「熱闘」のあとでひといき

「闘い」に明け暮れているような毎日ですが、面白いスポーツや楽しい音楽の話題でひといき入れてみませんか?

関東大学ラグビー・リーグ戦グループ(2016)最終節の結果

2016-11-28 22:06:43 | 関東大学ラグビー・リーグ戦
最終節の4試合で今シーズンのリーグ戦が終了。流経大が今シーズン最高の戦いぶりを見せて東海大を破り意地を見せた。この結果、この2校と同日の第1試合で中央大を破った大東大が6勝1敗で並び、当該チーム間の得失点差により東海大の優勝、流経大の2位、大東大の3位が決定。また、前日の試合で拓殖大が法政に、関東学院が日大にそれぞれ勝利したため、4位以下の順位も中央大、拓殖大、関東学院、法政、日大と決定。かつて波瀾万丈と言われたリーグ戦の伝統が復活したかのような激闘が展開された。

26日は秩父宮で法政vs拓大を観戦し、27日の2試合はTV録画での観戦。上位4チームの戦いでとくに東海大と流経大の手に汗握る激しい攻防はTVの画面からも十二分に伝わってきた。大東大との戦いの感想でかなり厳しいことを書いたが、この戦いが出来るのなら大学選手権でもベスト4以上に行けるはず。中央大にとって3勝4敗の戦績は不本意かも知れないが、ここ2試合で来シーズン以降に向けての手応えが掴めたはず。東海大、大東大とともに大学選手権で思う存分暴れて欲しい。

中央大と同じ3勝4敗だったものの大学選手権に届かなかった拓殖大、2勝5敗で入替戦回避の関東学院は来シーズンの飛躍が期待出来る。東海大、流経大、大東大の3強を脅かすことでリーグ活性化の起爆剤になって欲しい。入替戦に回ることになった法政と日大は意地を見せて欲しい。明暗は分かれてしまったが、熱き戦いはまだまだ続く。

【第10節の試合結果】 ※左側が勝者

11/26(土) 関東学院 19- 7 日本大学(江戸川陸上)
11/26(土) 拓殖大学 36-26 法政大学(秩父宮)
11/27(日) 大東文化 64-21 中央大学(秩父宮)
11/27(日) 流通経済 29-26 東海大学(秩父宮)


1位~3位は当該戦間の得失点差、4位-5位および6位-7位は直接対戦の結果による。









【関東リーグ戦G(2016年度)ベスト15】

PR1  三浦 昌悟      (東海大学)3年
HO2  日髙 将吾      (東海大学)4年
PR3  具  智元      (拓殖大学)4年
LO4  牧野内 翔馬     (法政大学)4年
LO5  ナエアタ・タウムア  (流通経済大学)3年
FL6  磯部 裕太      (東海大学)4年
FL7  廣瀬 直幸      (流通経済大学)4年
No8  テビタ・タタフ    (東海大学)2年
SH9  小山 大輝      (大東文化大学)4年
SO10  川向 瑛       (大東文化大学)4年
WTB11 ホセア・サウマキ   (大東文化大学)4年
CTB12 笠原 開盛      (中央大学)3年
CTB13 鹿尾 貫太      (東海大学)3年
WTB14 アタアタ・モエアキオラ(東海大学)2年
FB15  大道 勇喜      (大東文化大学)4年

【2016年度 関東大学リーグ戦G 1部-2部入替戦】

12/10(土) 法政大学(1部7位) vs 立正大学(2部2位) 11:30(熊谷B)
12/10(土) 日本大学(1部8位) vs 山梨学院(2部1位) 14:00(熊谷B)

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関東大学ラグビー・リーグ戦グループ(2016)第9節の結果

2016-11-26 01:04:01 | 関東大学ラグビー・リーグ戦
第9節は江戸川陸上競技場で1試合のみ行われ、日大は法政にも敗れて全敗のまま7位以下が決定。この結果、最終節を待たずに日大は1部残留をかけて入替戦を戦うことになった。際立つ失点の多さが物語るように、日大はディフェンスを立て直すことができずに最終節を迎える。2勝目を挙げた法政は大学選手権出場に望みを繋いだものの入替戦の可能性も残り、依然として厳しい戦いが続く。

【第9節の試合結果】 ※左側が勝者

11/19(日) 法政大学 57-24 日本大学 (江戸川陸上)





【第10節の試合予定】

11/26(土) 日本大学 vs 関東学院 11:30 (江戸川陸上)
11/26(土) 法政大学 vs 拓殖大学 14:00 (秩父宮)
11/27(日) 中央大学 vs 大東文化 11:30 (秩父宮)
11/27(日) 東海大学 vs 流通経済 14:00 (秩父宮)

泣いても笑っても最終節で順位が決定。すべての試合が注目カード!

