富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

『絹遺産研究会リポート』第10号

2016年10月15日 12時15分00秒 | 世界遺産伝道師協会

『絹遺産研究会リポート』第10号

 

10月12日(火)13:30から第10回目の研究会を、県庁舎10階101会議室において発表者のT比地伝道師を含めた5人で実施しました。

 

 今回は、T比地伝道師から「富岡製糸場の神さま」と題して、場内に祀られている2つの祠について、その由来と現状等についての研究成果をご披露していただきました。

 

現在、製糸場内には「福徳神社」と「疣釜様(いぼかまさま)」と称される祠が現存していることが「旧富岡製糸場建造物群調査報告書」(2006年 富岡市教育委員会発行)に数行程度記載されていますが、由来等についてはいずれも不明とされています。

 

今回の発表は、T比地伝道師が関係者の証言収集や自分の足で稼いだ情報に基づく一部推論を含む内容である旨のお断りがありましたが、大変興味深い内容となりました。

 

1 「福徳神社」は、製糸場中庭に鎮座している。三井グループの本拠地である東京日本橋室町地区に所在する、西暦850年頃創建といわれる「福徳神社(別号:芽吹神社)」を三井経営期に分祀した可能性があり、代々工場長室に置かれていたが昭和43年頃現在地に移築したもの。五穀豊穣、商売繁盛等の御祭神が祀られている。

 

2 「疣釜様」は、旧蚕種製造所敷地北側に鎮座している。江戸時代頃から「いぼとり」の神様として近在の住民から信仰されていたとされる祠。原合名会社時代からは「養蚕神」を併せ祀り、製糸場従業員は折に触れお参りしていたとされている。

 

 今回の発表で感じたことは、オーラルヒストリーの重要性です。学術的な評価は別として昔を知る関係者からの証言を記録することが今まさに求められているのではないでしょうか。証言の中には今後の学術調査に資する多くのヒントが隠されているものと思われます。

 

【公開研究会開催のご案内】

 さて、12月13日(火)13:30から県庁13階131会議室で開催予定の第12回研究会は、伝道師のお一人であり、現在富岡製糸場解説員としてもご活躍中のT江康氏をお招きして「富岡町の成り立ち(仮題)」に関する公開研究会を開催します。伝道師の皆様の参加をお待ちしております。

なお、会場の都合から先着20名迄とさせていただきますので、参加を希望される方は12月6日(火)迄にT比地伝道師又はT越伝道師までご連絡いただければ幸いです。

(A.T 記)

 

 

 

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