アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

『ビッグコミック』2011年14号

2011-07-18 | 青年漫画
  
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考えようによっては、「漫画が面白い」というのも、オレに言わせれば立派な「国益」です。(『憂国のラスプーチン』の所で後述)


『ゴルゴ13』第513話「Gファイル」後編/さいとう・たかを
空港で狙撃されず、移送されるジョルダンを、あの男が放つ銃弾が救う。しかし続く一弾が、ジョルダンの頭部を貫通する。

CIAのレクスターは口述を記録させ、そこには二つの推測が含まれていた。そしてあの銃弾は、ジョルダンに対してだけの物でなく、自分たちへの警告でもあったのだと、彼の言った言葉を反すうする。


『憂国のラスプーチン』第21話/佐藤優・伊藤潤二・長嶋尚志
ソ連でのクーデター失敗の一か月後、一九九一年・秋。イリイン第二書記から憂木が聞かされた言葉。それは「信念」を方便として利用する人間ではなく、信念を大切にする人間が憂木だけだったという物。

冒頭の「国益」という単語に関して。
憂木が連呼する「国益」という言葉は、読者に誤解を与えてしまう部分もあるように感じられる。私は国防や領土問題のような大きな懸案に取り組むことだけが国益だとは思わない。(もちろんそれは日本という国家の存続に関わる重要な物だが)。「国益」と聞くと外交や経済のような公の、大きな物を連想してしまうけど、つまるところ、私のような単なる一個人が「今日は良い一日だった。明日も多分良い一日になるだろうな」と、日常生活に大きな不満を抱かずに済むことが本当の「国益」だと思う。
官僚や政治家が「国家」という大局から考えるべき「国益」は、外国の軍隊は攻めて来ない、食料も手に入るので飢え死にしない等の根底の部分を支えてくれている物で、それが「私の毎日が楽しい」という最終的な「国益」に繋がる。私が「今日も楽しく漫画が読めて充実した一日だった」と感じられれば、それは私益ではなく立派な「国益」だとオレは思うんだ。「漫画を読んで泣いたり笑ったりでき、楽しい気持ちになれる」という事実を裏返せば、「日本は豊かで幸せな国であり、我が国の国益はそれほど深刻には損なわれていない」ということになるはずだ。


以下、面白かった作品を羅列します。


『そばもん』第66話/山本おさむ
稜の祖父が「ほどけにくい」と言い、秀さんの父が「丈夫になった」と言った海苔の歴史が明らかになる。鍵は高度経済成長。そして花巻にどちらの海苔を使えば良いのか分かり、親父さんの頭がひととき、元気になる。


『ゲゲゲの家計簿』第5回/水木しげる
季節も冬、時代も冬、人生も冬。千円のオーバーは決して安くはない。


『兵馬の旗』第十一陣/かわぐちかいじ
ロシアで、アンナの家族に紹介された兵馬。そして勇気を問うたアンナからの手紙に兵馬は応える。
この二人の結婚は延々と禍根を残す物になるのだろうか。漫画の中での「今」が明治元年なので、兵馬が早死にしなければ彼が生きている間に日露戦争が起き、振り返れば平成の現代に至るまで、日本とロシアが「友好国」であったことは一度もない。


『星を継承ぐもの』第10話/J.P.ホーガン・星野之宣
太古に、体重の大きな恐竜が生きられた理由。それが重力の違いと狂風によって説明できると言う学者。別の研究者は、原始人類がそのような環境でどう生き延びたのかという観点から、若干の反論を加える。


『S-最後の警官-』episode.047/小森陽一・藤堂裕
「ミクラス」というリングネームは神御蔵をもじった物ではなく、怪獣の名前だったのか。横川さんがセクシーです。


『北見けんいちの昭和トラベラー』第46回
今回は、いつにも増して見入ってしまった。カツ丼80円、カレーライス50円…など、昭和30年の物価は今の1/10以下。ところが、かけそばが30円で月見そばが50円ということは、玉子は50年前から「20円」だったのか。
この作品は、ある程度たまったらオールカラーの画集のような形で刊行してほしい。


『華中華(ハナ・チャイナ)』第118話/西ゆうじ・ひきの真二
お客さんから、笑顔で送り出してもらえるハナちゃん。「300円」のチャーハンは、決して一流の料理人のチャーハンと比べて劣らない。


『築地魚河岸三代目』Fish268/はしもとみつお・九和かずと
移動販売を始める三代目。大先輩である松田さんにアドバイスされた場所で魚を売るが、ゴーストタウンのような町に車を止めて、足の弱ったおばあさんがイワシを3尾買ってくれただけ。それでも三代目は、自分は「試されている」と捉え、焦らない。


『江戸の検屍官』毒婦 第3話/高瀬理恵・川田弥一郎
鶏を使った検屍が「茶番」になってしまった。その仕掛けをしたのが人相描の女。北沢が、次郎吉と妾が重なっている最中に踏み込んでその目で見た実物の女は、想像以上に怖い。


『獣医ドリトル』カルテ89/夏緑・ちくやまきよし
花菱が獣医を志した、少年時代の記憶。純粋すぎる花菱と、リアリストのドリトルは、エンペラーに立ち向かうにあたって良いコンビになりそうだ。


『赤兵衛』/黒鉄ヒロシ
メドが…立った。膨らみ続けるメドを萎ませる方法は…何だろう?


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