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『Yesterday, Yes a day』/岩本ナオ

2011-09-19 | 少女漫画
 
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あ… でも その…
俺は小麦ちゃんがいるだけで
朝 髪の毛直そうとか
顔 洗わなきゃとか思うんだ

(多喜二)


 岩本ナオさんの、二冊目の単行本。そして初の連載。舞台は、「春野」という姓が多く、互いに名前で呼び合う雨無(あめなし)村。

 長らく母が入院している、春野小麦(こむぎ)とその奔放な兄の昴(スバル)は、近所のカエばあちゃんの家でご飯を食べている。そのカエばあちゃんの孫である多喜二(タキジ)が、東京の進学校に居場所を見付けられなかったのか、突然雨無村に帰ってきて、小麦と同じ学校に通うようになる。
 小麦は、ルイのように明るく笑うことができない自分を嘆きながらも、口数の少ない多喜二が自分といて楽しいと断言してくれた言葉に、たまらなく嬉しくなる。そして母がいなくなった頃から荒れ果てている家の畑を、元に戻そうと多喜二は言ってくれた。
畑の手入れをしながら小麦の心は徐々に解きほぐされていき、想いを寄せている男子にも、「最近なんかいいことあった?」と気付いてもらえるくらい変わっていく。小麦の幸せを喜んであげられない多喜二のつぶやくような謝罪の言葉に、「ありがとね 多喜二」と答えたことで、小麦は多喜二が自分に恋をしていたのだと初めて知る。

 母の帰りを待ちながら、友達と汗をかいて畑の手入れを続ける穏やかな日々。小麦は「こんな日がずっと続けばいいのに」と願うが、それでは大事な幼なじみを苦しめてしまうだけだと、何も返せないという自分の本心を多喜二に告げる。
季節が移ろい、家が元通りになった頃。多喜二は、前は教えてくれなかった、母が昔ヘビイチゴで作ってくれた物を作り、小麦の人さし指に巻いてくれる。


お薦め度:★★★☆☆

 何かが起こるわけではない穏やかな情景を、淡々と優しく描く。そして人々の気持ちがなだらかに変化していく。このゆっくりとした「空気」や、作者の持ち味が、たまらなく魅力的だ。「素敵」という言葉が、とても似合う作品だ。


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