アルバニトハルネ紀年図書館

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『恋々。』/山川あいじ

2010-11-19 | 少女漫画
 
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別マ12月号から始まった『やじろべえ』の第1話を読んで気に入ったので、過去作品に手を出しました。山川あいじさんのオリジナル作品集。恋々。と書いて「れんれん」と読む。
すごくいい! この世界、とても気に入りました。別マのパーティーで河原和音先生が「ファンです」と声をかけた(『友だちの話』後書き参照)のにもうなずけます。


『恋々。』/デラックスマーガレット平成15年11月号掲載
雑貨屋でバイトを始めた3か月前に出会った客をスキになった亀山成美(かめやまなるみ)、17歳。相手は近くの大学に通う新居忠良(にいのみただよし)、フルネームは彼のトモダチが上や下で呼ぶのを聞いて知った。
4つでワンセットの商品を誤って一つ割ってしまったのがきっかけで、成美は彼との距離が急速に縮まり、二人で会うという大きなイベントに心が躍る。しかし楽しみにしていたその日、店には席が8つあり、成美は彼の態度に腹を立て、彼の気持ちがわかりづらいのと同様に、自分もわかりづらかったのだと指摘される。
「……もう絶ってーさそわね」と言いながらも、荷物をとってくるから待っていろという彼の言葉を聞いて、とりあえず まだ恋しとくと成美は思い直す。


『ハッピィ バースデー トゥ xx』/デラックスマーガレット平成18年1月号
この本の中で私はこの読み切りが一番好きです。
自分はオンナ運がないと言う赤井楽(ガク)の、心の門番の目を通して描かれる物語。御主人様が最初に開けられたのは、心の中の「フラレるオレ」という部屋。フォロー仕切れないと立ち去っていく友達の中で、最後まで残っていたのがリョウ。彼女の言葉でガクの「フラレるオレ」の部屋の扉は閉じられる。明くる日、リョウは誕生日で、ガクの心の中では「マイナスなオレ」の部屋が開いてしまっていた。門番の、御主人様は幸せですという言葉はガクには届かない。メンテナンスの為に門番は一時的に休業し、ガクの心は模様替えされ、リョウは門番があまりお薦めはしないという部屋の扉を開きかけ、中に入ってしまう。御主人様は別人になりたいと口走る。
ところが門番の御主人様であるガクの誕生日に新しい扉がリョウによって開錠(かいじょう)され、御主人様はいなくならず門番の役目はなくならず、その役目は新しい扉を見守る事に変わる。
ガクのために泣いてくれ、扉を開けてくれたドSのリョウが最高のヒロインだ。


『私が消える日』/デラックスマーガレット平成16年11月号
ある日家に帰ると、都久(とく)の両親は、突然いなくなっていた。おばさんのウチに居場所を見付けられない都久は、家が借金取りに差し押さえられているかもしれないという事に現実味が感じられず、忍び込むようにして帰った自分の家の中で泣き出してしまう。自分の家の中で隠れていた自分を見付けてくれたのは、8年も前にかくれんぼをして遊んだタカオだった。
かくれる場所がわからず、消えてしまいたいと思っていた都久に、両親はもうすぐ帰ってくると言ってくれるタカオ。根キョはないが、彼は都久の両親は彼以上のかくれんぼの名人だと知っていた。都久の不安が少しだけ消えた日、母からおばさんの家に電話がかかってくる。


『不思議な国』/デラックスマーガレット平成16年9月号
家に帰りたくないサヤカ。友達に泊めてほしいと声をかけるが全メツし、あまりしゃべったコトなかった癸崎(きさき)を紹介される。
空気のように存在感を消す彼の部屋に転がり込むが、一人暮らしの癸崎は筋トレに明け暮れており口調も粗野で、唖然としたサヤカが知ったのは彼が矢吹丈に憧れているということだけだった。
彼の真意が理解できず、サヤカは別の男の部屋に移ろうとしてしまうが、追いかけてきてくれた癸崎の行動と表情に、自分が帰りたいのはあの不思議な国だったのだと、決まっていた答えを心の中で言う。


『24時間営業中』/別マスペシャル平成16年お正月増刊
名前のない女の子が主人公の、16ページの短編。
料金を滞納して部屋の電気を止められ、ケータイの充電池も切れた時、アパートの2階からトミちゃんの姿が見えた。
何も喋らずに抱かれて、自分が寝ている間に帰ってしまったトミちゃん。しかし翌朝に会った彼の言葉で、あの女性は彼の姉だったと分かり、彼女は安心して可愛く赤面する。



お薦め度:★★★☆☆
山川あいじさんの描く世界に引き込まれました。センスがすごく好きだ。
これまで別マ本誌での執筆があまり(ほとんど?)なかったようなので、『やじろべえ』にますます期待しています。
オリジナルの単行本は現在、あと4冊出ています。買いたい。でもお金ない(笑)


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6 コメント

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連載 (さっとん)
2010-11-20 18:32:36
山川さんの作品は前々から読んでましたが
「連載につながらない作家さんだなぁ」って思ってました。

「やじろべえ」単行本を楽しみに待とうと思います^^
『やじろべえ』 (Wrlz)
2010-11-20 22:10:18
>さっとん様

山川あいじさんの作品、すごく気に入りました。
センスの良い方ですよね。

『やじろべえ』は血の繋がらない父と娘の物語です。何巻くらいになるのかまだ分かりませんが、「連載」を読めるのが嬉しいです。
他の4冊の単行本もいずれ買う予定です。

『チョコレート・アンダーグラウンド』は迷っている所です。
チョコレート・アンダーグラウンド (さっとん)
2010-11-21 17:39:25
原作を知らないからかも知れないですが
これはこれで中々読み応えがありましたよ。

映画化の際にコミカライズされたんですが
原作がしっかりとしている分
極上のファンタジーと言ったカンジです。
↑そう言う意味では山川さんの色は少ないですが・・・。
『チョコレート・アンダーグラウンド』 (Wrlz)
2010-11-21 20:23:44
>さっとん様

山川あいじさんのセンスが気に入ったので、

『ちょうちょになる』
『ふたりぼっち』
『ナマケモノと春』
『アニマニマル』
この4作から買っていくことにしました。途中で『やじろべえ』の第1巻が出たらもちろんそれも。

河原和音さんとのコラボをまたやってくれたらそれもそれで嬉しいですね。
本日 (arisa)
2010-11-29 03:40:22
鶴橋で焼き肉食べたあと時間待ちでブクオフへ
で買いました『ちょうちょになる』
読みました。絵は粗削りながらお話に引き込まれました

触発されちゃいましたよ
『やじろべえ』 (Wrlz)
2010-11-29 13:26:55
>arisa様

山川あいじさん、いいですよね。
センスがすごく好きです。

まだ発表した作品が少ない作家さんなので、いずれ全て買いたいと思っています。
『やじろべえ』の続きが楽しみだ!と、私はここにくどいくらい何度も書いてしまっている気がします(笑)

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