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『第2次朝鮮戦争-ユギオII-』/小林源文

2010-05-19 | 青年漫画
  
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豪華で迫力あって、不謹慎で笑える架空戦記マンガです。漫画というか、軍事マニアがペンとインクで造ったジオラマのようでもあります。


199X年6月25日未明、韓国休戦線金化(キムファ)正面。敵の主力がMDLを通過する。

遡って1994年5月3日。統幕議長の斉藤三弥(みつや)は肺ガンの心配どころではないと、禁煙を解除する。半島有事に備え、自衛隊を軍隊にするための編成替えが始まる。7月9日、平壌放送が金日成の死亡を伝え、第3歩兵師団の李は3ヶ月ぶりの外出許可を上官に取り下げられる。交戦規定はできたかと陸自に尋ねる斉藤。自衛隊が違憲扱いだがと返され、違憲派代表が首相になったことで逆に合憲にできると統幕議長は答える。
1995年11月、アメリカ合衆国大統領は湾岸戦争をモデルにした、54万5千人の動員体制を進言される。しかし最短48日で最終的勝利を収めるという数字は動員確保してからの物で、緒戦で必要な21万5千人を動員するには重装備なしで4週間、入れて6週間。

199X年1月9日、主人公である、韓国人が大嫌いな佐藤大輔三佐(陸自調別)は釜山への出向を命じられる。そしてニンニクとお前が嫌いだと八つ当たりし、部下の中村を殴りつける。
4月24日、架空の特殊部隊、コードネーム「オメガ」に特別任務が下り、彼らは公安調査庁の指揮下に入る。
同日深夜、福井の原子力発電所が北韓の工作員の襲撃を受ける。縦割り行政のために警察が処理できないスパイを、オメガが始末する。
6月24日、日本の原発に対する本格的なテロと北潜水艦の領海侵犯が始まり、統幕議長は警報を発令する。しかし韓国の総参謀長は先制攻撃要件を満たしていないと話が通じない。「くそ! もう始まってるぞ 戦争は」。

二日前の6月22日、公式に戦争が始まる前に海自が領海侵犯した北韓の潜水艦2隻を撃沈する。統幕議長はアメリカと韓国の国防省に通告する。「始まった」と。
24日、北工作員により佐世保の米海軍弾薬事前備蓄基地が爆破される。「マンセー!」と叫ぶ、不審船の乗員。
同日午後11時40分、斉藤は首相官邸に呼びつけられる。
「統幕議長としてのあなたの忌憚ない意見を聞きたい」。
日本は既に戦争に巻き込まれていると答える斉藤。今や本当の危機管理能力が試される時だと。

6月25日午前零時。南侵用トンネルから北韓の特殊部隊が地上に出る。烏山(オサン)、大邸(テグ)、群山(クンサン)の空軍基地が特殊部隊の攻撃を受ける。日本では男鹿半島の空が真っ赤に燃える。朝鮮半島に梅雨前線という悪条件の中、空自は5分待機に入る。

「偉大なる首領様に栄光あれ! 砲撃用意! 目標 南朝鮮の傀儡」。
北朝鮮軍の自走砲が火線を伸ばす。
韓国軍の前線部隊すべての将兵は部隊章、階級章をはずす。テレビでは大韓民国大統領が戒厳令に続き、非常動員体制を発令する。

「こちら勝利1号 密雲作戦発動!」
「了解! 朝鮮民主主義人民共和国と長白山の明星偉大なる指導者同志に栄光あれ!」
空からは爆撃機編隊がDMZを越えて南侵する。

韓国軍安全企画部の林大領(大佐)と面会する佐藤三佐。北韓の核は脅威だという認識が一致し、林大領は米軍の介入を早める為ならどんな協力でもすると、いんぎんに佐藤三佐のくわえた葉巻に火を点ける。

北韓の戦車師団が金化正面を固めている砲兵大隊の右翼を突破する。「27日にはソウル解放だ 南朝鮮の傀儡どもを海に叩き込め!」。
統一勝利22号も革新3号に向け、金化正面を突破して南下中と打電する。

午前9時、オメガに指令が下る。韓国軍の支援のもと北朝鮮軍の核基地を破壊して、米軍が介入できるようにせよと。

情報が錯綜し、混乱する韓国国防省。的確な指摘をする佐藤、しかし同席している中村は北韓のスパイだと疑われる。お前が悪いとカスを殴りつける佐藤(笑)

ソウルまで60キロに迫った北朝鮮陸軍はひたすら前進する。「俺達は南北統一の歴史をつくっているんだな」「南朝鮮の傀儡どもは総崩れだ」。
26日午前1時30分、オメガが北朝鮮或鏡北道のミサイル基地に潜入する。敵は降伏し、ロシア人技術者が見つかる。
「こいつは核ミサイルか イワン」と訊かれ、化学弾頭だと答える技術者。上官は核弾頭だろうが化学弾頭だろうが爆破する事に「意義」があると言い、施設が爆破される。「いいぞ 作戦成功 計画通りだ 米軍が介入できるぞ」。

戦局は逆転し、7月6日、或鏡南道に第7師団が上陸する。北朝鮮にようこそと迎える佐藤三佐。
韓国軍にチョッパリと呼ばれ、佐藤は「我々はチョッパリではない 日本人だ!」と朝鮮語で怒鳴りつけるw

「ナン イルボン イン! 北朝野郎め 来い!」。爆音と硝煙の中、これが生きるという事だと、俺が戦争を教えてやると佐藤は兵隊を率いて突進する。しかし背後に回った戦車をRPGで撃破すると、それは敵ではなく韓国軍だった。中村に責任転嫁してクズを殴りつける佐藤三佐(笑)
アメリカ戦略空軍の爆撃が始まる。地対空ミサイルの脅威はなく、対空砲火だけの平壌が爆撃に晒される。前線部隊の司令官に大至急の電話をかける国家主席。「偉大なる空に輝く白頭山の星にして国家主席様」からソウルはいつ取れると催促され、必ず明日にはと答え、司令官は心臓発作で倒れてしまう。

戦争は終わり、佐藤は人口6千万の統一国家は日本経済の強敵になるとため息をつく。そして木に刻まれた朝鮮語のスローガンが読めない中村を、無知と貧困は人類の大罪だと銃で殴りつける。


お薦め度:★★★☆☆
佐藤三佐かっこいい! エリートの中村はカス。
初出は『コンバットコミック』94年9月号~96年4月号。
金日成が死んだ時、私はバイト先の電器屋で仕事中でした。お客さんの一人が「こりゃあ戦争だなあ」とつぶやき、テレビを見たらお昼のニュースで金日成の死亡が報道されていました。ああ懐かしい。
なにやら最近ネット上では「嫌韓」なんてモノが流行っていますが、15年前のこの漫画のほうが韓国をバカにしてますよ。なんて不謹慎なマンガなんだ(笑)
しかしこの作品は同時に日本やアメリカ、世界の「本音」を代弁している。誰も心の底から国と民族が引き裂かれている韓国・朝鮮人に同情しておらず、統一も望んでおらず、「北朝鮮」という国家が今も存続しているのは周辺国の「都合」による物に過ぎないのだ。



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2 コメント

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Unknown (存在しないIDです)
2010-05-19 18:16:09
これ、私も読みました。
小林先生の作品にはほとんど必ずこの佐藤と中村が出てくるんですよ。
この2人けっこう好きです。
架空戦記 (Wrlz)
2010-05-19 20:40:49
>存在しないIDです 様

韓国の哨戒艇が沈んだ時期に読み返すとこれまた不謹慎なマンガです。
オメガシリーズとかも読んでみたいです。

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