かかかか、かわいい!
しおらしくなったり、偉そうになったりの繰り返しが、たまらん。


『いっしょにねようよ』第34話/高尾滋
一子の「見えなかった」という恐怖は、まだ癒えていなかった。(恋をしたくないの)という一子の胸の内が、辛くて苦しい。
古白を良く知る春香の、「あいつなら十年位は平気で待ってるよ」に、胸が熱くなる。そして、停電の中で「這う」一子。完結は次回なのに、ここで泣きそうになった。


神様、女王様の白兎、いっしょにねようよ。



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【検索用】花とゆめ 白泉社 201121
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『別冊マーガレット sister』2011年11月増刊号

2011-10-05 | 少女漫画
 
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『俺物語!!』/アルコ(作画)・河原和音(原作)
一番読みたかったこの新作が、予想以上に面白くてたまりません。
物語は、男どうしの友情もの。片方の猛男(たけお)は巨漢で、もう片方の砂川(すな)は、一般的な意味でかっこいい。当然、砂川だけがモテて、猛男は友達に協力するだけで満足していた。自分のことを好きになってくれる女の子が現れても、猛男は勘違いを重ね、とうとう彼女を泣かせてしまう。ところが、猛男は、砂川が告白を片端から断っていたその理由を知る。
猛男は砂川の優しさを、幼稚園の時に演じた『ないた赤おに』の劇に喩えるが、砂川はそれを「フツー」だと言って、またも猛男を感動させる。そして猛男は、自分と砂川がなぜ友達なのか、昔も今も説明はできないが、家が隣だからという理由だけではないことは確かだと気付く。


『脇役失格』/幸田もも子
弘光の番外編。そうそう、弘光は本当は真面目でいい奴なんだよ。


『愛クレ!!』/高梨みつば
「怖くないよー」と、野獣を手なずけるような心花(このか)の行動がツボだ。そして心花は、「ぬぐ」と絶叫してしまうほどの百太(ももた)を、とうとう救う。
ファンになりました。よみきりをもっともっと描いてほしい。


『茉莉花にくちなし』/香魚子
死んだ者の、後悔と優越感から来る、生きている者に対して抱く侮蔑。
「くれるんなら あたしあんたより何倍も楽しい人生送ってやる」と、茉莉花(まりか)が支子(つかこ)を乗っ取ろうとする瞬間がすごく好きだ。
香魚子先生は、醜い感情を、残酷に、えぐるように描写する。そしてその感情の変化する様の描き方が、とても美しい。


『far away』/松本かおり
好きな人の理想に近付こうとする将。悪い所ばかり晒してしまう自分に気付いて、ダサいならダサいなりにと思い直した、最後の「愛の表現」が微笑ましい。


『カオルさんのトップシークレット』/中村有希生
新人さんの作品で一番面白かった。
「知られてしまったからには 生かしちゃおけない」がすごくウケた。記憶喪失の「フリ」もウケた。





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『燈港メリーローズ』第1巻~第2巻/都戸利津

2011-10-03 | 少女漫画
 
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あんたの…
燈港の何を信用しろと言うんだ!!
言い掛かり 嘘 イカサマ
人と話すのでさえ命懸けだ!!

(アゼリア・ブラックネル)


 とても面白くて大好きな漫画なのだけど、なぜかブログに感想のような物が書けずにいた作品。一つ言えるのは、この漫画はおそらく「大人」が読者となることを想定している。税込み420円で買える"花とゆめCOMICS"ではなく、一回り大きいB6サイズの"花とゆめCOMICSスペシャル"として刊行されているのも、そういう理由からかもしれない。(最近の小中学生のお財布事情を私は知らないが、自分が小学生だった頃に360円だった単行本の価格が、100円を超えて上回っていたら、小学生の私は「この漫画は自分には買えない」とあきらめていたと思う)。

