病院の待合室で
古くから顔見知りの人と
出会い
最近の 体調を確かめ合い
姿を見ない 人のことを
訊ねられた
うらやましいほど
仲良かったでしょう・・と
わたしにとって その人は
長い通院期間の間に
唯一 心許しあった人
その人の名前を 口にするだけで
涙が こぼれる
彼女とは もう会えない
共通の 持病がありながら
その人は 腎臓摘出後
さらに 大腸癌に
愛犬 ラブを残して
若くして 逝ってしまった
5年有余 過ぎたのに
普段は 口にしない
その人の名は
わたしには 禁句であった
さっぱりとした 気性で
女性特有の
粘着のある付き合いではない
とても 男性的で
たじろぎがなく
大腸癌の手術を しても
何も 変わらなかった
かえって
わたしを いたわってくれた
その人に 思いを馳せて
5年の月日を
タイムスリップ してしまった。
あのときの 哀しみが
胸の中に 充満して
逢いたいと 切に 思う
今の わたしに
彼女は 如何 語りかけてくれるだろうか
貴方の側に,何時も寄り添っています。
貴方が忘れない限り,寄り添っています。
貴方が忘れない限り,貴方の側で生き続けています。
十分にお察し致します。
運命とは言っても
こういう場合は神はいないのかと
思ってしまいます。
人生無常。
言葉が出ません。
合掌。