アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

『別冊 花とゆめ』2011年11月号

2011-09-29 | 少女漫画
 
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『オレンジ チョコレート』第31回/山田南平
撮影中に入れ替えられてしまう二人。自分の仕事を遊びではないと言った律に、「俺も俺の仕事が遊びではないことを見せてやる!!!」とタンカを切って、逃げてしまう右近。仕事は続行、ただし、右近がいないので術は解けない。
身体が律の物、中味がちろ、そして役柄は女子高生。その完璧を通り越して見事な「泣きの演技」を、「特別」だと律は悔しがる。
「無知であるからこその美っていうのは作り込んでいけない 無垢さっていうのは特別なんです」
この、ちろがいなくては自分の美しさが成り立たないことを自覚しているかのような律の言葉が、とても深い。


『執事様のお気に入り』第48話/伊沢玲・津山冬
食べ放題の後に、伯王の行きたかった場所へ行き、紗英と鉢合わせしてしまう良。「名前で呼んでほしい」というやきもちがかわいい。
一方、まだ良のことを知らない伯王の父は、ひとつの「布石」の存在に気付く。


『ボクを包む月の光』いれぎゅらーばうんど#2/日渡早紀
昔の輪と亜梨子が出てきた♪


『オトメン(乙男)』第59話/菅野文
有明大和の、「やま子」と呼ばれていた暗い過去(笑) 射的や金魚すくいの「全国一位」の人というのは、りょうちゃんなんだろうな。


『お嫁にいけない!』Last step/藤原規代
この最終回に大満足。クライマックスでの悠貴の行動も良い意味で予想外で、本当に素敵なお話だった。


『薔薇色ガーディアン』Episode.10/藤崎真緒
小春がクラスメイトと打ち解けられ、また楽しくなってきた。バラ園を使った撮影をお願いするOBの前で、桐谷は小春を総指揮者と呼び、小春に絶対服従するのが条件と言う。
一番弱そうな奴が、もしかしたら一番偉いというシチュエーションがなんか好きだ。


『ツーリング・エクスプレスEuro』第12話/河惣益巳
依頼人から、「殺し屋の存在意義」を説教されてしまうシャルル。別の殺し屋がアリサ殺しを引き受けてしまうかもしれない。


『ひなげし少女歌劇団』第3話/サカモトミク
人数は増えたが、指導者がいない歌劇団。清は、相楽さんの叔父さんに会うために、「庶民の娯楽」が集まる浅草六区に通い詰めてしまう。
清に振り向いてもらえない梓兄様が不憫。


『燈港メリーローズ』第11話/都戸利津
実は燈港から出ることができないオーガストの、本国での深い「後悔」。そしてアゼリアと出会って知った「出口」。
都戸利津先生の漫画は、「束縛」と「解放」とを軸に、「焦がれる」という感情をとても綺麗に絡ませてくれる所が好きだ。家や土地や、時代や制度に縛られ左右される運命を、「運命」と呼びながらもそれに抗う様は、危なっかしい。そしてとても魅せられる。次回で完結。
私は都戸利津先生のファンなので、別花には常に「都戸利津の漫画が読める雑誌」であってほしい。


『タマネギ!』/魔夜峰央
世代が違うから元ネタが分からん!(笑)


オレチョコ、お嫁にいけない!、燈港メリーローズ。




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【検索用】別冊花とゆめ 白泉社 201111
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『暁のヨナ』第6巻/草凪みずほ

2011-09-28 | 少女漫画
 
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たとえば…今……
ハクやユン…キジャやシンアが大怪我をしてたとして
たとえば
千樹草(センジュソウ)があれば治るものであったなら
私は
何があっても取りにいく
たとえ矢の降る戦場の真ん中に生えていても
取りにいく

(ヨナ)


 この第6巻で最も魅力的な登場人物はギガン船長かもしれない。これからも旅を続けるヨナにとって、ギガン船長との出会いは忘れられない物になるはずだ。

 四龍の悲願を否定するジェハの言葉を聞いて、ヨナは緑龍をあきらめるが、クムジと戦う海賊の船長とは話がしたいと頼み込む。そのギガン船長は、「何もできない」ヨナのために、「信頼」を得るための仕事を与えてくれる。
 ふるえも涙も止まらないままに断崖絶壁を進みながら、手を貸さずについてきてくれるジェハに、ヨナが言ったのが冒頭の言葉。海が荒れ始め、ヨナが送り込まれた絶壁を見て彼女を助けようとするユンやキジャを、ギガン船長は厳しく優しい言葉で制する。
「お前らはあの娘の覚悟を踏みにじる気かい」

 豪快に笑い、部下を愛し、その言葉と存在がヨナに記憶にない母を感じさせてくれるギガン船長が、私は大好きだ。高華国の歪みを何も知らなかったヨナも、ギガン船長のきびしさとやさしさに触れ、「欲しかった強さ」に一歩近づける。



第32話カラー扉(花とゆめ平成23年7号)




お薦め度:★★★★☆

 とにかくギガン船長が素敵な第6巻。他にヨナが言った名台詞も多くある。
「もう一度 一人で取って来る!!」
「火の部族の土地やこの町をこんなふうにしてしまった責任が 私にも ある」
そしてクムジの前で、己を貶めてまで正体を隠した時のヨナの卑屈な言葉。どれも本当に「強く」なくては口にできない言葉だ。


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【検索用】暁のヨナ 草凪みずほ 6
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バーコード付き普通切手

2011-09-27 | コレクション
 
 極論すると、切手を集める方法には二通りあると思う。「全くお金をかけない」という方法と、「お金を出して購入する」という二通りの方法だ。

 今から15年前の、平成8年に出現した、ごく短期間だけ売られた「バーコード付き普通切手」というのがある。これは私にとって、初めて「数千円単位の大金を払って買った」という、思い出のある切手だ。当時はまだインターネットがあまり一般的ではなく、私も自分のパソコンを持っておらず、会社のパソコンもネットには接続されていないという時代だった。だから情報は「出版物」から得ていた。

