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『神様はじめました』第5巻/鈴木ジュリエッタ

2010-01-22 | 少女漫画
 
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というわけで
不安要素を色々抱えつつ
いざ 夏祭へ


奈々生の「土地神」としての大きな大きな成長が見られる第5巻です。
正に「これが読みたいんです!」という展開。

新たにミカゲ社の神使となった、白蛇の瑞希。しかし巴衛と瑞希は、奈々生を取り合って壮絶ないがみ合い。近くの神社の夏祭りに行けば、ミカゲ社と違い大にぎわいだと言う瑞希、貴様の社は朽ちてなくなっているくせにと反撃する巴衛。俗世の食べ物を知らない瑞希に、おいしいよと奈々生がりんご飴を買ってあげると、巴衛の草履(下駄?)が瑞希の顔面に飛ぶ!
ご主人様ができて嬉しくてたまらない瑞希と、奈々生は自分だけの主人だという巴衛のぶつかり合い。帰らない主人を待って独りぼっちだったこの狐と蛇にとって、なんと大きな奈々生の存在! そんな二頭の神使を、奈々生は言霊縛りで仲直りさせようとする。

ミカゲがいなくなって、巴衛が一人で飲んでいた月見酒、満月になると顔を出していたあの白蛇が瑞希だったと知り、奈々生が買ったりんご飴は社の者全員分あると分かり、ほどける手。

二頭の神使が仲直りできても、参拝者ゼロ記録を更新中のミカゲ社。買い物へと町へ降りていった奈々生が聞いたのは、「野晒しの廃神社」「お化け神社」というひどい評判。
ここからが、「巴衛のために」と夏まつりを企画した奈々生が、謎のオカマ(実は風神乙比古)に試される、最高の展開目白押し。
「客寄せの祭事など聞いたことがない」と非協力的な巴衛。「巴衛君って奈々生ちゃんは人間だって意識が本当に強いんだねー 僕には神様にしか見えないけどな」という瑞希の言葉に、「それは奈々生の方だ…」と答える巴衛。御輿とは神の輿(かみのこし)で、人が担いで神が乗る物だと奈々生は突き放されてしまうが、「巴衛がいつもきれいにする手水舎(ちょうずや)を参拝者に使ってほしい」という言葉を聞いて、神楽(かぐら)を舞うための着物を見せてくれる。そして社の空気が澄んでいるのは奈々生がいるからだと言ってくれる。


夏まつりに向けて始まる、神楽の特訓。スパルタの狐。その様子を見ていた謎のオカマは、見過ごせない物件だと奈々生の前に突然現れ、「アンタの神適性レベルはDランク」と言い放つ。風に飛ばされて気を失っていた奈々生が慌てて社に戻ると、巴衛は「無事で良かった」と抱きとめてくれる。
その日から、奈々生を優しくいたわり、愛をささやいてくれる巴衛。瑞希は、巴衛は好きな娘でも見るような目で奈々生を見ていると言う。何かがおかしいと奈々生が拒むと、社を去ってしまう巴衛。夜が明けると巴衛の妖力が消え、荒れ果てた社。
巴衛なしでお祭りなんてやれるのかと不安になるが、今は悩む時じゃない、できることをやる時だと社の大掃除に取りかかる。鳥居にかかっている枝を見て、枝を落とそうとしていた巴衛の姿が脳裏に浮かぶ。あの日、自分は鳥居にかかる枝なんか見てなくて、頑張ってる巴衛が報われればいいと他人事のように思っていた。そんな自分はなんて怠慢だったのだろうと恥じる奈々生。今、巴衛のことがもっとわかり、神楽の練習をする。
二人で下界で自由に暮らそうと自分を迎えに来た巴衛が偽者だと見抜いた奈々生、あの時のオカマが、願望を具現化した夢で試させてもらったと再び姿を現す。「私欲に囚われず心眼でモノを見られるかどうか 社の神としてやっていく能力があるのかどうか」。テストは終わり、近い内にまた会いましょうとオカマが去り、今度こそ目を覚ますと吹き飛ばされて気を失っていたあの日だった。

ミカゲ社の祭は目前。しかし花火も夜店もないと聞いた町の子ども達は、奈々生が神楽を踊ると言っても楽しみにしてくれない。
力になると現れたのは、手紙で呼び出されたクラマ。
いつの間にか神としての力を付けていた奈々生。妖であるクラマは参道の聖気、奈々生の結界に戸惑う。もうアイツは「普通の女の子」ではないという巴衛の言葉、天涯孤独だったはずの奈々生のために龍王や沼皇女が集う光景が追い打ちをかける。瑞希という新しい神使まで従え、ちょっと見ない内に賑やかになっている奈々生の周り。
クラマは祭を盛り上げるための現実的なアイディアを出し奈々生に頼られて、伊達に十六年も人間界でもまれていないと優位に立とうとする。それをチラチラ横目で見ている巴衛。奈々生のために張り合い、狐も蛇も天狗もみんなが奈々生の奪い合いをする。そんな愛される、慕われる神様にいつしかなっていた奈々生。
「俺は こいつらには敵わない だから 今くらい大人しく負けてろよ」というクラマの心の声は切ない。狐火で社までの道を照らし、奈々生からの感謝を全部持っていってしまった巴衛に、「ズリーぞ狐」と胸の中で悪態をつき、寂しく笑顔で石段を下りていくクラマ。

そして訪れる祭本番。15枚しか書けなかった「交通安全」の札を参拝者に配るつもりだった奈々生だが、巴衛は己の非力さを進んで晒すことはないとそれを燃やす。

皇女や龍王、妖の長まで来て、立派な祭が始まる。瑞希が店番をするお面屋から使用済の面を買っていく謎の男。神の舞を間近に拝見できるという期待の声から緊張してしまう奈々生は、巴衛に「お前は俺が主人と認めた娘」と言われ、その言葉で期待に応えたくて堪らなくなり、見事な神楽を踊る。

その夜
祭は最高潮に達して
訪れた者の心を
鮮やかに彩っていきました



第二十六話カラー扉(『花とゆめ』2009年13号)


第二十七話カラー扉(16号)


『花とゆめ』2009年16号表紙



お薦め度:★★★★☆
また一歩、土地神として成長した奈々生。巴衛も「お前は俺が認めた娘」と言ってくれる!
奈々生は「縁結びの神様」として必要なモノをきちんと持っている。
「さみしい」という気持ちを誰よりもわかってくれる、その心です。


余談ですが、『こすヨメγ2010』に参加されていた、オトコでも読める少女マンガのいづきさん(男性)がこの作品を2位にランクインさせるほど絶賛されていてすごく嬉しかったです。


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