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『夢みる太陽』第4巻/高野苺

2009-09-01 | 少女漫画
 
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ダメじゃん!
やっぱりダメだダメだ
ただでさえ女の人に興味ないのに
私なんてもっともっと圏外じゃん
もしかしたら
私は いつか
大家さんを好きになった事
後悔したりするのかな


第4巻は不思議です。「つまらない」という意味ではありません。むしろ逆です。まだこの漫画がどういうお話なのか、全体が見えてきていなかった頃ですが、第4巻だけ抜き出すと尚更、不思議かもしれません。
ちょうど私が去年末から『別冊 マーガレット』を買い始めて、この作品も気に入り始めた時期の分が採録されていて好きな巻です。

善の兄の拳(けん)にボクシングの試合出なよと押し掛けてきたのは、拳の彼女の玲(れい)。勝てば賞金500万、負けたら拳と別れて対戦相手の坂本くんと付き合うという約束を聞いて承諾する拳。
一方、仲の良さそうな2人を見たしま奈は大家さんにクリスマスイブに予定ある?と。
「ある」と意地悪なうそ、更にみんなも予定があるのでパーティーは25日にしてイブはお前も家族か友達と遊べばと冷たい言葉。

大家さんを好きになってしまったしま奈の必死の一言。
大家さんと一緒にいたいと言うしま奈、1人でいたいと言い張る大家さん、伝わらない、気持ち。

試合当日、これで悔いなくボクシングを諦められると善にお礼を言う拳、「まだ… 諦めないで下さい」と声を震わせるしま奈。私は善が好き、善にマンガ描いてほしい、だから善のためにも諦めないでほしい。
もう一度世界チャンピオンの夢を目指すとKO勝ちする拳。諦めなければチャンスは永遠にある。そんなしま奈の想い、伝わる。
しま奈にますます惹かれた善は、二人で会いたいと。

自分も夢を諦めないと言う善、そしてしま奈のことも。
真っ直ぐに想いをぶつけてきた善、それに対して大家さんに1回断られたくらいで諦めていたしま奈。恋だって、あきらめたらそこで終わるんだ。意を決して今から家に行ってもいいかとしま奈が大家さんの携帯に電話すると「ダメ」。なぜなら、今、ここにいるからとしま奈の前に現れてくれた大家さん。
もし自分が好きだと言ったら、大家さんはどんな顔するのだろう?
「おまえの好きなやつって誰なの」。どこまでも鈍感な大家さん?
善からもらったプレゼントをしま奈に嬉しそうに見せられ、自分からのプレゼントはないと冷たく言い放つ大家さん。「子供だよ」と言われ、こみ上げる涙。「おまえはまだ子供」。言葉が突き刺さる。

「クリスマスは今日しかないんだから」という朝陽さんの優しい一言で大家さんにプレゼントを渡せたしま奈。本当はすねていただけなのか、笑顔で受け取り自分もプレゼントをくれた大家さん。「なんだよびっくりした すげぇうれしい」。その一言に、胸が一杯になってしまう。嬉しいシーンです。

新年、訪ねてきてくれる拳。この前のお礼をすると言う拳に、大家さんの高校の卒業アルバムが見たいと答えるしま奈。好きな人のことを、もっと知りたい。純粋な想い。
あいつの事みんなにも知ってほしい、怒られたら自分が責任を取るとアルバムを持ってきてくれた拳。「頼むよ」と見せられたアルバム、自分と同年代の頃の大家さんの写真を見付けるしま奈。しかし好きな人の昔の名前は「藤原虎」ではなく何故か「藤原太陽」と。
別人ではなくそれが大家さんの本当の名前だと聞かされるしま奈と善。
「知りたい」なんて簡単な事じゃなかった。大家さんの隣で、苦手なはずの女の人が、一緒に笑ってる。

「虎(たいが)」は大家さんと拳と玲の3人で考えた名前だと聞かされるしま奈と善。なんでそんな騙すようなことを…?
ここに住む事になった時に名前を変えたいと言い出した、大家さんは夢を諦めていて、新しい自分でやり直したいことがあったのだろうと拳から聞かされる二人。みんながアルバムを見ている最中に帰ってくる大家さん。隠しても仕方ない、自分のためにももう全部話せよと言う拳。
「…別にこいつらに関係ねぇだろ 言う必要なんかない」。
その冷たい一言に、溢れてしまう涙。

