アルバニトハルネ紀年図書館

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『愛のもとに集え』第4巻(完結)/サカモトミク

2009-11-25 | 少女漫画
 
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寒い冬を越して
私達には少し変化がありました
愛さんの小説は無事一次審査を通り
私は…
愛さんのキス…?
未遂事件とか夢路のニセ告白以来
なんか変


少しざわざわしながらも平穏な日々が一本の電話で急変。一次審査を通過していた愛さんの小説が新人賞受賞! 一番上の賞ではないけど、本が出ることに。愛さんが小説家目指してたの知ってたのは勇気だけなので、何もかも初耳すぎて仲間はずれの気分の夢路。
本が出る前に白馬文芸の人が「愛☆永遠に…」にやってきて、赤の他人の女の子を下宿させてると知られて早速釘を刺されてしまう。
「くれぐれも間違いのないようにお願いしますね」。
少し経って兎澤愛作『果てで見た夢』が出版される。それは家を勘当された青年が、辿り着いた地で一人のおじいさんと出会い、一緒に暮らす中で少しずつ大事な事を学び、おじいさんの最期を看取るまでのお話。
勇気はその本を読み、おじいさんと青年のやりとりに笑って笑って笑って、最期のシーンで号泣。
大学でも『小説白馬』を毎月読んでいる学生から愛さんの受賞の話は知れ渡り、本は学校の図書室にも大量入荷、本屋に積まれた本を全然知らない人達が買っていく。
愛さんのお祖母さんのことを少しだけ知っている勇気は、その小説におばあさんとの別れを乗り越えてきた愛さんの思いが込められてるのではないかと感じ、内容を思い返しては涙が溢れる。
「兎澤に泣かされたと思うと悔しいよねー!」と言うひとみちゃん始め、周囲の愛さんを見る目が百八十度変わる。愛さんの事をうだつの上がらない貧乏講師だと思っていたから余裕でいられた夢路は焦り始める。

小説家としてどんどん有名になっていく愛さん、最近愛さんのことばかりに熱心になっている勇気。夢路は焦る。「勇気のそういうとこ大好き」といういつもの台詞、また軽々しくそういう事を言うとあきれる勇気。本当に本気で言ったら聞いてくれるんだね?と、手を握り
「俺… 勇気のこと好きだよ 初めて会った時から …ずっと」。いつもならその後に「なんてねーっ」と続くのに、本当に本当の告白だった。
固まる勇気。返事はゆっくり考えてからでいいと言う夢路。ゆっくりっていつまで?何を考えればいい? 目を合わせられず、下宿にもいられず、「愛☆永遠に…」に帰らずにバイトばかりして夢路から逃げてしまう。誰にも相談できず、一人では答も出せず、必要もないのに毎日毎日遅くまでバイトしてバイトして…ついに倒れて入院してしまう…!
自分のせいで倒れたのだと、勇気の手にそっとキスして今まで通りの勇気でいてくれと謝る夢路。退院すると豪華な夕食を用意し、険しい顔をして待っていた愛さん。「いいから食べろ!」と怒鳴る。夜中にたっぷりと栄養を摂る、貧乏下宿の三人。自分が気を付けていればこんな事防げたはずなのに、誰も俺の前で倒れないでくれと。愛さんはお祖母さんが倒れた時と勇気の倒れた姿を重ねてしまったんだとひとみちゃんに聞かされ、思い出させてしまってごめんと謝る勇気。
「…愛さん 私は ちゃんと 生きてるからね」

その手を握り返し「…そうだな」と切なく笑う愛さんを見て、泣きそうになる勇気。
愛さんの、編集部の人にずっとボツを出されていた第2作目の小説の案がようやく通る。何かあったのかと訊く編集さんに「書き留めておきたい事が できたので」と答える愛さん。

夢路に握られた左手、愛さんに握られた右手、あの告白以来、夢路が「男の子」に見える勇気。
編集の平田さんは勇気に、二人が兎澤さんの仕事に影響与えてると思うよと言う。足手まといという意味ではなく。
最近「愛☆永遠に…」付近で目撃される不審者。それが実は借金返済の目処が付いた、勇気のお父さんと分かり、感動の対面。

勇気を助けてくれて本当にありがとうございますと深く深く愛さんと夢路にお礼を言うお父さん。強くて明るい勇気だが、自分が置いていったことで変わってしまったらと本当は心配だった。なのにこんなに楽しい日々を与えてくれていたのだと、アルバムの写真を見て深く感謝するお父さん。父は勇気に、落ち着いたら一緒に暮らそうと言ってくれる。
迷う勇気を、これでやっと元に下宿に戻せると追い出そうとする愛さん。
「私…勘違いしてたのかな… 家族みたいになれたっておもってたのに 私は愛さんのこと大事な存在だと思ってるのに 愛さんにとって 私はただの下宿生だった?」と涙を浮かべる勇気。本当は違うと優しく抱きとめてくれる愛さん。

いつしか勇気がとても大切になった愛さんは新作の小説にその想いを綴る。その小説を読んで勇気は号泣。この言葉は誰から誰へのものなの?
帰ってきた父と一緒に暮らすために出ていく勇気。あの本に溢れている愛情からどうしても目を逸らせない。
ふられた夢路が、直接言葉で伝えろと愛さんに凄む姿は良かった。

いろんなことがあった、嬉しいこと怖かったことドキドキしたこと。あの家の中はいつも、いつでも、愛で満ちてた。
時は流れ、卒業後お父さんの会社で働く勇気、今も小説を書いている愛さん、そして会社を立ち上げた夢路。

関係や環境が変わっていっても
私は きっとずっと忘れないでしょう
愛さんのもとに集った
あの素晴らしい日々を


第13話カラー扉(『別冊 花とゆめ』6月号)



お薦め度:★★★★☆
感動して、不覚にも涙が流れてしまいましたよ。
下宿屋の大家と恋に落ちるというありきたりなラブストーリーではなく、大学時代の4年間を過ごしたかけがえのない思い出は時が経っても色褪せず、いつまでも大切に大切にし続けるという気持ちというものが描かれていて、私はとても好きです。
大学時代のウダウダ、貧乏暮らしのあれこれをネタにもう少し長く続けることは可能だったと思いますが、ムダが一切なしで完結したことで逆に良作となりましたね。借金抱えて娘の学費は払っても住む家の面倒は見ずに夜逃げするお父さん、金融業の取り立て屋が「いい人」だとか、つっこみ所はありますが。
『別冊 花とゆめ』2010年1月号(明日発売)より新作『青年団パティスリー』が始まります。ケーキ屋絡みのお話のようです。楽しみ。


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