水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

地毛証明書

2017年05月19日 | 日々のあれこれ

 

  試験監督にいって、都内なら地毛証明書いるかなという生徒さんに気づく。入学時に保護者の方から「地毛ですので」とたしかご連絡のあった子で、「ほんとに地毛なのか」とか「あいつだけずるい」とかの声は周囲の生徒からも保護者の方からも聞いたことはない。ここ数年、髪の色を注意したことはないし、実際そういうことをしてるヒマがないというのが、本校の実態だろう。
 ありがたいことだ。
 都立高校の相当数が「地毛証明書」を提出させているというニュースをみたとき、先生方大変だ、苦労されているんだなと感じた。同業者ならみなそうだろう。
 一般の方が言うなら仕方ないが、評論家、文化人といった方々まで、「それは人権にかかわる、プライバシーの侵害だ、学校の先生は何をやってるんだ」的な批判を、案の定目にする。
 想像力の欠如としかいいようがない。
 やらずにすむなら、それが一番いいに決まっているではないか。
 
 茂木健一郎はこうつぶやいてらした。


 ~ ああ、「地毛証明書」。遺伝的な多様性、さまざまな髪の毛の色の可能性は、都立高校の生活指導の人たちの想定外らしい。ああ、「地毛証明書」。その愚かさよ、狭さよ、そのような愚行を押し付けられる子どもたちの哀れさよ。ああ、「地毛証明書」。日本の首都、国際都市東京において、この惨状。 ~


 遺伝的にさまざまな毛の色が存在することを、教員が知らないとは考えられない。もしそうだとしたら、そのレベルの人を教員として採用している側の問題だ。
 メディアでものを言う人は、教員は知的レベルが高くないという前提で(まあ、ぶっちゃけ否定はできないけどね)しかものを考えられないという現状がある。
 そして「東京でこんなことがおこるなんて」に感じられる、地方差別。
 ご本人は無自覚だろうが、差別意識満載のご意見だ。
 「地毛証明書」なるものが存在する現状を少しも想像もせず、感情のおもむくままに述べる。
 知的レベルが高いはずの大先生が、こんな無節操な意見を全世界に発表されて、それで何の批判もされないというのは、言論の自由度の高さという意味では喜ぶべきなのかもしれない。

 
 ~ ぼくも髪色が明るめでくせ毛なので地毛証明書を出したんだけど
   証明書があっても他の生徒や保護者から「ズルい」と苦情が来るらしく、
   先生が困っていたので
   黒く染めてストレートパーマをかけました。 ~


 ううっ。はるかぜちゃん、いいこすぎるぜ。

 「地毛証明書」など提出させずにすむなら、それにこしたことはない。
 でも、それじゃ面倒くさいのだ。生徒や親が。
 うちの子だけ染めてるって言うんですか! って電話かかってくるから。
 でももし、うちの娘が金髪にしたら、どうしていただろう。
 地毛証明書を求められたなら「これが今の地毛です。親として証明します。いつも親身のご指導ありがとうございます」と書いて提出するような気がする。

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