ずっと嘘をつかれていた、泣き出して走り去ってしまうしま奈を追いかけてきてくれたのは善。

仕事で検事正である父や龍ヶ江(たつがえ)弁護士と会っていた大家さん。どうしたらしま奈に許してもらえるのだろうと一人たばこを吸っていた大家さんに朝陽は全部話せばと言う。「あと俺にも隠し事はしなくていいよ 全部知ってるからさぁ 兄貴」。

大家さんは近づけば、きっともっと遠くなる。そう家でうなだれていたしま奈は落ちていた検察官のバッジを見付ける。朝陽から初めて、大家さんは検事なのだと聞かされるしま奈。そして弁護士を目指している朝陽は、検事は弁護士のライバルだと言う。
推測混じりだけど、「大家さんの夢」を朝陽から聞かされるしま奈。
あきらめると決めたはずの大家さんのことが、やはり諦められない。英語の訳も分からない、ほっといてくれと自分を突き放す大家さんに思わず告白してしまい…!?

言うはずじゃなかった
言う場面でもなかったのに…!
なんで……
あきらめるって言ったのに
どうしよう!!



番外編『夢みる太陽~green~』は『デラックスマーガレット』平成21年3月号掲載。
高校時代の大家さんと拳のエピソードです。高校の頃から「女」が苦手だった藤原太陽=大家さん。そして拳と玲の出会い。拳がどんな風に玲を好きになっていったのか、そして女が苦手なはずの太陽が英語の中川先生とは「特別」だからと付き合っていた過去。なりたくもない検事になる勉強を父に強要させられていた高校時代の大家さん。
本誌で本編を描いて、『デラマ』で番外編をたまにというのは『ストロボ・エッジ』でもやってますね。
こういうのが最近『別マ』では流行っているのでしょうか。まだ読んでないんですが『高校デビュー』でもありました。



16TH DOORカラー扉(『別冊 マーガレット』2月号)


18TH DOORカラー扉(4月号)

高野さんのカラーって可愛らしいというか、センスあります。なんだかとても「少女漫画」。


お薦め度:★★★★☆
第4巻としてはまだ謎ばかり多い一冊ですが、謎は謎として、それでも一話一話、読み応えがあり「続きが楽しみ」と思える巻です。
しま奈も大家さんも周囲のキャラも皆、魅力的です。「諦めちゃダメだ!」というお話はもうそれだけで好きなんですが、それ以上に味わい深い作品です。
個人的にも、『別マ』がどんどん好きになってきた頃の掲載分が採録されていて嬉しい巻です。
思えば『君に届け』の続きが読みたくて『別マ』読者になり、『ストロボ・エッジ』や『青空エール』にはまって、今では『ベリーダイナマイト』等のお気に入り作品も出てきて自分がどんどん『別マ』にのめり込んできた頃です。



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2 コメント

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不思議ですね (さっとん)
2009-09-02 06:32:40
確かに不思議。

連載がどこまで行ってるかは不明ですが
今の所、どこへ向かってるのかさっぱりです。

大家さんとのこの設定って最初からあったのかも疑問。
なんだか色々と後付けされてそうで
膨らんだ設定がどう収拾つけるのか気になります。

いまさら大家さんの名前が「太陽」だったのが
一番ビックリしてます(笑)
ドリーミン’ (Wrlz)
2009-09-02 09:19:00
>さっとん様

不思議で可愛らしい漫画ですよね。
高野苺さんはブログやってるんですが、かなり前の記事で、しま奈を善とくっつけようか大家さんとくっつけようかまだ迷っているというような記事があったと友人に聞きました。
http://chocode.net/

今なんと、しま奈と大家さんは付き合ってるんですよ!
しかし大家さんは「どうやったらしま奈を好きになれるか分からない」と言いながら。
どこへ向かうのか、先が読めないと言う意味でも楽しみです。

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