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『超人ロック 久遠の瞳』全3巻/聖悠紀

2017-02-13 | 青年漫画

あの娘があなたに憧れているのは確かだけど
お互いに必要としているわけではないわ
ジュナに必要なのはヤマトで
ヤマトに必要なのは…

(ミラからロックへ)


 『ジュナンの子』のリメイクでもある本作品。
 ミラとロックのやりとりを見ていると幸せな気持ちになれるので、読み返したくなる頻度が高いです。

 ゲートが使われ始めた時代では、「針」に対して「あまり実用的ではなかった」という評価が主流となっている。
(旧作のP96は、本作では針を参考に作った「ラムタラ」として描かれている)

 この物語の鍵の一つは、「憎悪」。
 アーク・マイダスの憎悪は、表面的には「のぞき屋であるエスパー達への恨み」だろうけれど、「ESPの存在を前提にした文明のあり方」への怒りも根底にあるんじゃないだろうか。

 そしてジュナは、そういう「憎悪」と対極の存在として描かれる。
 彼女が巻き込まれた状況はニムバスのそれとあまり変わらないのに、ジュナはニムバスのように「オメガ」にならなかった。
 ニムバスが「既に世界を憎んでいる状態」でゲートに閉じ込められたのに対して、ジュナはまだ怒りや憎しみを知らない3才児の時に閉じ込められたという根本的な違いはあるけれど、「超能力との関わり方」の差も影響したのではないだろうか。

 ニムバスは超能力のせいで不幸になったけれど、ジュナは第3波動のおかげで命拾いをしている。

 アークやフレアのやろうとしたことは「世直し」と呼べるかもしれないけれど、『超人ロック』の作品世界において、
エスパー皆殺し=超能力の否定は、既存の価値観を全否定する過激な思想という側面もある。
 人類は宇宙進出の時点(冬の虹)からESPに頼ってきたので、超能力を否定することは「資本主義の世の中で貨幣を否定する」くらい乱暴な考え方になってしまう(その善悪は別にして)。

 けれど、この作品の一番の見どころは、「夫のことは全てお見通し」というミラの大きさや、ロックの「無茶をすると妻に叱られちゃう」という幸せな困惑ぶりかもしれない。


★★★★☆


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