アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

『クーベルチュール』第1巻/末次由紀

2009-12-13 | 少女漫画
 
にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へ


何の予備知識もなく「作者買い」でしたが、グイグイ引き込まれました。
現実にはありそうもないチョコレート専門店を巡ってのシリーズ物。
第1巻には冬味、春味、夏味、秋味の4編を採録。


冬味。
プロローグ(?)ですが、設定説明もそこそこに最初から惹き付けてくれます。
憧れの街のお気に入りチョコレート専門店。そこのイケメン兄弟ショコラティエ、一郎と二郎(本名なのかどうか限りなく疑わしい)に顔を覚えてもらった柚木芙優(ゆずきふゆ)28歳。しかし「ボーナスの使い道食い倒れですから」と言う彼女の恋の相手はイケメン店員ではなく、大学卒業以来年に一度だけ会える、「非現実」の男、天達達(あまたつすすむ)。大学のグルメサークルで知り合って10年の仲の通称「たつたつ」。
派遣先の査察の仕事をしている芙優にとって、たつたつは一週間に一度のチョコレートのような「非現実」。帰国するやいなや食べ物のことしか口にしないたつたつを見て、自分が彼にとって女の子だったことは一度もないんだと同窓会から逃げ出してしまう。たつたつはこのお店みたいに非現実でいいとクーベルチュールに入る芙優、追いかけてきたたつたつ。
イケメン店員の二郎が試食をお願いしますとそのテーブルに持ってきたのは「ブラバード・フォンダント」。意味を尋ねると「とけていく強がり」。
それを飲んだ芙優は魔法にかかったかのように、たつたつを初めて達(すすむ)と呼ぶことができ、告白をする。


春味。
里見小春(さとみこはる)15歳、「勝率100%のチョコレート」を渡せなかった彼女は、あの日から自分にとってチョコレートは真っ黒な石と嘆く。チョコを嫌いになる前に、このお店に来たかった。
片想いの相手、麻生くんが店内で2500円のホワイトデーチョコを買うのを見てしまった小春は、テーブルのチョコを2秒で包んでもらって彼を追いかける。
麻生くんが向かった先は、卒業を間近に控えた元生徒会メンバーのカラオケ大会。彼のホワイトデーチョコが、サチの小さなバラまきチョコへのお返しだと知ってしまった小春は、チョコを渡せなかった自分が自分を嫌いになってしまったように、麻生くんも自分を嫌いになってしまうのでは…と勇気を出して包んでもらったチョコを手渡す。そして卒業したらサチには会えなくなると彼の背中を押す。


夏味。
「元駄菓子屋店経営」というポイントで採用された、65歳の森田奈津美(もりたなつみ)さん。厨房の仕事は次々と教えられた通りにこなせるが、接客だけは断固拒否。いちばん安いチョコでも250円、着飾ったキャラキャラした女の子達で溢れるこの店は割烹着(かっぽうぎ)姿の自分にとって「異世界」だと。
ところが無愛想な一郎がテレサ・テンを口ずさむのを聞いてしまったのがきっかけで、謎の店員、謎の店に徐々に親近感を抱くように。そしてインフルエンザで倒れた二郎から接客を頼むという電話がかかってくる!
着飾った女の子達の一人が、「あれ 森田屋のおばちゃんじゃん」と、なんと小さな頃に自分の駄菓子屋に遊びに来ていた子で、手を握って再会を大喜びしてくれる。
アイスには負ける夏のための新メニューを開発する一郎、携帯の使い方をマスターする森田おばちゃん。なんて素敵なお話なんだ!!


秋味。
古賀雅秋(こがまさあき)9歳は、チョコレートしか売ってないつまんないお店も、節約命で贈答用にしかそのチョコを買わないママも、自分をムリヤリ野球リーグに入れたパパもムカつくけれど、ボランティアでチームの面倒を見てくれる若葉コーチ(女性)に淡い恋心を抱いている。
コーチと一緒にクーベルチュールの前を通りがかった時、「私 このお店好きなんだ」とショッキングな一言を聞いてしまう。このお店で売っている7千円のチョコレートボックスを抱えて食べるのが憧れだと言うコーチが、就職が決まり大阪へ行ってしまうと知る雅秋。
「ヒット打てるようにしてあげたかったなぁ」という彼女の言葉が胸に残り、母が自分の欲しい物と勘違いして購入してくれたゲームソフトを担保に7千円のチョコレートボックスを贈らせて欲しいと、気にくわないイケメン店員に交渉。
森田さんは、素敵なカードを添えゲームを雅秋のフードにこっそり戻しておいた二郎さんはスタイリッシュな招き猫だと笑う。


お薦め度:★★★★☆
甲乙つけがたい粒揃い。
末次さんはすごい。ますますファンです。
「○話」じゃなくて「○味」としていますが、一つ一つちゃんと「味」が違う。ほんとに凄い。
巻末には『ちはやふる』とのコラボ四コマも。


にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へにほんブログ村
にほんブログ村 トラコミュ 漫画、マンガ、まんが、コミックへ漫画、マンガ、まんが、コミック
にほんブログ村 トラコミュ 少女マンガへ少女マンガ

【検索用】クーベルチュール 末次由紀 1
ジャンル:
ウェブログ
コメント (6)   トラックバック (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 『別冊 マーガレット』2010年... | トップ | 『ちはやふる』第七巻/末次由紀 »
最近の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Jing*3)
2009-12-13 12:39:49
私も一時期チョコレート専門店に嵌まっていた頃があったのですが、よさそうなマンガですね。
甘くてほろ苦い、まさにチョコレートのような。
末次由紀 (Wrlz)
2009-12-13 16:15:42
>Jing*3様

チョコレート専門店という題材も素敵だし、末次さんの漫画がとにかく大好きです。
『ちはやふる』が宝島社のこのマンガがすごい!2010オンナ編、第1位にランクイン。是非読んで下さい!!
森田さん (さっとん)
2009-12-16 04:38:34
森田さん素敵!
きっと原田先生と一緒で
末次さんが楽しんで書いてそうな
生き生きとしたおばちゃんw
夏味 (Wrlz)
2009-12-16 09:58:34
>さっとん様

私は第1巻の中で夏味が一番好きです!
『ハルコイ』の本田おばちゃんもいいですよね。末次さんの描くおじちゃんおばちゃんてほんとに素敵です。
Unknown (yuyu)
2010-03-01 21:38:34
>Wrlzさん

早速、読みました!
どの話も、面白かったです。
恋愛話だけでなく、心が温かくなる話もあって、よかったです。
絵もかわいいですが、話が上手いと思いました!
チョコレートが食べたくなります(^-^;)
「ハルコイ」読みたいんですが、コミックレンタルに置いてませんでした。
入荷するかわからないですが、少し待ってみたいと思います。
末次由紀 (Wrlz)
2010-03-01 22:08:00
>yuyu様

すごくいいでしょ!!
末次さんの漫画で今、店頭で買えるのは『ちはやふる』『クーベルチュール』『ハルコイ』の2作で、私もこの3作しか読んでないんですが、どれも大好きです。
『ハルコイ』もとてもとてもお薦めですよ!

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

あわせて読む

関連するみんなの記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
クーベルチュール-読みました! (Lovely Complex Love)
クーベルチュール 1 (Be・Loveコミックス)(2009/12/11)末次 由紀商品詳細を見る 「クーベルチュール-試し読みしました!」から、1か月以上経ちまし...