 10円、50円、80円、90円、100円、130円、190円、270円の8種の普通切手のシートの四隅にバーコードが刷られた物が出現したと、当時購読していた情報紙で報じられて、とりあえず未使用の現物を通販で買った。神奈川県まで足を運ぶこともできないし、飛び込んだ郵便局で確実に売っている保証もない物だったので、正に「お金を払わないと手に入らない切手」だった。





100面シートの四隅にバーコードがあり、カラーマークが上に付いているシートと下に付いているシートがあるので、全てを揃えようとすると16シート又は64個のブロックを購入することになる。当然そんなに沢山は買えないので(270円切手なんて、額面で買ったとしても一シート27,000円だ)、同じ位置の物で8種揃ったセットを買った。
10円切手のバーコード付きだけは、2種類のフルシートを持っている。


 これらの切手の初日カバーはおそらく存在しないが、出現してしばらく経った頃の日付けで作られたカバーが売り出された。





 今は廃業してしまっている業者が作成した、局留めの実逓も買った。

意図的に作った郵便物だが、私が持っている物の中では唯一「実際に逓送された使用例」だ。

 「15年」というのは短い時間だが、「分からないことがあれば検索すれば済む」という程にネットが進歩した今と比較すると、やはり隔世の感がある。

 最近、普通切手に見られたマイナーチェンジは、楕円形目打の採用。50円切手に出現したのは2010年1月頃。左が従来の目打で、右が楕円形の目打を施した物。


 日本で偽造防止のための楕円形の目打が採用されたのは、1997年に発行された、自販機用の普通切手に対する物が最初だ。



50円、80円、90円、130円、270円の5種が発行され、定形外郵便の料金が改定されたことによって130円が姿を消し、120円が新たに発行された。その後、「自販機で売られる切手」その物が2007年頃に姿を消してしまった。

 せっかくなので、コイル切手の使用済みも何枚かスキャンしてみる。

 これは定形外郵便に無造作に貼られた、270円分の切手。6枚の内5枚がコイル。


 これは10円コイルを8枚貼って、定形郵便として作成した物。


 切手の図案と同じ昆虫の小型印を押した物。


 一方で、これらと同時期の切手で、「自分宛に届いた郵便物に貼られていた物を剥(は)がす」という、要するに「タダで集めた切手」というのもある。


郵便物から剥がした切手をノートにヒンジで貼り込んだケチな収集品だが、惰性で続けていると不思議なことにある程度は揃ってしまう。


 実は「タダで集める」というのは、コレクションの「原点」のような物かもしれない。
これは私が小学生の時に手に入れた使用済み切手を、大人になってから既成の図入りリーフに整理した物だが、意外と「良い消印が押された物」が含まれている。




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『ビッグコミック』2011年19号

2011-09-25 | 青年漫画
 
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 『ゴルゴ13』がやばいです。「この漫画の読者で良かった」と、心から思わされる瞬間が数年ごとに訪れる。

『ゴルゴ13』第515話「巨人共のシナリオ」後編/さいとう・たかを
「海戦」の一歩手前での駆け引きに息を呑まされる。原子力空母も原子力駆逐艦も、撃沈すると「巻き添え」を食らうので、現実には至近距離にまで接近されると撃沈できない場合がある。領海内で撃沈すれば自国の海を汚染してしまう。
捉え方によっては、この描写はかなり際どい。ある意味とても危険な漫画だ。
文章で「中国はキ○ガイ国家だ」と書いてしまうと、それは当該国の怒りを買う危険があるので望ましくない。ところが、漫画でこのように描くと、どれほど現実味があっても「架空の軍人が、フィクション(作り話)の中で常軌を逸した行動を取った」で済んでしまう。また、日本の領海内での出来事なのに「日本の意志」が介在しておらず、オニールが最後まで「米国の国益」のためにしか動いていないのも皮肉だ。

そして一度しか使えない「切り札」をサメディ狙撃に使わなかったことで、敵に手の内を読まれることがなく、国務次官補はひとときの安堵をする。


『憂国のラスプーチン』第26話/佐藤優・伊藤潤二・長嶋尚志
ブルブリスと憂木とが交わした会話のしめくくり。それが取調室での供述として、憂木から検事に話される。
9・11の年に最後に会ったブルブリスと憂木。かつてソ連が吐いた、「共産主義者に国境はない」というウソが、国家国民に価値を認めないアルカイダの脅威により、一つの逆説となる。


以下、面白かった作品を羅列します。

『獣医ドリトル』カルテ94/夏緑・ちくやまきよし
学生時代の花菱と鳥取。「鍋」が二人の友情の原点だったというのが良い。貧乏でリアリストの鳥取と、金持ちで理想を追う花菱との相性が、絶妙な合い方をしている。


『星を継ぐもの』第15話/J.P.ホーガン・星野之宣
地球では、軍隊も軍備も放棄してしまった国連が再び「敵」を想定する。ガニメデでは、生物学上の興味しか抱いていなかったダンチェッカーが、「太陽系の支配者」だったものたちへの認識を変える。


『総務部総務課山口六平太』第608話/林律雄・高井研一郎
嘘を「貫き通す」。それはそれで立派なことだ。


『上京花日』第50話/いわしげ孝
病床の父と向き合う主人公。互いに素直になれない娘と父。この漫画を気に入りました。何となく「元気」をくれる。


『そばもん』第71話/山本おさむ
今回は、漫画家として芽が出ず、トマトを毛嫌いする男と、その恋人の物語。熊本のトマトを譲られた稜が、二人に「赤茄子」を打ち込んだそばを振舞ってくれる。


『ゲゲゲの家計簿』第10話/水木しげる
たまたま銭湯で話しかけた相手が紙芝居の支部長で、阪神画劇社も「アブナイ」という話を聞かされる。しかしラバウルに上陸して「もうアカン」と云われていた頃から、一、二年はもったので、紙芝居もまだ少しはもつだろう。時は水木家がカヤ(蚊帳)を買った、昭和三十年。


『兵馬の旗』第十六陣/かわぐちかいじ
勝と兵馬との密会。兵馬は、部下からの質問には明答せず、心の中で(勝総裁が私を信じてくれた。これ以上の褒美があるか!!)と、江戸の民を守る決意を新たにする。一方の村田は、西郷吉之助(きちのすけ)から絶大な信頼を得る。


『S-最後の警官-』episode.052/小森陽一・藤堂裕
思うに、速田は「目的」があって藤波優子と同棲しているのではないだろうか。やや先が読めてしまう展開だけど、やはり毎回面白い。


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『いとしのニーナ』第4巻(完結)/いくえみ綾

2011-09-23 | 少女漫画
 
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とりあえず 今 俺らって
切迫した問題もなく
ゆるーく幸せな?
こんなのもいいな?