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大東文化大学 vs 流通経済大学(関東大学リーグ戦G1部-2016.11.12)の感想

2016-11-25 21:51:12 | 関東大学ラグビー・リーグ戦


今でこそサンウルブズのお陰でスーパーラグビーに熱を上げた私ではあるが、今までずっと観てきたのは大学ラグビー。年齢がほぼ特定されてしまうが、同志社大学が初V達成後に1年おいてV3を成し遂げた頃は関西出身という理由だけで彼のチームを熱烈に応援していた。1997シーズンからはとあるきっかけから関東大学ラグビーのリーグ戦Gを中心に観ている。母校は大学選手権に出たことはあるものの、それは何時のことが思い出せない遠い昔の状態。だからこそ、特定のチームに拘りなく試合を観ることができている。まぁ、ちょっと毛色が変わってはいるが、大学ラグビー好きのオールドファンであることに変わりはない。

そんな1ファンがずっと観戦を続けてきて一番強く感じることは、大学ラグビーが戦術面やフィジカルやスキルが(トップレベルの社会人に比べて)劣っていることではない。また、毎年選手の入学と卒業があるからチーム力の維持が難しいことも織り込み済み。むしろ難しいのは選手達のメンタル面のコントロール。わずか1週間で「別のチーム」になってしまうことも珍しくないのが大学ラグビーの世界だ。同じリーグの対戦チームはよく知っている相手であることも悪い意味でメンタル面に影響しているように感じられる。とくにシーズンが深まると戦績がいい方のチームにありがちなのが、「この相手ならこの程度でいいだろう。」という意識で試合に臨んでしまいがちなこと。ここがしっかりコントロールできるチームが盤石のチームということになる。

例えば、大学選手権で連覇を重ねる帝京大。対戦相手から漏れ聞こえてくる感想に「点差ほど力の差は感じなかった。」というものがある。実際に身体をあてて戦っている選手達が抱く率直な感想だから、負け惜しみでも強がりでもない。多少はファンに対するリップサービスがあるとしてもだ。しかし、帝京大の戦いぶりをみていると、対戦相手がどのレベルであろうと、自らのスタイルを変えることなく戦っていることに気付く。あくまでもプレーの方向性や精度は変えない。変えているのはおそらくプレー一つ一つにかける負荷。同じ精度のプレーを相手の力に応じて選手自ら、そしてチーム全体でコントロール出来ているように感じる。どんなにいい選手を揃えて厳しい練習を積んでも、この部分に気付かない限り、帝京大に迫ることはできても勝つことは相当に難しい。勝手な推測かも知れないが帝京大の選手のプレーひとつひとつを観ているとそんなことを感じずにはいられない。

さて、本日試合を行う大東大と流経大は優勝争いを演じている3チームの中の2つではあるものの、それぞれに課題を抱えて試合に臨む。大東大はファカタヴァ兄弟や司令塔の川向など主力の何人かが負傷による欠場を余儀なくされていてベストからは遠い状況。流経大もここまで全勝ながら、総じて失点が多いことをみてもチーム状態が盤石とは言い難い。ただ、大東大は主力が欠けることにより、むしろ出場機会を得た選手が頑張っている。このことでチーム状態は寧ろ上向きになっているように感じられる。問題は流経大の方。「相手は戦力ダウン」という意識を拭いきれずに試合に臨むと痛い目に遭うはず。私感ながら、このチームの克服すべき課題は、相手を見てしまう(言い換えれば、相手の状態にあわせてしまう)ところ。チーム状態に好不調の波が大きく、大学選手権のような大きな試合で結果を残せないことが多いのはここに原因があるように思えるのだ。