 極めて恣意的な解釈をすると、この漫画は「束縛」の対(つい)となる物を、登場人物が知っていく様を描いている。家や制度という物に縛られていたアゼリアは、慕っていた家庭教師・エドガーを追って燈港(トウラン)へ渡る。束縛からの「解放」と、辿り着いた先で待っているはずの「夢」に焦がれていたが、法律が機能せず東西の文化が衝突する燈港で、アゼリアは(漠然と)求めていた物ではなく、「危険」や「欺き」ばかりに遭遇する。彼女が生まれ育った法治国家での常識や良識は、ここでは通用しないどころか、付け込まれる「弱み」にしかならない。 
本国では「束縛」の代償として「秩序」が存在し「安全」が保証されていたが、燈港では「自由」の代償として「危険」が付きまとう。冒頭に引用した言葉は、何を信じれば良いのか分からなくなったアゼリアが、目の前のオーガストに言った台詞。それに対してオーガストは、命と引き換えにアゼリアの信用を得ていく。

 「鉄十字(てつじゅうじ)」と呼ばれる監獄でアゼリアが対峙した黄(ウォン)は、エドガーの死と、彼の死を自分が利用するつもりだったことを、何の感情も交えずに告げ、アゼリアを、悲しむこともできない絶望へと突き落とそうとする。アゼリアが燈港に呼び寄せられたのも、黄の策謀の一部であったことを彼女は知るが、この地を踏んで最初に取った手が、黄の物ではなくオーガストの物となった紙一重の偶然に、安堵し感謝する。
「5日前 手を取ってくれたのがあなたでよかった」
そして笑ってはぐらかすオーガストに対して、燈港を気に入ったのではなく、「これから気に入りたいんだっ!!」と言い返す。



 オーガストは「嘘」を巧みに使いこなしながら、燈港という名の「無秩序」をかいくぐっていたが、ある時を境に、彼の元に鉄十字の情報は入らなくなる。それでもオーガストは、彼女がいなければ今の自分はいないのだからと、命を賭してアゼリアを守り続ける。守られるだけの存在でいたくなかったアゼリアも、彼女のあずかり知らぬ所で、オーガストの命を救う。それを言葉にしないオーガストの「誓い」のような、命懸けの思いは、とても深い。


第壹話見開きカラー(別冊花とゆめ平成22年10月号)


第伍話扉カラー(平成23年3月号)



お薦め度:★★★★☆


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『神様はじめました』第10巻/鈴木ジュリエッタ

2011-10-01 | 少女漫画
 
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おねえちゃん
万年桜を咲かせたおねえちゃん
きれいであったかくて
おねえちゃんのことを思い出すと
心が ほぐれる
あたたかくなる

(橙丸)


 10巻突破が、ほぼ確実になりました。めでたい!

 上に引用した台詞は、鞍馬山の半人前の天狗が、奈々生を思い出して言った物。土地神になってからの桃園奈々生の魅力は、第4話で巴衛が「いつか必ず花を咲かすことができよう」と言ったように、「花を咲かせる力」がその原点の一つになっている。そしてこの第10巻の、万年桜を開花させるくだりで、土地神としての奈々生の魅力の、「花を咲かせる」という部分は揺るぎない物になったと言っても過言ではない。

 奈々生は鞍馬山滞在中に、「七変化」の如く様々な姿を見せてくれる。巴衛と同じ部屋で寝間着で無防備に眠ってしまう姿、平天狗の変装、「巴衛の目」から見た絶世の美女、二郎の前で扮装を解いて退魔結界を張る「土地神」の姿、触れれば俗世に墜ちてしまう女人の姿、二郎にとっての「惚れた女」の姿、そして最後に、鞍馬山を元に戻してくれた「光」という存在。
 奈々生の場合、単なる女の子ではなく神様なので、「なんと美しい女性でしょう」では(少なくとも出雲の神様連中には)納得してもらえない。おそらく奈々生はこれからも女神として、この世の者だけでなく山や沼や海の者たちからも、必要とされ愛される存在になっていく。そういうことを積み重ね、「悪羅王の世の到来を防ぐ」という関門を打ち破り、いつか「巴衛の心」を解放することに繋がるのかもしれない。



第55話見開きカラー(花とゆめ平成23年3号)


第59話扉カラー(7号)

「奈々生はオレだけの御主人様だ」という、この漫画の醍醐味が、この扉ページに凝縮されている!

花とゆめ7号表紙



お薦め度:★★★★☆


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