(外山厚志)


 最終巻まで購入して読了。突き刺さるようでもあり、深く染み込んでくるようでもありながら、同時に滑稽さも楽しめる作品だった。第3巻の記事は書いていないけど、第1巻・第2巻に関する感想は→こちら

 牛島の弟の、小学生らしからぬ言葉を聞いて、ニーナは「ぶちキレる」が、厚志は、世の中は被害者と加害者が重複しあってできているのだと考え込む。おそらく実際に拉致されたニーナの言い分は、「被害者である時点で、報復も含めた己の行為は全て正当化される」という物。しかし厚志には、誰もがある部分では加害者であり、別の面では被害者であるように見える。それでも、厚志は己をも被害者に分類する自分のことは許せない。

 己をブタだと貶めてハンバーガーをむさぼるマサと、己を汚い豚だと言った牛島とが、厚志の内で重なる。そして厚志は、牛島も根本の部分では自分やマサと同じなのではないかと自問する。「行為」が伴うか否か、その度合いの違いだけで、「ニーナに焦(こ)がれてる」という部分で三人は同じかもしれないと。

 「フツー」という世の中で最大の価値は、簡単に失われてしまうことがあるが、奇跡など存在しないこの世に於いては、人は常に「フツー」を追い求める。きっとこの結末の受け取り方は、人によって大きく異なる。何かや誰かを、善と悪とに、幸と不幸とに、幼稚で単純な分類をしないためにも「フツー」という言葉が存在するのだと、私は思う。
「………どれも違うかな…」と言いながら伏し目で髪を後ろに払ったニーナが、私には怖いほど綺麗に見えた。その後、厚志が年齢を偽って参加した合コンで再会したニーナは、驚くほど「フツー」に見えた。


お薦め度:★★★★☆

 この漫画は、定義の存在しない「フツー」という言葉や状態の意味を、三人三様の視点から見事に掘り下げている。牛島もマサもニーナも、明らかに「フツー」ではない(なかった)が、他者の目には「フツー」に映る厚志が最も「フツー」の意味に悩む。そして明確な結論を下さないことで、かえって「フツー」という概念を、重々しくも軽快にも、えぐり出している。
「キモい」という形容や、「シネ(死ね)」という罵りも、「語彙(ごい)が乏しい」と切り捨ててしまうのは簡単だ。しかし、「このような経緯があり、このような感情の吐露としてこの人物は『キモい』と言った」と、その背景を丹念に描くことによって、「その言葉の意味」を感じさせてくれる。それは間違いなくこの漫画の「面白さ」の一つだ。見方によっては、この漫画は物語とは別に、1巻ごとに一つの言葉の、一つの核心をさりげなくついている。
第1巻では「キモい」(主にニーナが多用)、第2巻では「うざい」(厚志)、第3巻では「ムカつく」(牛島)、そして最後の第4巻で「フツー」(全員)という言葉の意味を掘り下げる構成にもなっている。私がここに書いている「面白い」というのもありきたりな称賛の言葉に過ぎないが、こういう「面白さ」を感じさせてくれる漫画は、本当に「面白い」のだ。



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『花とゆめ』2011年20号

2011-09-21 | 少女漫画
 
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 ヨナ祭りの号。もちろん応募しました。

『モノクロ少年少女』#49/福山リョウコ
呉羽の覚醒。「髪を切る」という行為が本当に「決断」でもある。
「誰か」になる必要はないという言葉、「自分」でぶつかっている伊織の姿。呉羽はようやく「私」で勝負しようとする。


『暁のヨナ』第43話「これから」/草凪みずほ
四龍が揃い、一行は「王」と「剣と楯」の意味を考える。今の王を討つことでは何も解決しない、本当の試練が始まる。現実にスウォンには「良き王」である一面もあり、ヨナが「正統な皇女」であるという事実だけでは国は変えられない。
そもそも緋龍王の血筋が絶えている今の世で、「残忍であってもきちんと仕事をしてくれる王」か、「遺伝的に正統な王」のどちらが玉座に相応しいのか。そういう点も含めて、これからますます楽しみだ。


『はじまりのにいな』/水森暦
新菜が16歳になり舞台を札幌に移して連載開始。「お前実はアラサーなんだろ」というクラスメイトからのツッコミ!
ある意味、新菜は本当にアラサーなので、これからも友達の前で「大人の余裕」を見せてあげてほしい。


『天使1/2方程式』11時間目/日高万里
マナくんの「ゆい子さんを独占するにはどうしたらいいかな」がくすぐったい。好きな人が「先輩」であることへの戸惑いが、意外な所で出てきた。キス一つであそこまでゆい子をかき乱しておいて、今のマナくんにはおそらく、「オレのような年下の男ではゆい子さんは振り向いてくれないかもしれない…」というような葛藤がある。


『月刊なかとば』/山口舞子
火のおかげで人間の勝利!


『リーゼロッテと魔女の森』第6話/高屋奈月
今描こうとしているのは「大きな喪失」のような物だろうか。伏線だらけで始まったので、現時点ではエンを慕い始めたリーゼや、嘉(よみ)の行動が楽しい。


『ろっぱん!!』Trick3/トビナトウヤ・ハラダカケル
今回は「学校の怪談」を口実に、ろっぱんが悪さをする。六本木さんの「蹴り」がいい。


『女王様の白兎』episode.4/音久無
「私も友達がいなかった!」と拳を握って、二木と仲良くしようとするレイシーが、たまらなく愛おしい。
力を使う度にキスするのだろうけど、今回、レイシーのキスが以前のように「偉そう」ではなかった。雪兎の腕に抱きつくように、気持ちの込められたキスをしているレイシーのちょっとした「変化」も可愛らしくて楽しい。


