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『いっしょにねようよ』第4巻/高尾滋

2011-02-22 | 少女漫画
 
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この作品は今までの中で一番の長編になる構想で描かれているのかもしれない。4巻目に達しても未だに「作者が何を描こうとしているのか」は把握できない。
現時点では「面白い」と「大好き」という次元で判断するしかないのだと思う。
第4巻の表紙の絵は、モノトーンのいちこと色鮮やかな鳥との対比が、ため息が出るほど綺麗だ。(帯で隠してしまうのが勿体ないくらいだ)。


自分を同じ学校に通わせるために姉の前で土下座までした古白。ところがその古白が授業に現れず、いちこは釈然としない。
古白は学校で「木戸様」と呼ばれ、呪われるとクラスメイトから怖れられている。
学校での古白は、一方的に不可解な災厄を告げ、誰も彼に見える物が見えないので、生徒たちは一方的に木戸様を怖がり、避ける。

「うちの子を無視しないで下さいっっ」
とっさに出てしまった言葉で、いちこも女子から孤立してしまう。

奇声を上げたのはおばけが出たからだと言う古白に、
「おばけでも授業中は静かにするの」と、いちこ。

書道科の九鬼(くき)先生は、はじめは古白を気にかけてくれる、数少ない先生(おとな)に見えた。
その古白は、九鬼先生に幾度も呼び出され、「本当のうそ」に気付かれないための「証明」を迫られる。

ところが先生の前で、特殊なのは木戸君の自由で邪魔ではないと笑ってみせたいちこが、初めて古白を「怖い」と思ってしまう。
いちこが呼び止めた、古白の母は、「怖いとハッキリ拒絶してあついから去るか、怖くないと嘘をついてあいつを受け入れるか」の二つのどちらかだけだと言う。
母は前者なのかと問いかけたいちこに、古白の実の母は「怖くねぇけど面倒臭えから捨てただけだ」と冷たく言い放った。

「こはく」のマネをする寅二郎が見えるようになったこと、菫(すみれ)の花の砂糖漬け…。古白はいつだって自分を守ろうとしていたと知っていたと、雨の中いちこが家を飛び出すと、彼は雨に濡れながら自分の部屋を見守っていた。

泣きながら古白に抱きつくいちこ。
怖い、こわいけどどこにもいかない、「いっしょにいようよ」。
夢にうなされ、起き抜けに古白の言葉を聞き、春香に促され、彼を踏み付ける。

翌日の古白は、「可愛い」という言葉を飲み込み、それを行動で伝えてしまう。

登場人物を絵(見た目)を以て可愛いと感じさせる手法はありふれているけど、ストーリーの流れで「可愛い」と感じさせてしまう手法は秀逸だ。
意図的に「目立たない外見」に設定されている一子と、作中で常に顔を隠している古白が、たまらなく魅力的だ。漫画という表現手法は計り知れないほどの可能性を秘めている。


第19話カラー扉(花とゆめ2010年11号)


第23話カラー扉(23号)

連載時にここに「いちこ様! 踏んで下さい!その刀でわたくしめを斬って下さい!」と入っていたら…悶える(笑)


お薦め度:★★★★★


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