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『ナナコロビン』全3巻/中原アヤ

2010-04-07 | 少女漫画
 
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幸せは
待ってるだけじゃ手に入らない
走れ
幸せに向かって 走るんだ
幸せは どこだ


中原アヤが描いた漫画なら何でも読みたい今日この頃。この『ナナコロビン』は私がまだ中原アヤにハマる以前、別マ2008年12月号から2009年2月号掲載分のラスト3回を読んでいました。なぜその時点でハマれなかったのか…。手元の別マに載っている分を読んだ時には打ち切りのような印象を受けたんですが、単行本で通して読んだらまるで印象は違って、最高なんです! 現在までに中原アヤがその15年間の漫画家生活で出したコミックスは34冊、内23冊を読んだのでそろそろ「俺は中原アヤを愛読してるんだぜ」と言っても良いような気がします(笑) 私は全部買いますよ、ぜんぶ。

よしの食堂の次女、吉野菜子(よしのなこ)15歳は式場に乗り込み政略結婚させられる御曹子、春樹(はるき)をかっさらう。そして姉ちゃんは今日、かけおちする。
一夜明け、高校一年生になる菜子。新学期早々ケンカを売られていた、好きだった人の弟、速水小夏(はやみこなつ)を介抱してやると、奴はどっかのきったねー食堂の貧乏女にたぶらかされて人生棒にふったと姉と義兄に暴言を浴びせやがった!
テレビで報道されるハヤミグループ破綻の危機。自分達が結婚をつぶしたせいで速水の家がだめになってしまったと知る菜子。まわり全てを敵視する小夏がさみしそうにみえてしまい、彼を自分の家に呼ぶ菜子。帰宅すると小夏が今日から同居すると、親同士で話が付いていた!

小夏の唯一の友人から彼の過去を聞いてしまった菜子は、家族全員揃ってのごはんの席に小夏を連行する。
「家族だよ 一緒に住んでんだから 少なくともあんたの敵ではないね」。

脅迫とオヤジギャグを貼られる嫌がらせから逃げてきた姉と春樹。好きな人には笑っててほしいと菜子はケンカを買い取りに行く無茶をする。
春ちゃんの前で「めんどくせえ!! こいつ兄貴のことが好きなんだって!!」とバラされてしまう菜子。小心者と罵られ、告(い)うことにはちゃんと意味はあったとようやく笑顔で姉と義兄を祝福できる。そして次こそ幸せな恋をすると意気込むが、学校で菜子は8股夫人と噂され男子から避けられる。

ハードボイルド(?)な第2巻。

お花見でご近所の人気者になった小夏が食堂でバイトを始める。母は二人を仲良くまとめて「ナコナツ」と呼ぶ。家になじんできてくれたことを菜子が喜んでいたところに現れる、小夏のすきな人、楓(かえで)先輩。おもしろがって小夏の恋を応援する菜子。もっと、小夏の笑った顔が見たいんだよ。
デートの下調べに二人で遊園地に行き、菜子は小夏がどれほど楓先輩をすきなのかを知り、自分のドキドキは気のせいだと思い込もうとする。そんな時、家に借金があったことが判明し、更に母が過労で倒れてしまう。空回りばかりの菜子を、「全部 誰かのためだろ」と肯定してくれる小夏。初めて言われた言葉に涙がこぼれ、「あたし小夏が好きだ」と気付き、楓先輩の存在を思い出し、失敗を恐れて菜子はあれは錯覚だと想いを封印してしまう。
家に押し掛けて来る借金取り。小夏と楓先輩のデートを尾行していた菜子は、楓先輩のお父さんの会社が金を借りたニコニコバンクだと知ってしまう。楓先輩に小夏を近付けるなと卑怯な取り引きを持ちかける借金取り。お嬢様のお世話係もしているその男に、小夏を認めさせようと決意する菜子。


転がり続けて第3巻。

菜子の「速水小夏王子様計画」始動。「小夏が変わんなきゃ何も変わんないよ!!」。
小夏さえ邪魔しなければ映画研究部のある学校に受かってたと、つまらなく毎日を過ごしていた七三係長こと竹内が作った脚本。最後に登場する敵の役を小夏が演じてくれる。マカロン伯爵のおかげで脚本の神様が降りてきて、愛する姫パンナコッタを菜子が演じるラブストーリーが完成する。
映画は大成功し、竹内は夢を取り戻し、楓先輩は小夏が変わったと驚きの笑みを浮かべる。変わった理由を訊かれ、菜子の笑顔が視界を横切り、「なんでだろ」と答える小夏。小夏が大人気だと借金取りに誇らしげに言う菜子。しかし映画を見たお世話係のヒカルは、あくまで小夏を認めようとせず、家に押し掛けて借金をチャラにする取り引きの全てをぶちまけてしまう。
菜子が笑いながら好きじゃないと否定してしまうと、翌日から口をきいてくれなくなる小夏。事の次第を知った楓先輩はとうとう家出して、小夏をさらって逃げてしまう。好きな人に好きだと言えない菜子に怒鳴られ、ようやくお嬢様を好きな自分を肯定できるヒカル。
小夏の母が小夏を迎えに来る。家を出ていかれたら他人だと、今さら何も言えなくなってしまう菜子。あっけなく去っていってしまう小夏。「小夏の兄ちゃん見送った時と同じ顔してるよ」と指摘してくれるブーちゃんの言葉で目が覚める。

今さら何か言っても
何も変わらないかもしれない
でも どうしても伝えたいの
もう 後悔したくないんだ


菜子の手を取って金髪花嫁の前から逃亡する小夏。走れ!! 幸せに向かって走るんだ!


act.11扉カラー(『別冊 マーガレット』2009年1月号)



お薦め度:★★★★☆
この愛おしい気持ちをどう言葉で表現すればいいのだろう。幸せは「与えられるのを待つ物」ではなく、「自分で手に入れる物」だ。生きていればいいことがあるというキレイゴトは人の心を動かさない。中原アヤの漫画は「人とはそもそも幸せな生き物である」という前提で描かれている。だから人の心を打つのだ。中原アヤの漫画が大好きだ!




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2 コメント

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>Wrlzさん (yuyu)
2010-04-08 01:25:15
中原アヤ先生にのめり込んでいますネ(^-^)
画像を見て思ったのですが、この頃に苺の背景が使われていたんですネ!
ベリー・ダイナマイトにつながってるような気がしました!(^-^)
苺とうんこと幸せ (Wrlz)
2010-04-08 09:49:57
>yuyu様

のめり込んでいますとも!
別マで一番すきな漫画家です。
少女漫画家の中では今や、私の中で高尾滋と肩を並べている存在です。高尾滋の漫画は「愛」を描いている、中原アヤの漫画は「幸せ」を描いている。

苺といえば、中原アヤが部屋の物をピンク一色に塗って魔物部屋で漫画を描いていた時期かもしれませんね(笑)

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