『今日も明日も。』最終回/絵夢羅
ずーーーっとこらえてきた稜が、とうとう思いの丈を告げる。母と和解した、最高の盛り上がりを見せたくだりで稜は既に告白していたので、この最終話はとても「穏やか」に訪れた。最終巻にはザ花に掲載される後日談も採録してほしい。


『神様はじめました』第69話/鈴木ジュリエッタ
まだ水の中にさらわれたままのミカゲ社。食べ物を探していて出てきたのは、巴衛が捨てずに取っておいたラブレター。
女性として、同時に「縁結びの神様」として、錦に説教する奈々生が、奈々生が奈々生が奈々生様が…美しい!
桃園奈々生は久々の、その一挙一動を「女神!」と思えるほどのヒロインだ。


ヨナ、女王様の白兎、神様



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『Yesterday, Yes a day』/岩本ナオ

2011-09-19 | 少女漫画
 
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あ… でも その…
俺は小麦ちゃんがいるだけで
朝 髪の毛直そうとか
顔 洗わなきゃとか思うんだ

(多喜二)


 岩本ナオさんの、二冊目の単行本。そして初の連載。舞台は、「春野」という姓が多く、互いに名前で呼び合う雨無(あめなし)村。

 長らく母が入院している、春野小麦(こむぎ)とその奔放な兄の昴(スバル)は、近所のカエばあちゃんの家でご飯を食べている。そのカエばあちゃんの孫である多喜二(タキジ)が、東京の進学校に居場所を見付けられなかったのか、突然雨無村に帰ってきて、小麦と同じ学校に通うようになる。
 小麦は、ルイのように明るく笑うことができない自分を嘆きながらも、口数の少ない多喜二が自分といて楽しいと断言してくれた言葉に、たまらなく嬉しくなる。そして母がいなくなった頃から荒れ果てている家の畑を、元に戻そうと多喜二は言ってくれた。
畑の手入れをしながら小麦の心は徐々に解きほぐされていき、想いを寄せている男子にも、「最近なんかいいことあった?」と気付いてもらえるくらい変わっていく。小麦の幸せを喜んであげられない多喜二のつぶやくような謝罪の言葉に、「ありがとね 多喜二」と答えたことで、小麦は多喜二が自分に恋をしていたのだと初めて知る。

 母の帰りを待ちながら、友達と汗をかいて畑の手入れを続ける穏やかな日々。小麦は「こんな日がずっと続けばいいのに」と願うが、それでは大事な幼なじみを苦しめてしまうだけだと、何も返せないという自分の本心を多喜二に告げる。
季節が移ろい、家が元通りになった頃。多喜二は、前は教えてくれなかった、母が昔ヘビイチゴで作ってくれた物を作り、小麦の人さし指に巻いてくれる。


お薦め度:★★★☆☆

 何かが起こるわけではない穏やかな情景を、淡々と優しく描く。そして人々の気持ちがなだらかに変化していく。このゆっくりとした「空気」や、作者の持ち味が、たまらなく魅力的だ。「素敵」という言葉が、とても似合う作品だ。


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『君に届け』第14巻/椎名軽穂

2011-09-18 | 少女漫画
 
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千鶴が
ちょっとでも俺のすきな奴を気にしてんのが
……うれしかったんだよ

(真田龍)


 雑誌で連載を読んでいても、私は嬉々として単行本を買い続けている。爽子と風早の想いが、共に互いに届いてからもこの漫画の魅力は全く衰えておらず、ずっと手元に置いておきたい作品だからだ。そしてこれからの展開が楽しみでたまらない。極めて優れた作品に対して使われる、「魂の込められた」と称する言い回しがあるが、この漫画は文字どおり、魂を込めて描かれている傑作だ。
 この先どのように展開しようと、私の中で「『君に届け』という作品の価値」は変わらないと思う。私にとってこの漫画は、「自分が別マを買うきっかけ」になった大きな存在であり、その事実はおそらく私の中では、良い意味で永遠に消えない。
 既に『君に届け』は「別マ掲載作の中で私が一番楽しみにしている漫画」ではなくなっているし、好きな作家や作品が増えたため、椎名軽穂先生の過去作品を積極的に買い揃えようとは思わないが、この漫画は完結後も私にとって「特別」な存在であり続けると思う。字が読めるようになったのとほぼ同時に漫画を読み始めたこれまでの人生の過程で、生涯忘れることがないであろう漫画とのいくつもの出会いがあり、私にとっては『君に届け』との出会いもその中の一つだ。

 爽子と風早が付き合い始めてからは、「手」の描写にも私は注目している。椎名軽穂先生は、キャラの腕、掌、指先を、魂を込めて丁寧に描く漫画家だが、今は「爪」までこまやかに描くようになっている。爽子が風早と手を繋ごうとした第12巻の描写は、正に漫画家が「キャラクターに命を吹き込む」表現の一つだ。第14巻でも、飲み物を持つちづの手と龍の手、爽子の頬に添えられた風早の手、感触を思い起こすように添える爽子自身の手と、その描写は多彩だ。そして爽子の、驚いた時や見上げる時の目は「まんまる」で、ちづの瞳は真っ直ぐで力強く、やのちんの瞳は時に物憂げで、「手」だけではなく「目」の表情にまでこだわりがある。
 吉田千鶴は、彼女が徹に片想いしていた頃よりも、愛おしいキャラクターになった。ここまで来たら、吉田千鶴と矢野あやねの恋を最後まで描ききってほしい。この漫画に対しては全てを好意的にしか捉えられないのだけど、例えばあと「2年以上」続いても良いんじゃないかな。全体で「全20巻」を少し超えるくらいで完結するという形は一つの理想だ。
前半の第11巻あたりまでが爽子と風早が結ばれるまでの物語で、後半の同じくらいの量がちづとあやね、それぞれの物語として描かれれば、結果として「2部構成」になって、とてもバランスが良くなるかもしれない。

 ひねくれた見方をすれば、「終わらないでほしい」という読者からの要望に、作者と編集部が応えた結果として、この漫画の連載は継続している。しかし「終わらないでほしい」という声は、作品に対する「最高の賛辞」でもある。作者は作品の完成度を、今まで以上に高めて続きを描き続けている。だから決して飽きることがなく、私の中にも、「もっと描き続けてほしい」という願いがある。


