アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

『テルマエ・ロマエ』第2巻/ヤマザキマリ

2010-10-14 | 青年漫画
  
にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へ


続きを買いました。これはお風呂の素晴らしさを描いた漫画です(笑)

ちんちんぶらんとしたティンティナブラムが魔除けになっていた古代ローマ。しかしマルクスは、女を買うより風呂に入りたい。親友のルシウスを誘おうと彼の家を訪れると、彼はいなくなった妻が男根像を大量に祀った祭壇の前で酔い潰れていた。
ルシウスの深刻な悩みを知ったマルクスは、彼を風呂ではなく、豊穣の神(プリアポス)の女祭司の所へ案内する。言われた通りにすれば勃(た)つようになるとカメに沈められ、浮き上がると、平たい顔族が自分を拝んでおり、泉には巨大な男根が浮かべられていた。自分への当てつけだとルシウスは一瞬、激しい怒りを覚えるが、平たい顔族の女はローマ女には見られない「恥じらい」を見せ、元の世界へ戻ると彼の男としての問題は解消されていた。
これで妻が望むように子供を作れると、ルシウスは妻を迎えに行くが、妻は自分は皇帝の愛人になったと信じ込んでおり、再婚してしまっていた。

時は紀元135年。妻を失ったルシウスは浴場に人生を捧げ、ひたすら仕事に没頭していた。そして25年の兵役を終えてローマ市民権を得た、ゲルマニア属州の野蛮な者たちのせいで由緒ある浴場から客足が遠のいている現状に心を痛める。
それにひきかえ平たい顔族は、一緒に風呂に入るには最高の人種で、しかも彼らは言葉の分からない者たちにも理解できるように、入浴のマナーを図で記していた。
大きな問題を解決し達成感を味わっていたルシウスのもとに、間もなく皇帝陛下の養子になると言う男が訪ねてくる。

男の名はルキウス・ケイオニウス・コンモドゥス。後の共同皇帝の一人である。
現皇帝は剣闘士の戦いにも辟易としてしまうほど弱っており、美しいナイル川と亡くした愛人との思い出を懐古し、自分の後継者選択の正しさを元老院に思いしらせるための大浴場を造ってくれとルシウスに命じる。
ハドリアヌス様にまだまだ皇帝として活躍していただきたいルシウスは悩み、次期皇帝候補の軟弱さに幻滅してしまう。このままではローマ帝国は破滅だという浴場技師の悲痛な叫びがそうさせたのか、彼は再び平たい顔族の世界に迷い込み、その形状まで進化した果実の種子を持ち帰ることに成功する。ナイル風の浴場の建設は進むが、皇帝陛下の養子は大切な畑で女と愛し合っていた。

ハドリアヌス帝の迎え入れた養子はルキウス・アエリウス・カエサルとその名を改め、市民に向けて通達されるが、その皇帝の選択は既に屈折の目で見られていた。唯一の救いは、数日前に皇帝の別荘で会った、聡明な少年。彼の名はマルクス・ウェルス。後の哲人皇帝である。そしてルシウスは、本来なら次の皇帝になるはずの15歳の少年が成長するまでの時間稼ぎという重責を課せられているのだと、腹具合が悪くなる。
その大きすぎる悩みは、平たい顔族が遊ぶ「湯の流れる滝」を目の当たりにしたことで解決の糸口が見付かる。精神力をきたえる為の装置はスパルタの過酷な修行をも彷彿とさせるが、実行してみると「愉快」だった。
ローマに再現されたその愉快な浴場には、子供達を差し置いていい歳をした大人が夢中になってしまうが、マルクス・ウェルス様はやはり聡明な少年であられた。ローマの未来は明るい!

しかしルシウスはあまりにも勤勉で情熱的に働きすぎてしまった。彼が帝国のあちこちに造った優れた浴場は、古い浴場から客足を遠のかせ、伝統的な浴場経営者たちは彼に対して怒りをあらわにしていた。ある地区の浴場経営者の組合に呼びつけられ、吊し上げられるルシウス。伝統を重んじる彼らに罵られ、ルシウスは自分は知らない内に古き良き物を蔑ろにしてしまっていたのだと、激しく後悔する。
ところが平たい顔族にも古く朽ちた浴場を愛する者たちはいて、彼らは一つ一つの浴場を多くの神々にそれぞれ捧げ、それを巡った客にほうびを与えることで経営を続けていた。
ルシウスはそれを真似てローマ中の浴場を救うことに成功するが、中にガラス玉が入っているビンだけはどうしても再現できなかった。

そんな浴場技師に消えてもらうという刺客の目が光る。


お薦め度:★★★★☆
国家の繁栄と浴場の充実度には密接な関係があるのだ!
第三帝国に入浴の習慣があればそれは何百年も続いたことだろう。
風呂を楽しむ平たい顔族は千代に八千代に続く国を築いた、世界で最も優れた民族だ(笑)


にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へにほんブログ村
にほんブログ村 トラコミュ 漫画、マンガ、まんが、コミックへ漫画、マンガ、まんが、コミック
にほんブログ村 トラコミュ 青年マンガへ青年マンガ

【検索用】テルマエ・ロマエ ヤマザキマリ 2
ジャンル:
ウェブログ
コメント (4)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 『別冊 マーガレット』2010年... | トップ | 『町でうわさの天狗の子』第1... »
最近の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (存在しないIDです)
2010-10-14 18:57:05
おお、お読みになったのですね。
作者本人もコラムでつっこんでましたが、日本に普通にあるバナナには種はないんですよねw
刺客の話、気になりますよね…。
おお、平たい顔族の友よ! (笛巣田 真夜)
2010-10-15 10:05:49
さて、あとはどれだけネタが続くか・・・




古代ローマに「柚子」と「菖蒲」はあったかな・・・

コーヒーがヨーロッパに伝わったのが17世紀だから、ルシウスが「風呂上りのコーヒー牛乳」を伝えられなかったのは誠に残念です。

種なしバナナ (Wrlz)
2010-10-15 13:29:10
>存在しないIDです 様

実は私が自分の最も古い記憶の中で初めて食卓に上がったバナナには種がありました。
小学生になるまでああいう物だと思い込んでいました(笑)
われら、平たい顔族 (Wrlz)
2010-10-15 13:32:36
>笛巣田 真夜様

さあ…浴場技師が世代交代してローマ帝国の分裂まで続くんじゃないでしょうか?

フロに入らないと頭の回転が悪くなる→国が荒れる→帝国は分裂してしまう。

私は「入浴剤ネタ」が読みたいです。
「何だこの魔法の粉は!?」みたいな(笑)

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

あわせて読む

関連するみんなの記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。