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『モノクロ少年少女』第7巻/福山リョウコ

2011-09-02 | 少女漫画
 
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3人に審判のこと言えないのは仕方無いけど
…でも もっと 甘えていいと思うよ
キミが周りに笑ってほしいと思ってるのと同じくらい
周りだってキミに笑ってほしい筈だから

(苦菜から呉羽へ)


 呉羽が「キング」として大きな決断をする第7巻。この山場で愛おしさが一気に込み上げてきた。

 脱走常習犯である浅葱先輩を追って人間界にやって来て、呉羽は『最後の審判』を下すのはキングである自分だと知る。そして浅葱と薺(なずな)が置かれた状況は、右京と伊織の物に似ていると気付く。その浅葱先輩の涙にもらい泣きして数日後、呉羽は苦菜の痛みも知ってしまう。間もなく迎えた、人間になれる者が決まる年度末試験。呉羽は「頑(張って下さい)」という言葉を言いかけて呑み込み、眠れないほど考え、悩む。同点1位だった浅葱王子と苦菜王子は、キングの前にひざまずき、生徒会役員でさえその実態を知らない『最後の審判』が下される。

 呉羽は自分の選択は正しかったのかと、誰にも相談できずに、卒業式の当日まで悩み続ける。その呉羽に、6年間のつきあいの浅葱を見送った苦菜は冒頭の言葉をくれ、彼女の選択を「正解」だったと礼を言ってくれる。
初めて「育んだ別れ」を見届けた呉羽は、3人に手をつないでいいか、泣いてもいいかと請い、3人は当然のように呉羽を優しく包み込んでくれた。


#37カラー扉(花とゆめ平成23年2号)


#41見開き(9号)



お薦め度:★★★★☆

 この巻の「育(はぐく)んだ別れ」という言い回しが私は好きです。勝手な憶測だけど、「育んだ別れ」というのは、ドイツで暮らした経験があるらしい作者の実体験からも少し来ているのではないだろうか。それは漫画で描かれているような劇的な物ではないかもしれないけれど、私は海外生活が長かったので何となくそう思う。私は2歳の時から海外を点々として、高校受験で帰国するまで「入学から卒業まで同じ学校」に3年間続けて在籍したことがなかったので、そういう所で呉羽に勝手に感情移入している。
 そう考えると、「動物としての科も習性も違うケモノの中に放り込まれた人間一匹(=呉羽)」というのは、「人種も習慣も違う生徒が集う学校に通った日本人一人(=この漫画を読んでいる自分)」と重なる。勝手な解釈ですが。


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