お薦め度:★★★★★


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『ビッグコミック増刊号』2011年10月増刊号

2011-09-17 | 青年漫画

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『キッテデカ』Sheet 1/寺沢大介・高橋遠州
新連載。この第1話が読みたくて買いました。私は切手収集が趣味なので、やかましい感想を書きます。
 最初の一話目で「誰でも知っている切手」を登場させて、「あまり知られていない規定」を絡ませた引き付け方は見事の一言。切手の本当の価値は、未使用よりも使用済よりも、「実際に逓送された郵便物」にあるということが理解できるエピソードが素晴らしい。犯人がカバーを売りに行っても、具体的な「値段」を描かず、俗っぽくならなくて良い。
 前島密を遠い親戚に持ち、コネで公務員になれたと思ったら、警察の怖い部署に配属されてしまった主人公。こんなコレクターは実在しねえ!という大げさな描写も、良い意味で楽しい。例えば、職場でコレクションを整理するというあり得ない行為の後に、床に落ちた切手を美人の後輩に拾ってもらった主人公の第一声が、「汚い手で触らないでくれえ!!!」。もちろん彼女の手が不潔だという意味ではなく、収集家の常識では「切手を素手では触らない」という意味。
 主人公の前島郵雅(ゆうが)は、いくつかの点で「コレクターとしての理想の人生」を歩んでいる。必死に働かなくとも、停年までの生活は何となく保障されていて、最低限のことだけこなしていれば、上司も同僚も趣味に生きる彼を本気では責めない。前島自身は、父を亡くした経験からか、他人にとっては「単なる古い郵便物」に過ぎないものに籠(こ)められたロマンに気付き、過去を懐かしむだけでなく、今を楽しみ未来にも希望を抱いている。
この連載がいつまで続くか分からないけど、単行本が出たら買おうと思う。


 以下、面白かった作品を羅列します。

『よろずや喜八』第4話/さだやす圭
本誌で何度か読んだシリーズ。喜八にはこんな過去があったのだな。
「喜八はんの女として死にたい。」が切ない。


『機械仕掛けの愛』6/業田良家
子育てロボットである「マーシー」の物語。旧型のマーシーだからこそ、新型にはない経験と「過去」を持っている。


『総務部総務課有馬係長』/林律雄・高井研一郎
山口六平太の番外編。アカデミー主演女優賞を受賞したスターとしてインタビューされる、そんな夢から目覚めた京子が出社すると、係長は8mmカメラで映画を撮ると言い出す。夢は夢、現実は現実。映画は係長の自己満足に終わってしまう。


『和算に恋した少女』第二話/中川真・風狸けん
律がかわいい。算術(数学)を究めようとしている少女が主人公の時代劇。


『ちから』第3場/森秀樹
元禄の時代、城の明け渡しを迫られる赤穂藩を描く。
「四月十九日 大手門前にて家臣一同そろって腹を切ろうぞ!!」と言う家老。すごい迫力だ。


『ゴルゴ13 アーカイブス』/さいとう・たかを
過去作品の再録。SPコミックスでは第141巻に採録されている「赤いトロフィー」(2000年10月作品)。
脚本協力は『獣医ドリトル』の夏緑先生だったんだ。


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『ロックウェル+ギャングスター』第1巻/冴凪亮

2011-09-16 | 少女漫画
 
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ざけんなっ!!
てめーの選んだ道だろう
いらなかった魔法は今は必要だ
何より
おれがケガでもしたらおれがカワイソウだろうが

(シェイド=ギャングスター)


 別花で連載中の『みこぱぺ』を読んで冴凪亮先生のファンになったので、最新刊を購入。この作品は白泉社ではなく講談社から刊行、掲載誌は『ITAN』。
楽しくって可愛らしくって、最高だ!

 舞台は、汽車が走り人々が携帯電話を持つくらいの科学があるが、魔法も存在する世界。主人公の魔女、メリッサ=ロックウェルは、長老に呼ばれてウィッチ・バース(魔女の村)に戻ってくる。そして、今から死者復活の秘蹟(ひせき)で大勇者シェイド=ギャングスターを呼ぶので、彼の力を借りて師匠のロザリー=ガネットを処刑して来いと命じられる。
ところが、伝説の大勇者さまは、ちっとも優しくなく、メリッサをこき使い罵倒する。メリッサが知る、師匠が魔女たちに復讐する理由と、「伝説の大勇者」の正体。死を望む師匠は望み通り殺されてしまい、師匠を亡くして泣くメリッサに、大勇者さまは一言だけ優しい言葉をかけて、地獄へ還って行った。

 しかしメリッサは、恋人と添い遂げられなかった師匠の死を諦めきれず、本物の『死者復活』の秘蹟を求めて国立図書館に忍び込み、聖霊師団(せいれいしだん)に追われる身となってしまう。正確に描けなかった魔法陣でも何故か大勇者さまは呼び出しに応えてくれて、攻撃系魔法を覚えていないメリッサを罵るが、最後には彼女を助けてくれる。二人は行く先々で「神官の異変事件」に巻き込まれ、聖霊師団の上層部が何かを隠しているのではないかと疑うキサラギ隊長も、その一行に加わる。
聖人L=ハイネを探す旅の道中、初めて大勇者さまにほめてもらえたと喜ぶメリッサ。ようやくL=ハイネを捜し当てるが、彼は二度と秘蹟は施さないと言う。



お薦め度:★★★☆☆

 かわいい、楽しい、面白い! それだけでもう十分なのだけど、共に「異端」と呼ばれるメリッサとギャングスターの目を通して、世の中が「正義」と呼ぶ物も少し掘り下げている。メリッサ=ロックウェルは魔女の中で異端児で、シェイド=ギャングスターは上(天界)から墜ちた異端であり、リク=キサラギやL=ハイネも己の行いに疑問を抱いている。実は見た目より年をとっているらしいメリッサの、出生の秘密が何なのかも楽しみだ。


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【検索用】ロックウェルギャングスター 冴凪亮 1
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脱北者

