アルバニトハルネ紀年図書館

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『恋してフローズン』/楠桂

2010-06-02 | 少女漫画
 
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私が中学生時代に『りぼん』で連載開始から完結まで初めて通して読んだ楠桂の漫画です。昭和63年1月号~4月号掲載。
実はこの作品は日本ではなく海外で2ヶ月遅れで連載を読みました(単行本を買ったのは帰国してから)。小学生の頃からクラスの女子に『りぼん』を借りていて、昭和61年8月号に掲載された『奇跡の人』を読んで楠桂の作品が好きになり、日本の漫画が手に入らないはずの海外へ引っ越すと、なんと日本人生徒の集う補習校は「漫画の貸し借りをする」ための貴重な交流の場となっており、『りぼん』『なかよし』『ちゃお』『プリンセス』…等々の月刊漫画雑誌のほとんどを数カ月遅れで毎号欠かさず読むことが出来ました。

『ときめきトゥナイト』と『星の瞳のシルエット』の続きを読みたい、完結をなんとしても見届けなくてはならないという思いの中で、派手に注目を集めることはなくても地道に佳作を生み出し続けていた楠桂の漫画に出会えたことは幸運でした。


野瀬真実(のせまこと)は7歳の時に、実家のある秋田県の雪の中で遭難し、「雪ん子」が大好きだよと別れを告げる夢を見ていた。
やがて東京で中学生になった真実。3学期になり、自分のクラスに白いセーラー服の、北野深雪(きたのみゆき)が秋田の分校から転校してくる。女子に人気がある真実に転校初日からなれなれしくする深雪、それを面白く思わない女子と、なぜか突然の転校生のペースにまきこまれてしまう真実。
家に上がった深雪が飲み残したお茶が凍っていたという不思議な現象と、深雪を追いかけてきたというナマハゲの衣装をまとった氷太(ひょうた)。せめて自分がこっちにいるあいだだけ一緒に登下校したいという深雪の言葉を聞いて、真実はその少女は「冬」みたいだと思い始める。

真実を殺しにきた氷太が、クラスの面前で深雪は自分の嫁だと宣言する。ちがうと否定して真実を見つめる深雪。自分には言わなくてはならないことがあると、北野が好きだと電撃告白する真実。こうしてベスト・カップルが誕生するが、深雪が真実を好きなことはとうに知っていた氷太の懸念は別のところにあった。

2つ質問したいと真実に笑いかける深雪。部活でマフラーを編むので好きな色はあるかと訊かれ、深緑と答える。そして怯えるような声でどうして雪女が嫌いなのかと深雪に訊かれ、7歳の時に雪女に会って「殺されかけたんだ」と真実が答えると、彼女は氷の涙をこぼし、泣きながら風にのっていなくなってしまう。

深雪を守るために来た氷太に、雪女は泣いて雪になって消えてしまうのだと聞かされる真実。秋田からはばばさまの許しを得て深雪の姉さま達が東京へ向かい、関東地方は猛吹雪にみまわれる。真実を殺して命を深雪にあげて助けてあげるという姉さまの声を聞き、泣きすぎて雪になってしまった足でとぼうとする深雪、殺されかけたのではなく死にかけていたのを助けてもらったのだとようやく真相を知る真実。自分の頬に触れる指、真実があの時にばばさまに消された記憶を取り戻し、「雪ん子…!!」と深雪を優しく抱きしめて謝ると、元に戻る深雪の足。

教卓の下に かくれて
おれが くちびるに しもやけをつくった日から 4か月
やっと ゆるしをもらって深雪がやってくる
東京に---
おれの雪女がやってくる




お薦め度:★★★★☆
ベースは小泉八雲。それをハッピーエンドに描き替えた、大人でも楽しめる傑作です。
この漫画の影響ではないけど自由研究の宿題で小泉八雲をやったことがあります。
平成元年から連載された『桃太郎まいる!』もほぼリアルタイムで読みました。
変態ラブコメの『Unな彼女』第2巻も楽しみです(予約してある)。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (存在しないIDです)
2010-06-03 21:42:53
なるほどなるほど、日本人学校がマンガトレーディングの場になっていたってのは面白い。
今のようにほとんどのマンガが翻訳されて海外に出てるのは隔世の感がありますね。
補習校 (Wrlz)
2010-06-04 09:51:15
>存在しないIDです 様

日本人学校はなかったので「補習校」という代物です。
月曜から金曜は現地校に通い、土曜日だけ「日本の義務教育」の補習をする学校(?)でした。
みんな日本の漫画に飢えてましたよ。
誰かが取り寄せた『らんま1/2』の最初の2巻を貸してもらったのが高校受験の年。「受験を乗り切ったらこれを揃えるんだ!」という一念で頑張れました。

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