◆前半の戦い/流経大の猛攻に耐えた大東大がチャンスを確実に活かしてリードを奪う

選手達の表情にも危機感が垣間見えるような大東大のキックオフで試合開始。序盤からパワフルな選手が揃う流経大が圧倒的にボールを支配して攻め続け、大東大は防戦一方となる。東海大に勝るとも劣らない胸板の厚い選手が揃うチームにあっても、とくに強力なのがこのLOで先発起用されたタウムア・ナエアタ。しかし、大東大も粘り強いディフェンスでゴール目前に迫ったナエアタのノックオンを誘い得点を許さない。だが、それも束の間。5分、大東大はNo.8佐々木がインテンショナルノックオンの反則を犯しシンビンを適用されて10分間の退場となる。流経大はこのチャンスを活かして、7分にPK→ゴール前ラインアウトからのモールを形成して前進しあっさりとトライを奪う(GKは失敗)。

しかし、ここで試合が何故か落ち着いてしまう。流経大はパワフルに前進できているものの、ミスが多く確実にボールをトライラインまで運ぶことができない。とくに気になったのは(普通のパスでも)片手でボールを扱うプレーが多いこと。難しいパスは必要ない場面なのに何故?と感じることが多いのはこの試合に限ったことではない。かつては丁寧にボールを扱うチームだったはずなのだが、パワフルな選手が増えてきたためか、そんなイメージも過去のものとなりつつある。対照的に大東大は難しいプレーは抑えて、パスを無理なく丁寧に繋いでいく。このプレースタイルの違いが最終的に明暗をわけることになる。(結果的に、序盤戦で大東大が流経大の猛攻を耐え抜いたことがこの試合のポイントとなった。)



流経大が押し気味ながらも試合が膠着状態となったところで大東大がワンチャンスを活かす。26分、流経大陣22m付近のラインアウトで大東大が絶妙のサインプレー。HO栗原が後ろに投げると見せかけて最前列に投入したボールをリターンパスの形で受け取り、タッチライン際を快走してトライ。大道のGKも成功して大東大が7-5と逆転に成功する。大東大は畳みかける。リスタートのキックオフからのカウンターアタックでCTB戸室がラインブレイクに成功。PR1の古畑の絶妙の繋ぎを経てさらにボールは左へと展開され、ラストパスを受け取った大道がトライ。GK成功で14-5と大東大がリードを拡げる。大東大はBK陣のパス回しに目を奪われがちだが、最前線で身体を張るFW第1列の選手たちの豊富な運動量も見逃すことはできない。

連続失点に動揺があったのか、リスタートのキックオフで流経大はノット10mの痛いミス。大東大はこのチャンスも逃さない。センタースクラムからの8→9を起点にパスを繋いでFB大道が一気にウラに抜ける。さらに1トライを追加してGKも成功。21-5と戦前の予想に反して大東大がリードを拡げる。だが、このまま打たれっぱなしにならないところが流経大の怖さ。前半も終盤にさしかかった35分には流経大陣22m内でのラインアウトからモールを形成して前進しゴールラインを超えるが惜しくもパイルアップ。しかし、続く5mスクラムから8→9でショートサイドを攻めてWTB髙山がゴール右隅に飛び込む。コーナーフラッグが倒れる際どいプレーだったが、トライが認められGK失敗ながらも10-21と流経大の反撃体制が整った。

前半も終了間際の40分、大東大はゴール前(右サイド)でのラインアウトからいったん左オープンに展開した後ショートサイドを攻める。パスを受け取った中川が右サイドを走ってタッチに押し出される寸前でリターンパスをサウマキへ。この日は大道にトライゲッターの地位を譲った感のあるサウマキが強力にボールをインゴールに運ぶがトライは認められない。リターンパスがスローフォワードの判定で流経大は事なきを得た。結局、前半は21-10のまま終了。守勢に立たされる場面がおおかったもののチャンスを確実に得点に結びつけた大東大。それに対し、流経大は消化不良を感じさせる両チームの明暗が分かれた前半戦の戦いぶりだった。大東大は大道がランだけでなく角度がないところからもGKを確実に決めたことが大きい。パワフルなアタックで見どころを作りながらも、ミスに泣いた感がある流経大は何とか後半に巻き返しを図りたいところ。