2011-09-15 | コレクション

 漁船で漂着した脱北者のことが大きく報じられている。彼らを法的に、人道的にどう扱うべきかはさて置き、この小型船が「清津(チョンジン)」の近くから出港した物だと知って、何か聞き覚えのある地名だなと私は感じた。
今から12年前の1999年に北朝鮮が発行した、「在日朝鮮公民本国帰還実現40周年」の切手に描かれていた港だった。

 この切手が物珍しく思えて、私は目打有と無目打の両方の、未使用と注文消し(CTO)を買った。(画像はクリックで拡大)


ついでに初日カバーも買った。


これは注文用紙の中の、切手に関する解説文だが、とても凄くて素晴らしいことが書いてある。


切手に描かれているのは、帰国船「三池淵(サムジヨン」と、新潟から清津への航路。50年前(この切手が発行された時点では40年前)に、「地上の楽園」に帰ろうとして清津に入港した何万もの人々がいて、今では逆に清津から逃げ出す人々が続出していることになる。

 2009年には帰国実現50周年の記念切手が発行され、「我々はこんなに幸せなのです」といった感じの図案が描かれている。


 軍人まで餓死しているという「現実」と、切手上の「建前(たてまえ)」との、後者を何枚か並べてみる。

 「強盛大国(きょうせいたいこく)」というスローガンがいつ出現したのか厳密には分からないが、1999年は「強盛大国建設の偉大な転換の年」とされている。


北朝鮮が「先軍政治(せんぐんせいじ)」と言い出したのは1990年代で、それは2001年の切手に大々的に登場する。


おそらく、金正日が国防委員会委員長になった頃から使われるようになったスローガンだ。


2010年に「先軍政治開始50周年」を記念する切手が発行されたので、遡って1960年に先軍政治が始まったことになったらしい。


金日成生誕100年にあたる2012年に「強盛大国」が完成(?)することになっていて、2009年は「理想実現の年」とされた。


 最近では、2012年に「強盛大国の大門」(または扉)を開くというスローガンは、規模を縮小した物に変更される可能性が高まっている。もちろんそれは「他国の内政」なので、彼らがどんなスローガンを掲げようと彼らの自由だ。
そして切手の現物を手にするまで私は忘れていたが、来年ではなく今年がチュチェ100年だった。



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『別冊 マーガレット』2011年10月号

2011-09-14 | 少女漫画

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 ふろくを先に読んだので、本誌が後回しになりました。

『君に届け』episode 60/椎名軽穂
「爽子もうつってた」と気付いて、破いた写真を掴み直すちづの手。ちづのこういう所がすごく好きだ。
矢野ちんは「ケントガールズ」の面々と言葉を交わし、彼女たちの「すき」の形を知る。ケントは決して男として愛されない人ではないこと、悪い奴ではなく、ちゃんとやさしいのだと知り、矢野ちんははずかしくて泣いた自分を包み込んでくれた彼を思い出し、なぜ彼女のことを見ているのかと問うた彼の寂しげな笑顔が頭から離れない。
そしてちづは、龍との「これからの普通」が始まるのではなく、これまでの関係が「終わって」しまったのだと、涙する。


『アオハライド』PAGE.9/咲坂伊緒
好きな人が槙田さんと重なってしまった双葉は、理屈ではなくただ純粋に生まれてしまう嫌悪感と、離れたくないという気持ちとの両方を痛感する。本当に普段から「今日はこれが一番安い」と、ドラッグストアでシャンプーのつめかえ用をかごに入れているのに、何だかキュンとした。←注目すべきはそっちじゃないのに(笑)
コツコツとポイントを貯めていたり、わざわざポイント5倍の日なんかに買っていたら、双葉に惚れてしまうかもしれない。オレが(笑)


『あたしのバンビ』#2/尾崎あきら
ガリ勉女と怠惰な子鹿の前に、妖精が現れる。妖精の本性に二人は驚くが、七瀬は三沢さんの、過去の痛みを立ち聞きしてしまう。
「あたしは笑わない」
そう言い放った七瀬の強さが、とても綺麗な物に見えた。


『360°マテリアル』#20-牽制-/南塔子
好きな子のことしか見えていなくて、いっぱいいっぱいの丸井がかわいい。その丸井の正直な牽制が、茜を傷つけてしまう。
美桜が、茜のためでも丸井のためでも良いので、「何か」をしてくれる展開を、少し期待している。


『虎と狼』#20/神尾葉子
鼻水たらして泣けてしまった。
オオカミはいなくなってしまい、ミーのクラスでの立場は変わる。夢のようにうれしいはずの生活なのに、ミーはそれを心から楽しめない。会社の人間に初めて食事をする姿を見せる「大上専務」が、クッキーに気付くシーンで、ぼろぼろ泣けた。


『オオカミ少女と黒王子』第4話/八田鮎子
佐田っちが風邪で学校を休む。プリントを口実に押し掛けるエリカ。「犬なんだからさ」という一言でようやく佐田は甘えられる。毎日のように通う自分の行為が「ウザくて」「ありがた迷惑」だと自覚しているエリカに、思いがけない感謝の言葉。この可愛らしさがたまらなくて、第1巻を買う予定。


『青空エール』31TH YELL/河原和音
三石さんと向き合おうとするつばさ。大介が通りがかるが、彼は表情だけでつばさの真意を理解し、無言で立ち去ってくれる。そして翌日、言葉を交わさなくとも、笑顔と仕草だけで二人は分かり合える。
「なんかあったら小野を怒ろう!!」という杉村先生が傑作!


