◆今日も聴きづめだ…あの老母の悲嘆が永遠に終わらないように
下記は宇藤カザン意訳インシャラー(神の御心のままに)
宝石のようなオリエントを僕は見た
そして僕はその輝きを四行詩にして
世界に向かって歌おうと思った
けれどもエルサレムで
岩の上のひなげしを見て
その上に身をかがめた時
レクイエムが聴こえた
みすぼらしい礼拝堂よ
お前は鳥たちがその翼で隠している
「危険地帯」の火色の文字が
見えないのか
インシャラー インシャラー インシャラー インシャラー
その道は泉に通じ
あなたは手桶に水を満たしたいと思うだろうが
マリー・マドレーヌよ、お止めなさい
奴らにとって君の命は水ほどの価値もないのだよ
インシャラー インシャラー インシャラー インシャラー
そしてオリーヴの木は
敵地の囚われ人として
瓦礫の下に眠る
愛しい妻や友に
泣くがごとくその影をなげかける
鉄条網の棘の上で
蝶がバラを見つめ
思慮のない人々は
この僕を
思うようにはさせてくれないだろう
インシャラー インシャラー インシャラー インシャラー
地獄の神も天国の神も
心地良さ気な場所に住み着いているが
このイスラエルの地では
子供が震えているのだ
インシャラー インシャラー インシャラー インシャラー
女たちは嵐の下に倒れ
明日になれば血は洗われるだろう
この道の一つの敷石につき
一人の女の勇気がかかっているのだ
岩の上のひなげしに
身をかがめれば
いつでもこのレクイエムが聴こえてくる
大理石の霊廟を持たない
600万人の魂のレクイエムは
この忌まわしい砂地にさえ
600万本の木を芽生えさせた
インシャラー インシャラー インシャラー インシャラー