風塵社的業務日誌

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ケンちゃん

2017年09月30日 | 出版
ネット上であるアニメ番組の鑑賞にはまってしまうと、こんなところで駄文を書いている場合ではなくなってくる。元はテレビ放映されていたものが多いから、通常ならば25、6話、長いものなら50話以上あるわけで、それを酒を飲みつつ眺めていると、アッという間に時間がすぎてしまうのだ。速く見るため、オープニング、エンディングは適当にはしょり、WIKIであらすじを読んでつまんないシーンは適当に飛ばしながら見ていくのだけれど、それでも時間はかかる。1話分を20分で見終えたとしても、25話あれば8時間以上。仕事を終えてから、それを3、4日で見終えようとすることになる。
困ったことに、見ているうちにこちらが酔っ払いすぎてしまい、見たはずの回がどんな内容だったのかを思い出せなくなるときもある。履歴で何話まで見たのか確認し、その次の回を見始めたら、どうしてこんな展開になっているのかわけがわからない、なんてこともしばしばだ。しょうがないから記憶が残っている回までまたもどり、展開を再確認しなければならなくなる。まったくもってただの時間の無駄にも思えるけれど、本人はそれで楽しんでいるのだからそれもまたよしとしよう。アルコールを以って簡単に異世界につながることができるのであって、ずいぶんと便利な時代になったものだ。
そうはいえども、たまには劇場なりに足を運んだ方がいいのではないかとの反省はある。そもそもが出不精な人間ではあるのは自覚していても、会社に引きこもって毎日毎日ネットでアニメを眺めているというのもいかがなものかということだ。しかし、そういう自堕落な生活を送っていると、開演の時間に合わせるというのが本当に面倒に感じてしまう。列に並ぶのもいやだし、人ごみに巻き込まれるのも好きではない。そういうネガティヴなことを言っていてもしょうがないから、たまには映画でも観にいこうかな。この秋は『ブレードランナー』の続編もあるし、たけし映画もあるし、話題作が目白押しなのだろう。
それとたまには、小劇場で催される芝居にも行きたいなあとも思う。もう何年も行っていない。芝居には映画とはちがった緊張感があるので、いささか退屈に感じるものであっても、見終わるとおなかがいっぱいになったような気分にさせてくれる。その昔、Oさんがなにかのミニコミだったかに、ある小劇団に所属する俳優さんの演技を賞賛している文章を掲載していた。その俳優さんは、その直後に別の芝居にも出演されていて、そちらの観劇には小生ものこのこ出かけたわけである。そこでOさんに、「そんなに丹念に小劇団の芝居まで足を運ばれているんですか?」とたずねたら、「いやいや、たまたま招待状をもらったから見にいっただけだよ」と言われ、なんだか詐欺にあったような気分になったものであった。
ビデオが一般家庭に普及し始めたのは、80年代半ばくらいであったか。当時、バブルの世界の片隅でまったくの貧乏学生であった小生は、病院や中学校などでの夜間警備のアルバイトをしていることが多かった。なにせ、本を読んでいればいいのだから、小生にとっては超楽勝なバイトである。そして、その病院の夜警の寝るベッドのわきにあるテレビに、ほかのバイト仲間がポータブルなビデオプレーヤーをつなげてくれたのだ。「これはラッキー!」と、そこのバイトに入る前には必ずレンタルビデオ店に立ち寄って、なにかのビデオを借りてきたものであった。
おかげさまでその当時は、エロから映画から音楽ものからと、ほとんど毎晩のようになにかを観ていたわけである。映画は洋画がメインだったけれど、そのため、旧友のN氏は小生は映画に造詣が深いなどという勘違いを起こすことになる。実はそうではなくて、小生に映画の見方を教えてくれたのはHという後輩である。ところが、N氏なんかと一緒に酒を飲んでいるときに、おそらくは、そのHからの受け売りを小生が偉そうにしたのではなかろうかという気がしている。
そこでふと思い出した。小生はあの名作(といわれる)エロビデオ『洗濯屋ケンちゃん』を見ていないのだ。いまならばたわいもない作品なのだろうけれど、当時は「ケンちゃん」というだけで男子の一部ではクスッと笑いがとれるほどのカルト人気ビデオであったはずだ。いま現在、世話になっている「ケンちゃん」なる同世代の人物が1名いるけれど、こいつは当時、肩身が狭かったにちがいない(笑)。ネットでチェックしたことがない(する気もない)が、『洗濯屋ケンちゃん』も現在はどこかのサイトにアップされているのだろうか。『洗濯屋ケンちゃん』を見られるサイトをご存知の方には、ぜひともご教示願いたいものである。
そして、当時を語るうえで忘れてならないのは、村西監督である。以前、某社において、ある新聞社にお勤めの若い女性に、「村西とおるさんはAV界におけるパイオニアなのだから、ITにおけるビル・ゲイツと一緒じゃないか」と説明したことがあったけれど、おそらく、彼女にはなにも伝わらなかったことだろう。しかし小生にしてみれば、村西監督とビル・ゲイツ、もしくはスティーブ・ジョブズなんてのは同価値なのだ。

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