(前回の続き)
三鳳中街のお茶屋の釣り銭の件で釈然としないまま、翌朝に乗車する高速鉄道のチケットを買いに左營駅に向かうことにします。高速鉄道のチケットはコンビニの端末でも購入できるようですが、言語の問題もあるので直接左營駅まで出向きました。
高速鉄道左營駅です。チケットは自動券売機で購入できるんですが、手続き終盤の決済の段階でクレジットカードを入れると受け付けてくれませんでした。VISAとMasterCardの2種類で試みましたが両方ダメでした。
最終的に現金決済で購入できました。左營を9:36発、桃園に11:14着の628号です。始発の電車だと窓側の席になることが多いように感じます。
この後、一旦ホテルに戻って台湾入国時から今までの出費の合計を計算してみました。私は旅行中の出費をメモと写真とレシートで全て記録しており、コンビニのレジ袋代の1元すら記録しているので、最初の所持金から出費合計を引けば現在の所持金になるはずです。
すると、計算によって得られた現在の所持金が、実際の所持金よりも500元高いことになり、やはり三鳳中街のお茶屋のオバハンが1,000元札をちょろまかしてシャァシャァと500元であると言っていることの確証を得たのです。
憎っくきお茶屋のオバハンから詐取された500元を取り返すため再び三鳳中街にやってきました。お茶屋ではあのオバハンが先客と何やら商いをやっていましたが、大阪弁で「おいゴルァ、オバハン!ナメとんかワレ、ボケェ!!」と面罵したら客が慌てて逃げていきました。
オバハンはこちらを見るなり、ゲェッというような表情をしていましたが、「まぁまぁ落ち着きなさいよ」みたいなことを身振り手振りで伝えてきます。盗人猛々しいとはこのことで、不正な商行為によって相手を怒らせているオバハンに落ち付けなどと言う資格はないのです。
これまでの出費項目と金額を全てリストアップしたものを突きつけ、騙し取った500元を早々に引き渡すよう申し付けると、オバハンは観念したようにレジから500元札を取って「不好意思(ゴメンね)」と言いながらそれを寄越しました。これは勝利の500元です。
それでもなおオバハンは「いや、ワタシは500元札を受け取ったと思うんだけどなぁ」などと嘯くのでコイツはもう救いようもない守銭奴です。過去にも観光客相手に同じような詐欺行為を働いているのでしょう。
タクシーなら常に移動しているので詐欺をやらかしても足がつきにくかろうと思いますが、このような常設の店舗で偽計に手を染めるとはある意味驚きです。また善良な台湾人の中にもこのようなクズが紛れ込んでいることを非常に残念に思います。
お茶屋釣り銭詐取事件が解決してスッキリしたので、気持ちを新たにMRT西子灣駅からすぐのところにある輪渡のターミナルにきました。ここから対岸の旗津というところまで渡し船が出ているのです。
ターミナル内で乗船を待ちます。待つと言っても10分ごとにピストン輸送を行っているので待ち時間はそんなにありません。片道15元(=45円)。
渡し船がきました。完全に地元の足として使われている交通手段のため、船旅のような旅情は微塵も感じられません。
1階部分にスクーター集団がワーッと乗り込み、2階に一般の客が乗船していきます。この日は天気がよかったので、デッキで受ける風が気持ちよかったです。
ものの5分ですぐ対岸の旗津に着きます。
フェリーを降りたすぐのところにレンタサイクル店があったので自転車を借りました。1日100元(=300円)。旗津半島自体がチリの国土のように細長い形をしていて、海風に吹かれながら自転車でひたすら南下していくのがオススメです。
フェリーターミナルから海沿い(台湾海峡側)に向かう途中で、同安宮があったので参拝しました。
海沿いは歩行者と自転車が景観を楽しめるように歩道と自転車道が整備されています。
北の方はビーチになっていて海水浴客もチラホラいます。
波打ち際と水平線とタンカー。
野良犬がひなたぼっこしていました。
南下していくとちょうど半島の半分あたりのところに風力発電のような設備がありました。羽が小さすぎるのでただのオブジェだと思います。
一番南まで行くとコンテナ船が出港していくのがよく見えました。台湾なのでEVERGREENが多かったです。
レンタサイクル屋が19時までなので急いで引き返すことにします。引き返す途中で見た夕日がきれいでした。
(つづく)