『やじろべえ』第9話後編/山川あいじ
彼女が気づかないことを常に教えてくれるひかり。それでも葉瑠は、誠司のまわりに集まってくる大好きな人々に、彼らの全ては分からなくとも、彼らがなんで誠司と友達なのか「疑問」に思ったことはなく、メイクをしないほど急いで駆け付けてくれた千絵さんに対しても同じような気持ちを抱く。
(その人がいないところで その人を思いやれる人が 悪い虫なんてとても思えない…)
人や家や物など、なにかがなくなることで、人はやさしさに気付くのか。それともなくならないと気付かないのか。葉瑠が誠司の誕生日に誠司に手渡した手紙には、なくなったものへの悲しみではなく、十数年の歳月をかけて育まれた気持ちが綴られていた。


別冊ふろくの『放課後センチメンタル』が最高であることは昨日書いた。羽柴麻央先生のよみきりも味わい深かったです。


 来月発売の別マsister…「絶対に読みたい作品」が2作も載るので、また姉妹誌も買う。


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【検索用】別冊マーガレット 集英社 201110
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『放課後センチメンタル』/中原アヤ

2011-09-13 | 少女漫画

 今月の別マは、雑誌本体ではなく別冊ふろくを先に読む。
最初に、表紙を見て瞬間的に抱いてしまった不満をひとこと。

 なんで? なんでこの表紙イラストを「傾けて」配置やるんや? めっちゃ美しいさかい、そのまんま真っ直ぐに配置すればええやがな。ワイは「中原アヤの絵」をそのまんまの形でぇ堪能したいんやちゅーねん。
(以上、「もんじろう」を使って大阪弁に変換。多分、誤訳されている部分がある)

 そして本編。もう、ぎゅううっと愛しい気持ちになる。
 朝イチで告って、青井くんにフラれる桃田(ももた)。そう、時間帯を考えずに朝イチで告ったお前が悪い! 仮に放課後に告っていても青井にはフラれるけどね!(笑)
振り向いた弾みで花瓶の水をぶちまけてしまい、「鬼の赤居」と怖れられる赤居竜一(あかいりゅういち)をびしょ濡れにしてしまう。ウワサでは1メートル以内まで近付くと生きては帰れないのに、この時の距離50センチ! 鬼に拉致されるかもしれない、「今すぐどっか他の高校に転校したい…」というほど恐怖する桃田だが、幼稚園に弟を迎えに行くと、鬼と怖れられる赤居の意外な一面を知る。
 思い切り泣くことができ、翌朝学校で「新しい恋」と友達に言われ、なんとなしに桃田の視界に入ってきたのは、鬼の形相。それでも、姪を本当に大事にしている赤居を知って、桃田の彼に対する印象は「心優しいロリコンやった」と百八十度変わる。赤居の言葉は、桃田を何度もすくい、いやし、あたたかくしてくれる。赤居のおかげで、好きだった青井くんのことをひきずるのをやめられ、「前に進もう」と気持ちを切り替えられる桃田。再度、花瓶の水をぶちまけてしまうが、赤居は全く怒らず、桃田は逆に「相談」を持ちかけられる。
 彼の「こわい顔」は、日本経済の低迷によっておもちゃの価格が想定外に高いこと、「サンタ問題」という中長期的な課題に対する懸念がその原因だった。
「クリスマスにはサンタ問題もある オレはココナが何歳になるまでサンタさんのフリをすればいいんだろう いつかサンタさんはいないという辛い現実を伝えないといけない」
そんなことを大真面目に悩んでしまう赤居なので、彼は桃田のどんな小さな悩みであっても決して「そんなこと」とは思わない。

 この人好きになったら大変やろなあと思いながらも、桃田は自分のライバルはココナ(心菜)ちゃんかと、互いを慕い合う叔父と姪の姿を、呆れたように慈しむように優しく見つめる。

 桃田ーっ。大事にしてもらえよー! この一作のおかげで、私は今ものすごく優しい気持ちになれています。


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【検索用】放課後センチメンタル 中原アヤ
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『君の歌がある』(文庫)全2巻/いくえみ綾

2011-09-12 | 少女漫画
 
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私の 生きる力
恋をすること
人を好きになること
誰かに愛されていると 感じること
愛する対象を 見つめられること
信じるものが あること

(鹿野永見子)



 1995年から96年にかけての作品。深刻な物語を楽しく読ませてくれる手腕に魅せられる一方で、全編に漂う、今の作品の物とは違った緊張感に、息を呑まされる。

 「幸福な恋愛がしたかった」と願っていた永見子(えみこ)と、わだかまりを残したまま中学を卒業して、高校で再会した友達の友里(ゆり)。可児田(かにた)家の、親が違う兄弟である、将希(まさき)と要士(ようじ)と、今の両親の間に生まれた弟・賀句(がく)。友里が、教員を目指す将希と付き合っていたことで繋がりが生まれ、永見子はバンドを組んでいる要士と出会い、彼にのめり込んでいく。
 彼女の本心を見抜く要士の、鋭くも嘘のない言葉や、乱暴な形をしたヤキモチに触れ、永見子は要士に対して本気で恋に墜ちていく。プロにはなりたいが、バンドで食っていくことの困難さを痛感している要士は、常に苛立ちと焦りの中にいて、友里をひどく嫌い、永見子に対しても優しくできないことのほうが多い。
要士の言動には、夢を追う若者の、「恋人としてのお前は大切だが、オレの生き方に踏み込むお前の存在は許せない」という、刺々しい本音を私は感じる。



 そして永見子は、要士が過去に一度だけ友里と寝たことを知り、彼らを許せず、破局が訪れる。肺炎で入院したのを境に、永見子は二人との縁を完全に断ち切り、カニ兄弟の中で最も年長の将希とだけ会うようになる。将希の本心を聞いてようやく永見子が要士に会いにとんだ(走った)時、彼は既に東京へ行ってしまっていた。
賀句の、「えみちゃん 一人だけ止まってるよ 時間」という一言が彼女の背中を押し、19になろうとする頃、永見子は自分の運命は自分で決められるのだと知る。


『あの星になるから』
文庫第2巻の巻末には、別冊マーガレット1996年9月号掲載のよみきりを採録。こちらは張りつめるような緊張を全く感じさせず、ほのぼのと読めて、手放しで楽しい。


お薦め度:★★★☆☆

 「やりたいことがわかんない」と言い、高校を卒業して何となく進学する永見子と、やみくもに夢を追う要士。若者の大多数は前者であり、要士のような存在はある意味「異世界の住人」である。たばこの煙が立ち込め、歓声と大音量が鳴り響くライブハウスにいる時の永見子はとても場違いだ。そしてそこが滑稽で楽しい。自分とは縁遠い世界の男に恋をした永見子が、要士と再会できただけで奇跡に近いと私は思う。だからこの結末に満足できる。
 しかし、永見子が自分がみている物を「もういちど戻れる未来」と心の中で(二度も)呼んだ愚かしさを、わずかの差で私はひどく嫌悪したかもしれない。要士の永見子に対する苛立ちは、男が女に対して抱く苛立ちを、生々しく代弁している。描き方が少し違えば嫌いな漫画になったかもしれないので、余計に心に残る印象深い作品だ。
 私は全ての作品は読んでいないけど、いくえみ綾の漫画は最初に「楽しさ」という最大の価値をくれる。そして葛藤や後悔のような苦しみは、克明ではあっても決して後味を悪くしない。
愚かであることを若者の「特権」だと寛容に受け止めている(ように私には感じられる)この漫画を、巧みに楽しく読める形に描いたいくえみ綾はやはりすごくて、どの作品を読み終えても最後に「いくえみ綾の漫画が好きだ」と私は思う。


