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『青空エール』第4巻/河原和音

2010-03-27 | 少女漫画
 
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大好きな漫画なのでまた第1巻から読み返しました。
大介が出場した試合で野球部が負ける姿を見て、トランペットを吹いてしまったつばさ。顧問の先生に、自分の身勝手な行動が白翔の伝統に泥を塗ったのだと叱責されて、つばさは初めて会った時から大介が好きだったんだと気付く。
パートの先輩も、容赦なくつばさを詰問する。応援したくて吹いたという理由を責める。今回の事で全員の信用を失い、簡単には取り戻せないと。

好きだと自覚してしまって、「普通」に大介に接することができなくなってしまうつばさ。大介は井手先輩に呼び出され、気持ちをしめてもらう。そして高校生活ぜんぶを野球に賭けると決心する。
自分の靴ばかり見ていた女の子が、空を見上げられるようになる。自分を気遣って呼び出してくれた大介、あわよくばと期待ばっかりしていた自分を恥じるつばさ。ずっと大介の彼女になりたいと思っていて、自分ではこわいから何もしないで、むこうから言ってくれるなんてありえない。
「……私が大介くんのこと…… 友達だと思ってなくて…… 好きだったら 困る?」。

野球に集中したいから付き合うとか考えられないと謝られ、真っ暗になる視界。
後悔したくない、小野の夢も先輩たちの夢もつぶしておいてつきあったりしている場合じゃないという本心が、伝わらない。自分を責めていた吹奏楽部の仲間達が演奏してくれて、ほんとに大好きだった、だけど失恋したんだと改めて思い知るつばさ。ようやくこぼれる涙。
告白したのも初めてで、フラれたのも初めてで、大事な仲間だと言ってくれた大介をムシしてしまった。「だからほんとに ほんとに大好きだったの」というその想い自体がかけがえのない物だ。コントロールできないから恋が迷惑だと言った水島が最も核心をついた言葉をかけてくれる。
「自分で決めれるのは自分の気持ちと行動だけでしょ?」。

人を大事にする方法をまだ一つしか知らない大介に、言いたいことを全部伝えて謝り、感謝するつばさ。
また明日もがんばろうねと笑顔で手を振り、大介のいちばん近くにいる女子になりたかったと思いきり泣いて、もう下向いて何も言えなかったあの時には戻らないと涙を拭い、つよくなるんだと月空を見上げるつばさ。


13TH YELL見開きカラー(『別冊 マーガレット』2009年9月号)


『別冊 マーガレット』2009年9月号表紙。



お薦め度:★★★★☆
試合に負けて悔し泣きすることも、失恋した悲しみで泣くことも、絶対に無駄にはならない。
つばさが大介を好きだと認識するまでの道のりは決して平坦な物ではなく、初心者でありながら伝統のある吹奏楽部の中で全力で足掻いて、ようやくその一員と認められ、努力することの意味を自分なりに学んだその過程と帰趨(きすう)として「好き」だという自分の感情に気付いた。それを告げれば大介からは違った答えが返ってきたかもしれないけど、初めて人を好きになった子にそんな説明はできないし、そんな説明で告白された者の意志が容易くは左右されない面もある。
大介もつばさも全力投球したから泣くのだから、「泣いた」ことをいつか誇ってほしい。全力を出していないのに泣いてはいけません。泣くのは頑張った者の特権です。どんなに頑張っても人は絶対に後悔するもので、その「後悔」も含めて自分の全力だったのだから、泣いたことを恥じる必要はない。それは精一杯生きた証です。




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