木に想う

家も建てちゃうドア・家具も創っちゃう材木屋 加藤木材の社長の想う木の話

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「木(杉)のしおり」

2016-01-30 18:59:13 | 工場の話

いやはや、年初からまったくブログを更新せずに、本日に至ってしまった。

年末年始は3が日のみ休んで…

まぁなんといつまでたってもバタバタの事よ。

 

本年もよろしくお願い申し上げます。

 

今は「木のしおり」を製造しています。

http://woody-katoh.com/wood-bookmark/

 

その数なんと2万枚!!

 

私が敬愛するクレイジーキャッツは「五万節」ですから

ぼくはやっぱそこまではイケていないみたい…(笑顔)。

それでも半分以下だけど2万枚!!

 

クライアントさまの了承を得ていないので

お名前は伏せさせていただくが…

誰もが知ってる国宝の…有名なお寺からのご依頼である。

そして震災の際にの塩害によって…やむなく伐採されたお寺さん所有の杉を支給いただいての「木(杉)のしおり」の製造である。

 

弊社の「木のしおり」は「超仕上げ」と呼ばれる

カンナで仕上がっていて…

他の製品は全て「サンドペーパー仕上げ」だから、日本中で肌触りの心地よいカンナ仕上げの「木のしおり」は弊社だけなのである。

いや待てよ…杉は日本の固有種だから…

カンナで仕上がった「杉の木のしおり」となると、弊社は世界で唯一の製造メーカーなのかもしれない。

凄いニッチがあったもんだね。

 

復興の一端たるお仕事ですし

塩害で切られた杉に、ある意味息吹を吹き込む作業なので

なにしろ弊社のスタッフもやるき満々!!(笑顔)

 

これが到着した杉なのですが…樹齢で言うと150年~200年くらいのではなかろうか。

総じて白太部の痛みはあるが…

赤味部の色艶は見事なものだ。

もちろん「しおり」にする材なので…

素晴らしい価値ある板という訳ではないし

また、やはり震災という特殊な事情があったからなのでしょうが

コンディションというか…いろいろと腐食などの欠点も目立つ材です。

 

加工をしていても

いつもいじっている百年杉とはまた違った「凄さ」があって

とても勉強になります。

 

日々乾燥した空気で…

図面の紙を指でめくれないくらい乾いてるのに…

この杉に触ってるうちに木をしっかりとしっとりと「持てる」ようになっていきます。

 

機械をいじって、機械油が手に付いた際に…

手を石鹸で洗うと…手がパサパサになって…板をちゃんとつかめないのに…

加工を進めてくと指に150年杉の精油分がしっとりと移って、作業の安全性にもつながります。

 

やっぱすごいや杉って!

以前ブログにも記したけど…

樹木は言葉というか…happyとか死とかがわかると…ぼくは本も読んだし

そういう経験もしてきたから、そう思っています。

 

さすがに…「板もわかるのかよ?」…と聞かれると

ぼくもそこまでは思ってないけど

 

ただ…

「大変だったね。君らは地域や世の中の平和を願い続けてきた人々と、ずっと一緒に育ってきた木ですよね。

大変だったね。

ぼくらが君たちを磨いて、多くの人々に大切にかわいがってもらうようにするからね。

がんばるからね。ありがとうね。」

 

…のような気持ちを考えながら

(一字一句そう語りかけるのではなく…そんな事を…そんなノリを想いながら…そういう気持ちを持ちながら作業するという感じかな)

作業をしてると…

 

いつも以上に

「いい事」を思いついたりするような気がします。

アイディアもそうだし…いろいろといい事ね。

 

 

今、ご縁があって手にしているこの杉たちは

もはや「命の拡散」はできないのだけれども

 

また違った「息吹」をぼくらが吹き込む事によって

違った種…大切なモノを2万の場所に届けて広がっていけばいいなぁ…

…なんて言うとカッコつけ過ぎだろうか。

 

このお仕事も、ぼくが死ぬ前の意識もうろうの中で

想い出すお仕事だろうな。

 

リフォーム屋じゃねぇ!

家具屋・建具屋じゃねぇ!!

材木屋でもねぇ!!!

もちろんしおり屋でもない!!!

 

「すぎ屋」じゃい!!

「100年の杉屋」じゃい!!!

 

ほんとにありがたいことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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