◆後半の戦い/流経大のパワフルなアタックを凌ぎきった大東大にほほえんだ勝利の女神

前半で勝負を決めてしまおうかと感じさせるくらいに勢いに乗ったアタックを見せた流経大。だが、対する大東大は、ファカタヴァ兄弟が不在となってから下級生中心で組むFWもこれが3試合目。危機感をバネにした若きFWの成長は想像以上で、ここは流経大にとって誤算だったかも知れない。しかし、前半の大東大はディフェンスにつぐディフェンスでかなり消耗していることも間違いない。後半も流経大は序盤から攻勢に出る。大東大は自陣での反則が増え、相手反則で得たPKもノータッチのミスを犯すなど、殆ど敵陣に入れない状態となる。

しかし、大東大の粘り強いディフェンスもあるが、流経大は肝心な所でミスが多くなかなかゴールラインを越えられない。ようやく得点板が動いたのは10分が経過してから。大東大陣22m付近のスクラムを起点としたオープン展開で流経大のSO東郷がウラに抜けたところで大東大に反則。流経大は間髪入れずにタップキックで攻め、ゴール手前でのラックを経てFL廣瀨主将がゴールポスト直下にボールをねじ込み5点を返す。東郷のGKも成功し17-21。1トライで逆転可能となったことで意気消沈気味だった流経大応援席が元気を取り戻す。

しかし、大東大はまたしてもワンチャンスをものにする。16分、流経大陣10m付近のスクラムからオープンに展開しSO菊地が十分に間合いを見計らってFB大道にパス。流経大のディフェンスが相手のCTBの前で重なってしまうミスをつき、大道が一気に抜け出してほぼ一直線にゴールポスト直下に到達する。GKも難なく成功して28-17と再び大東大がリードを11点に拡げた。ここで流経大はCTBシオネに替えて期待のルーキー、タナカブランドン・ムネケニエジ(タナカ)を投入する。



リードを拡げられたとは言え、流経大にはまだまだ逆転のための時間が残されている。20分、HWL付近のラインアウトからオープンに展開してタナカがウラに抜ける。彼独特の軽やかなランニングで最後のディフェンダーのタックルも外し、あとはゴールを目指すだけ。誰もがそう思った瞬間、反対サイドから稲妻のように現れた選手がゴールラインに迫るタナカを捕らえた。まさに値千金のトライセービングタックルを決めたのはサウマキ。この日はトライシーンこそなかったものの、マッチアップしたシオネを止めたり、ラックではFWの前進を阻止するなどディフェンスでの貢献度は大。華麗なアタッカーたちが揃う大東大にあって、サウマキは流経大にとってパワフルな壁となって立ちはだかった。

タナカの投入もあって流経大のアタックは再び勢いを増したものの、あと一歩が押し切れない。27分の大東大ゴール前でのラインアウトのチャンスもモールを作れず不発。大東大の反則に対してタップキックで攻め込むもののパイルアップ。モールディフェンスは大東大の泣き所だけに、落ち着いてじっくり攻めればゴールラインに到達出来るはずだが、多少は焦りあったのだろうか。かつては伝統工芸と評したいくらいにリーグ戦Gで一番のドライビングモールを誇っていたチームだったはずなのにという想いを禁じ得ない。試合も終盤にさしかかった32分、流経大が5mスクラムからこの日一番のオープン展開を見せてトライを奪う。CTBに入ったタナカから放たれたロングパスを受け取ったWTB髙山が無理なくインゴールへ。ここまでタテに拘った感のある流経大だったが、タナカが入ることでワイドなアタックにより大東大のディフェンダーを振り切った。

この日の東郷のGKは不調で外れるものの22-28と流経大のビハインドは1T1Gで逆転可能な6点に縮まる。何とか全勝で東海大との優勝決定戦に臨みたい流経大が死力を尽くして渾身のアタックを見せる。しかし、ここまで選手交替もなく先発の15人で戦い続けた大東大の集中力が途切れることはなかった。結局大東大が6点差を守り切り試合終了で1敗をキープ。結果論だが、タナカの投入がもう少し早ければと感じた流経大ファンは多かったかも知れない。FWの核のナエアタは外せないため、パワフルにボールを運ぶシオネか、それともしなやかなランとロングパスを武器とするタナカかの選択は難しい。が、この試合の場合はタナカの投入で膠着状態から脱したことを思うと、選手起用の難しさを感じる試合でもあった。



