アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

『COPPELION』第7巻/井上智徳

2010-05-14 | 青年漫画
 
にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へ



小津姉妹、第一師団、そして巨大クモロボットの襲撃を受けるコッペリオン。息吹の旦那が、鉄グモの弱点は下っ腹のハッチだと教えてくれる。倒壊のショックで閉じ込めておいた白外套が刑務所から抜け出してしまう。

全ての破壊を望む姉妹、荊を科学の犠牲者でありながら愚かな人類の守護者と呼ぶ白外套。何故か電撃を吸収できる力が発動する葵。
夢の中で荊が思い出す、学生時代に66年前の大阪万博の太陽の塔を眺めながら遥人と交わした会話。科学には表と裏の顔があると。
葵の力を目の当たりにして、やはり自分達は人間ではないのかと揺れる荊に、遥人が別れ際に言い残した言葉が良かった。
「君はきっと表の方だ 悲しい顔をするな」。

仕上がる電車、しかしまだ来ない電力、迫り来る死の風。変電所へ向かった五次郎が新都電力の元社員だと知ってなお、彼の元に走る遥人。そしてとうに壊れていた歯車の一部として、五次郎が危険な現場に最後まで残ったのだと分かり、人間を救う価値を知る。今後も世界中で繰り返されるかもしれない災厄のために、良心を持った技術者が必要なのだと。
夏目現総理が20年前に防衛大臣だったという過去。犠牲を要する未来など要らぬと言う国木田師団長が20年間、人類に対して結論をくだしていなかった理由。

走り出した電車に倒れかかろうとする信号機を支える遥人に、国木田師団長は人類の未来を信じて手を貸す。




お薦め度:★★★☆☆
原発事故が「人災」だったという事実を、「人類は原子力を使いこなせる」という希望につなげて欲しい。
人間の強欲さという点も、最終的にはそれが「繁栄」につながるというまとめ方のほうが良い。食欲(個体維持)と性欲(種族維持)だけの動物には繁栄がなく、人類の「物欲」こそが文明を築いた。
「欲望のままに生きる」ということと「豊かさを求める」ということは似ているようで、実は全く違う。そして物質的な豊かさを得られても、生きる意味を見いだせなくては幸福は得られない。それはあやめ婆さんが取り戻した人との絆であったり、遺伝子操作ではなくセックスによって生まれた子供の未来などでしょう。最初に救出された生存者の名前が「未来」だったというのも含みがあります。突然死する定めのコッペリオンに未来はないかもしれない。長く続けるならしっかりまとめてほしい。



にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へ
にほんブログ村
にほんブログ村 トラコミュ 漫画、マンガ、まんが、コミックへ
漫画、マンガ、まんが、コミック
にほんブログ村 トラコミュ 青年マンガへ
青年マンガ

【検索用】COPPELION 井上智徳 7
ジャンル:
ウェブログ
コメント (2)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 『別冊 マーガレット』2010年... | トップ | 『夢みる太陽』第6巻/高野苺 »
最近の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (存在しないIDです)
2010-05-14 21:09:05
おお、お読みになったのですね!
今回もハラハラワクワクさせる出来でした。
希望につながってほしい、私もそう思います。
原発 (Wrlz)
2010-05-14 23:26:09
>存在しないIDです 様

「科学=希望」というまとめ方をしてほしいです。

個人的にはもんじゅにはなんとか頑張ってほしいと思ってます。もう税金を1兆円近く使っちゃってるので今更やめられても納得いかない。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

あわせて読む

関連するみんなの記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。