我が日本国の国体が危機に瀕している

我が日本国の国体が一部の人達の手によって変えられようとしている。
一部の人達とは小泉純一郎首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」(座長・吉川弘之元東大学長)のメンバーの人達である。

昨日16回目の会合が持たれ、皇位継承順位は男女に限らず天皇直系の第一子を優先することで一致し、女性天皇、女系天皇を認めるということで報告書の骨子が固まったようである。
これで「皇室典範に関する有識者会議」での議論は終了し、報告書の文案を最終調整する段階に入ったようである。

女性天皇はともかくも、女系天皇を認めるということは二千六百六十五年続いた皇統が絶えるということと同義であると言えるだろう。
それはとりもなおさず我が日本国の国体が変わるということである。
日本という国の歴史を思うとき、世の中が動乱した一時期に天皇ご親政となった事があるが、その殆どの時代において権威と権力が分かれ、天皇は権威のシンボルとして機能していたことが判る。
このことはさまざまな紆余曲折を経ながらも、我々の父祖達が究極的には国を失わないため、あるいは国を二分して争わないために執ってきた、国を守るための知恵ではなかったのだろうか。
そうして世界に類を見ない万世一系の皇統を維持してきたのである。

確かに時代は大きく変わり、昔のように天皇が側室を持つことは許されず、また皇太子殿下のお妃を民間から迎え入れるという現在の状況であれば晩婚、少子化は避けられず天皇直系の男子という現在の規定では皇位を継承できるものが居なくなってしまうことはありえる。
だからといってこれほど簡単にわずか十人の『有識者』によって、我々の先人達が二千六百六十五年もの間守り続けてきたものを捨て去っていいものであろうか。

吉川座長は「私たちは歴史観や国家観で案を作ったのではない。歴史観は国会で議論すべき問題だ」と言っているが、皇室問題を議論するときに歴史観や国家観をどこかに置き去りにして議論するということがあっていいものであろうか。
それこそ不遜ではないのか。
しかも吉川座長はこの「皇室典範に関する有識者会議」の間中、『広く国民の意見を聞くことはしない』、『皇族の意見を聞くことはしない』と言い続けていた。
そして国民の意見を聞かないと言いながら、昭和二十二年にGHQの指令によって臣籍降下させられた旧十一宮家の臣籍復帰は国民の理解が得られないと言い切る。
歴史観や国家観をどこかに置き去りにし、国民の意見も皇族自身の意見も聞かない。
この十人の『有識者』達のいったいどこにそれだけの権威と権力があるというのだろうか。

「皇室典範に関する有識者会議」が開催されたのは平成十七年一月二十五日から平成十七年十一月二十一日までのわずか十一ヶ月間で十六回である。
一回あたり約二時間としてわずか三十二時間でしかない。
しかも最初の五回は実質的には『有識者』達の勉強会であり、第六回と第七回は識者によるヒアリングに費やされ、第八回はそのヒアリングにおいて表明された各意見の整理である。
実質的な議論はたった八回、時間にしてわずか十六時間程度でしかない。
なぜ我が日本国の国体にかかわるような重要事項を議論するのにこれほど急ぐ必要があるのか。

もちろん、この「皇室典範に関する有識者会議」による報告書がそのまま皇室典範改正案になるのかどうかは判らない。
しかし政府はこの報告書を元に次期通常国会に皇室典範改正法案を提出、成立を目指しており、ほぼこの「皇室典範に関する有識者会議」による報告書とおりの改正案となることは明らかだろう。
ことは我が日本国の国体にかかわる事柄である。
けっして拙速に走ってはならない。
男女同権とか、ジェンダーフリーといった一時の風潮に流されていい事柄では絶対にないのである。
現在の皇太子殿下が即位され、その次の天皇陛下を決めるまでにはまだまだ時間があるはずである。

繰り返すが、女系天皇を認めるということはおそらく百年後には天皇制が無くなっているかもしれないということであろうと思える。
仮に愛子内親王殿下が皇位を継承されたとして、愛子内親王殿下がもしもご成婚にならなかった場合はどうなるのか、あるいはご成婚されてもお子に恵まれなかったらどうするのか。
それこそ不遜とか不敬とか言われるかもしれないが、皇位継承者について議論するということはそういう事態までも想定しなければならないのではないだろうか。

なにも急ぐ必要などないのである。
皇室のため、そして我々日本国民のため、日本国の歴史と伝統を守るためにはどうあるべきなのかをもっともっと時間をかけ、さまざまな意見を取り入れ、そしてなによりも歴史観と国家観に基づいた議論がなされなければならないと確信する。
 
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