◆試合後の雑感/一枚岩でまとまった大東大に対し、どこか歯車が狂った流経大

序盤戦のところでの感想でも述べたように、キックオフから怒涛のアタックを見せた流経大が得点を重ねていたら試合は一方的な展開となっていただろう。そうならなかったのは大東大が粘り強いディフェンスで猛攻を凌ぎきったことにあったことは間違いない。しかし、多少パワーダウンしても流経大が丁寧に攻めていたらという想いを禁じ得ないでいる。心のどこかに「相手は戦力ダウン」という意識があったかも知れないが、ここ数年のチームを見ていると、それだけはないように思われる。

かつては得点力不足に泣いたチームも今やパワフルな選手が揃うことで破壊力が飛躍的に増している。しかし、それと同時に、1部昇格時のこのチームのトレードマークでもあった緻密さや丁寧さが確実に失われてしまったように感じる。ブレイクダウンの局面でも片手でボールを扱ったりと、プレーが軽いと言われても反論できないような場面が散見されることがずっと気になっていた。また、ディフェンスでもFW周辺にギャップができるなど、規律の乱れも気になる。部外者には判らない何かがチーム内で起こっているような気がする。最終戦での東海大との戦いで一番気になるのはこの部分だ。

劣勢を予想された大東大はこの日もチームの纏まりで勝利を掴み取った。ヒーローは3トライを奪い、ゴールキックも4本すべて成功のFB大道と言って間違いない。また、大道と同じくルーキーで頭角を現した5レンジャーのひとりで川向欠場の穴を埋めた菊地の活躍も見逃せない。戸室は相変わらず切れ味鋭いランで魅せるし、小山は大学ナンバーワンSHとして司令塔の役割も担う。しかし、この日の真のヒーローとして挙げたいのはディフェンス面で獅子奮闘の活躍を見せたサウマキ。トライゲッターとしての活躍が目立つ選手だが、ラックファイトも厭わない強力な壁でもある。アタックだと虎なのに、ディフェンスでは猫になってしまうWTBが散見される中で貴重な選手と言える。私的には2019年にサクラのジャージーを身に纏って大暴れして欲しい選手。初歩的なエラー(セブンズのトンガ代表歴があったことの失念)に対して、解決策を見いだすと豪語した協会幹部の言葉が虚言とならないことを信じたい。

準備する力 ラグビー日本代表GMのメソッド
岩渕 健輔
KADOKAWA
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関東大学ラグビー・リーグ戦グループ(2016)第8節の結果

2016-11-19 01:41:11 | 関東大学ラグビー・リーグ戦
リーグ戦もいよいよ大詰め。上位4チームによるサミットの形となった秩父宮の2試合は3人の高速SHの饗宴(競演)の様相を呈していて楽しめた。総合力で大学ナンバーワンの誉れ高い大東大の小山、波のWTBなら振り切ってしまうスピードランナーでもある東海大の湯本、そして、いつもより早い前半半ばからの登場により中央大のアタックを活性化させた住吉藍好の3人。彼らに共通するのは1年生から4年間活躍してきたことと、今シーズン末に揃って卒業してしまうこと。とくに印象に残ったのは、東海大のディフェンス網をかいくぐるようなキレキレランを見せた住吉。来シーズンのリーグ戦GのBKアタックは一気にスピードダウンにならないとしても何だか寂しい感じがする。

そんな秩父宮の第1試合では負傷者が多くベストメンバーが組めない大東大の劣勢が予想された。しかしながら、試合を重ねるごとに着実に力を付けている下級生主体のFW陣の踏ん張りもあって大東大が流経大の猛攻に耐えて1敗をキープする結果となった。強力な陣容を誇りながらなかなか波に乗れない流経大で気になったのは相変わらずプレーに丁寧さが欠けること。そして、パワフルにフェイズを重ねるアタックも最後は個人頼みになってゴール前からなかなか前に行けないこと。大東大が丁寧にパスを繋いでスピードアップしていくのとは対照的だった。