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『ビッグコミック』2011年18号

2011-09-11 | 青年漫画

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 藤子・F・不二雄先生は、昭和40年代から昭和50年代にかけて、ビッグコミックに多くの短篇を描かれている。リアルタイムでは読んでいないけど、小学生の時に買ってもらった『藤子不二雄 SF全短篇』(中央公論社)全3巻は私の宝物です。平成になってからの作品『未来の想い出』もビッグコミックに連載された作品だ。


『ゴルゴ13』第515話「巨人共のシナリオ」中編/さいとう・たかを
米国の国務次官補がサウジアラビアの要人と会って数日後、日本をあの巨大地震と大津波が襲う。深夜に報告を受けた国務次官補は、今すぐじたばたしても仕方がないと電話を切ろうとするが、原発が制御不能に陥ったと聞いて飛び起きる。民主党政権は何らの超法規的措置も講じようとせず、ジャパンの株式市場を4日遅れで大津波が襲う。中国海軍の大佐は、世界景気をスローダウンさせるために「日本を叩く」ためのシナリオを描く。

そして大統領を交えた会議の席で、国務次官補は「日本を再占領する気持ちで事態に臨む必要」があると言葉を続ける。

この時点で、(私には)一点の謎がある。前編の米中交渉の席で、中国情報通商部の陳(チン)が狙撃された。その時のスナイパーが「ゴルゴ13」であると、オニール国務次官補は「部下からの報告」でしか知っていないし、この最初の狙撃は「簡単すぎる」ように思える(=彼でなくとも狙撃できるかもしれない)。そしてこの中編のラストで、中国が原子力駆逐艦を展開させたと知って、オニールは「切り札」(=ゴルゴ)に連絡を取るように指示する。
後編を勝手に予想すると、まず次の二つの展開が考えられる。
一、最初の狙撃は彼による物ではなく、彼は問題なくオニールからの依頼を快諾してくれる。
二、思想や信条を持たない彼は、依頼人が真実を語れば、中国からの依頼と同様に米国からの依頼も受けてくれる。
あるいは後編で第三の予想外の展開(これが一番読みたい!)を見せるのかもしれない。


『憂国のラスプーチン』第25話/佐藤優・伊藤潤二・長嶋尚志
ブルブリスの猫の中編。GRUの別の一面は死の商人だが、武器を買わない日本はGRUにとって旨味がない。ブルブリスは大胆な仮説を立てる。
ここの所、ずっとソ連時代のエピソードが続いている。佐藤優が本当に書きたかったのは、こういう記録に残らない「外交の裏側」なのかもしれない。


以下、面白かった作品を羅列します。

『S-最後の警官-』episode.051/小森陽一・藤堂裕
速田の恋人の存在を知る神御蔵。SITは誘拐事件の捜査指揮を執るが、犯行は4年前の未解決事件の手口と酷似している。


『総務部総務課山口六平太』第607話/林律雄・高井研一郎
手の平を返すタイミング。きっかけさえ掴めればそれは驚くほど簡単だ。


『上京花日』第49話/いわしげ孝
昨年7月から休載していた作品の連載再開。初めて読むけど、活き活きと楽しい気持ちになれる。


『ゲゲゲの家計簿』第9回/水木しげる
兄の子供のしぐさを見ながら、紙芝居の『鬼太郎』は徐々にバリエーションが増えていく。そんな頃、家の前でドブの工事が始まり、終わると千四百円もの大金を払わされてしまう。


『そばもん』第70話/山本おさむ
天保の飢饉を生き延びた人々が「未来に生きる者たちに向けて」そばを蒔いた。その解釈に心から共感。
そして、食い意地が張っているエリカがかわいい。


『兵馬の旗』第十五陣/かわぐちかいじ
陸軍も海軍も、国を思っているが、兵馬は(軍事決戦以外の、勝利の道はないのか…?)と自問する。
勝に呼び出されて会う兵馬。露国で何を学んだのかと問われ、ナポレオン軍を退けた最大の勝因を語る。
この漫画は、一度も国家が途絶えず、戦争に負けても国が滅びなかった、「日本人の誇り」を描いた傑作になると思う。


『星を継ぐもの』第14話/J.P.ホーガン・星野之宣
国連で、ジュピター5の調査結果を報告するコールドウェル。今まで干渉してこなかった平和委員会が、ガニメアンを復元した映像を見て突如、激しく動揺する。ガニメデでは、機能がわからない装置に適正な電流が流される。現場のハント達は何も反応が得られないと落胆するが、彼らが気付いていないだけで、驚くほどの重力波が発生していた。


『C級さらりーまん講座』第503回/山科けいすけ
ビルの階段でタイムスリップしてはいけない!


『華中華(ハナ・チャイナ)』第122話/西ゆうじ・ひきの真二
遠くから来たお客さんから、300円のチャーハンに対して「物足りない」との意見が出てしまう。その文句への、ハナちゃんの対応が素晴らしい。そして「いいえ、1円でも儲けは儲けです。」と言い切る笑顔がまた、たまらなく魅力的だ。


『獣医ドリトル』カルテ93/夏緑・ちくやまきよし
ショックのあまり何も食べずに閉じこもってしまう花菱。誰とも話したくないという花菱の机の前で、いきなり鍋料理を始めてしまうドリトル。その友情がくすぐったい。


 16日発売の増刊号で「切手マニア」の刑事が主人公の新連載が始まると知って、かなりワクワクしています。最初の号を買って面白かったら単行本を待とう。


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【検索用】ビッグコミック 小学館 201118
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