アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

『COPPELION』第6巻/井上智徳

2010-02-19 | 青年漫画
 
にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へ


ようやく買いました。少々飽きてきていたんですが、やはり買って良かったです。
バカでも無計画の行き当たりばったりでも、荊ちゃんはやっぱり天使です。彼女の一言一言にうるっと来てしまう。

小津姉妹にずっといじめられていた葵ちゃんがトラウマを克服できたのも良かった。いじめられている子は卑屈になって、悪いのは自分だと思い込んでしまう。世界が暗いか明るいか、それは自分の認識次第だと、心がないはずのノーセンスが教えてくれる。

京都会議は荒れ、原子力回帰を宣言するオーストラリアに主導権を握られそうになり、日本は判断を保留してしまう。原発事故の悲劇を味わった日本こそが原子力の危険を訴えるべきというのは、唯一の被爆国である日本には核兵器廃絶を訴える使命があるというのに似ている。核廃絶も脱原子力も本当は単なる綺麗ごとで、この世から核兵器が根絶されたら世界は貧困国の新たな核保有を常に見張っていなくてはならない監視社会になってしまい、資源はいずれ枯渇するのを知っていても滅びの道しか歩めないのが人類。その現実を分かっているのが人形の気高さと人間の心との挟間で揺れている黒澤遥人で、ただひたすらに目の前の命を懸命に救おうとする天使が成瀬荊。

第一師団の、息吹のダンナを説得する荊。


荊の「あたし・・・・そういう難しいことは よく 分かりませんけど・・・・」という台詞が私は大好きです。
第3巻でも荊は同じことを言っていた。
「あたし そういう難しいことがよく分からないんです でも・・ 分かってることが1つだけあります それは・・・・ 今日も空がきれいやってことです だらか別に悲しくありません」。
なんて愛おしい子だろう。


お薦め度:★★★☆☆
大量生産と大量消費による拡大成長を善とする資本主義経済の行き詰まりにつけ込んで、温暖化を地球の危機のように煽る詐欺まがいのビジネスや、「エコ」なんて偽善がまかり通っている。人類の文明が悪だと言うのなら、一万年以上もそれは続かなかったはず。地球という惑星は人間が考えているよりずっと屈強で豊かなはず。
電気を欲しがるということが欲望のままに生きるということで、電気は「欲望」の象徴なのか、それとも荊が自分のお母さんだから好きだと言う「科学」なのか、私は後者の結論に達してくれたほうが傑作になると思います。お台場原発の事故がなければコッペリオンは生まれてこなかったのだから、最後は原子力を肯定して終わってほしい。原子力に代わる新エネルギーの発明という終わり方はダメですよ。



にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へにほんブログ村
にほんブログ村 トラコミュ 漫画、マンガ、まんが、コミックへ漫画、マンガ、まんが、コミック
にほんブログ村 トラコミュ 青年マンガへ青年マンガ

【検索用】COPPELION 井上智徳 6
ジャンル:
ウェブログ
コメント (2)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 『さよなら絶望先生』第二十... | トップ | 『花とゆめ』2010年6号 »
最近の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Jing*3)
2010-02-19 18:40:33
もう全面的に同意です。
新エネルギーが見つかったバンザーイ、じゃあまりにもあんまりです。
荊ちゃんかわいい (Wrlz)
2010-02-19 21:25:17
>Jing*3様

新エネルギーの開発を否定するわけではないんですが、現時点では化石燃料と原子力発電が正義です。
そういうのが実用化される頃には私たちはもう死んでますよ(笑)

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

青年漫画」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。