秩父宮の第2試合は東海大が攻守ともに安定感したラグビーを見せて中央大を圧倒。強力なFWとスピーディにボールを運ぶBK陣によるバランスのいいラグビーで優勝に向かってまっしぐらの感あり。アタアタと野口の不在を感じさせず、村松の戦線復帰といった明るい材料もあり今年こそは大学日本一を達成して欲しいところ。途中からゴールキックを任された新人モリキ・リードも楽しみな選手。東海大の仕上がりの良さもさることながら、中央大のアタックも見どころが多かった。ややもすれば単調になりがちなアタックにも変化技が加味されるなど、着実にパワーアップしていると感じられた。点差は付いたが楽しめた。

サバイバル戦ながら、前橋でも手に汗握る白熱した好ゲームが展開された模様。辛くも逆転勝利を収めた拓大は6位以上が確定し入替戦回避。敗れた関東学院も最終戦に向けて手応えが掴めた模様。来シーズンはこの2チームがリーグを活性化させてくれることを期待したい。

【第8節の試合結果】 ※左側が勝者

11/12(日) 大東文化 28-22 流通経済 (秩父宮)
11/12(日) 東海大学 62-21 中央大学 (秩父宮)
11/12(日) 拓殖大学 35-29 関東学院 (高崎・敷島公園)










【第9節の試合予定】

11/19(土) 日本大学 vs 法政大学 11:30 (江戸川陸上競技場)

あとがなくなった日大はこの試合にすべてをかける。一歩リードの状況ではあるものの、法政もけして安泰ではない。日大がディフェンスを整備して凌ぎきるか、それとも法政のアタックが炸裂するか。

ハードワーク 勝つためのマインド・セッティング
エディー・ジョーンズ
講談社
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鮮烈なるグアコ体験/コンサートホールをディスコに変えたベネズエラのスーパーバンド

2016-11-09 23:54:44 | 地球おんがく一期一会


グアコはベネズエラが生んだスーパーバンド。11月9日の夜、そのグアコが大宮ソニックシティの大ホールを巨大なディスコに変えた。ダンサブルで親しみやすいメロディに乗って、バンドのメンバーに促される形ながら観客が立ち上がり身体を揺らす。オールスタンディングのライブ空間では珍しくない光景を、まさかコンサートホールで見るとは思わなかった。

野球が強く、石油産出国で、最近だと故チャベス大統領が話題の人だったベネズエラは隠れた音楽大国とも言われている。サルサ界のスーパースター、オスカル・デ・レオーンはこの国の出身だし、独特の音楽教育システムのエル・システマはグスタヴォ・デュダメル(指揮者)というクラシック音楽界の若きスーパースターを生み出した。

私自身にとっても、ベネズエラは情熱とロマンのホローポ、お洒落な5/8拍子のメレンゲ、ブラジル音楽のショーロに通じるところのある哀愁のワルツの国。クアトロやマンドリンやバンドーラのようなギター系の楽器による弦楽アンサンブルが盛んな国というイメージが強かった。だからベネズエラ西部・スリア地方の都市民衆音楽「ガイタ」にあまり関心はなく、グアコも名前は知っている程度の存在だった。逆に言えば、そのことでグアコが展開するひたすらダンサブルなサウンドに素直に反応できたのかも知れない。

グアコは4人のボーカリスト、ドラマーを含む6人のラテンパーカッション奏者、キーボード、ベース、ギターに4人からなるホーンセクション(トランペット2人、トロンボーン、サックス)から成る17人編成のバンド。打楽器奏者が多めだが、典型的なサルサバンドといった感じで、ベネズエラの民俗色は薄い。リズムのノリはすぐお隣にあるコロンビアのクンビア、あるいはドミニカのメレンゲに近いとすら感じる。

こんな大編成のバンドにも拘わらず、強烈な一体感溢れるサウンドを生み出すことができるのは何故だろうか。実は、ここがラテンアメリカ音楽としてはシンプルな部類に入るガイタのリズムならではの魅力なのだと思う。コンサートホールでは立つことも憚られるような日本の聴衆を踊らせてしまうパワーの源泉とも言える。ベネズエラのスーパーバンドが創り出す楽しさに溢れた世界に「音楽も生が最高」をより強く感じたのだった。

グアコ ザ・ベスト GUACO THE BEST
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